【2歳馬ジャッジ】函館芝中距離の新馬戦としては破格のタイムを記録したトップキャスト 次走への評価は?
山崎エリカ
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目指せ「2歳戦で大儲け」
このコラムでは「2歳戦で大儲け」を目指して、古馬のレースと比較しながら2歳戦の指数を算出し、出走馬を評価していく。今回は新潟の未勝利戦でプルパレイが2歳レコード勝ち、函館ではトップキャストが逃げて3馬身半差の勝利を収めた7月4週目の2歳戦について、指数と評価を掲載する。
※指数算出に時間がかかるため、評価対象は1週前のレースまで
7月24日(土) 新潟5R 優勝馬 オタルエバー 指数-4 評価B
ゆったりとしたペースで逃げることができたオタルエバー。この日は新潟開幕日で馬場の内側は絶好の状態。終始馬場の良い内を通れたこともあり、2着に4馬身差をつけ新馬戦としては優秀な部類の指数で逃げ切った。
ラスト2Fが10秒7-11秒3と減速し、上がり3Fタイムも出走メンバー中で最速ではなかった点から余力の面ではマイナスだが、新馬戦を正攻法で勝利、さらに4馬身もの差をつけた点は高く評価できる。逃げて新馬戦を勝利した馬は次走折り合う競馬でもう一段階ギアが上がる馬と、脆さを見せて凡退する馬に分かれる。さて、この馬はどうなるか。
7月24日(土) 新潟6R 優勝馬 アネゴハダ 指数-8(ダート) 評価B
アネゴハダは道中2番手に付けて折り合い、直線を向いて追い出されると2着に4馬身、3着には9馬身もの差をつけて勝利した。レース内容は文句なし。上がり3Fのタイムは出走メンバー中で最速。指数もこの時期の新馬としては優秀だ。
ただ、JRAでダートの短距離戦をこの時期に強い内容で勝利してしまうと、次に使うところが難しくなってしまうのが悩みどころだ。
7月25日(日) 新潟1R 優勝馬 プルパレイ 指数-5 評価B
6月東京の新馬戦で2着だったプルパレイと6月中京の新馬戦で2着だったラクスバラディーの2頭が、後続に差をつけての一騎打ち。最後は馬場の内を通っていた強みと前走で厳しいレースを経験していた分だけ、プルパレイが先着した結果になった。
タイムは2歳レコードタイム、指数もマズマズよかったと言える。ここまで順調に使われながら今後の活躍が見込める、そんな上位2頭だ。
7月25日(日) 新潟5R 優勝馬 レディバランタイン 指数-1 評価B
レディバランタインはスタートしてしばらくは2番手を走っていたが、向正面で首を上げて折り合えず、逃げる形の競馬となってしまった。3~4角で後続を引き離したものの、直線で一度は飲み込まれそうになった。ところがそこからしぶとく、最後まで交わされずに逃げ切った。
ラスト2Fは10秒7-11秒6と大きく失速。上がり3Fのタイムも含め、数字面は評価できない。とはいえ道中では折り合いを欠き、ロスのある競馬。今回の走りが全てではないだろう。このようなタイプは次走で大きく化けるか、それとも単純に力不足が判明するのか、両極端な結果になる。次走が興味深い。
7月24日(土) 函館5R 優勝馬 カズラポニアン 指数-7(ダート) 評価B
カズラポニアンは行きっぷり良く2番手を追走し、4角では前を行く馬に並びかけ、5馬身差の2歳レコードタイムで圧勝。レコードタイム自体は参考記録のようなものだが、好位につけてメンバー最速の上がり3Fタイムだったことは高く評価できる。今後も期待できそうだ。
7月25日(日) 函館5R 優勝馬 トップキャスト 指数-7 評価AA
古馬の条件戦と似たようなペースで逃げたトップキャスト。新馬戦でこのペースはかなり厳しい流れ。馬場状態を考えても完全なオーバーペースの逃げだった。3角では後続の馬たちがバテ始め、4角では後続に大きな差。結果、2着馬には3馬身半差、3着馬には大差を付けての勝利だった。走破タイムは同日古馬との比較でもかなり優秀で、もちろん指数もよかった。
ただし、ラスト2Fは11秒7-13秒0と大きく減速。完全なバテ比べのレースで消耗戦となっただけに、疲労がかなり懸念される。今回のレースでスピード+スタミナの総合値は相当なレベルにあると判断できるが、このあとすんなり伸びるかは微妙だ。成績は乱高下しそうだが、ハマった時に大仕事をしそうなタイプ。長い目で楽しめそうだ。
※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)トップキャストの指数「-7」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも0.7秒速い
ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。
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