【葵S】オープン3連勝ビッグシーザーが中心 伏兵は「牝馬」と「オープン・リステッド組」から探せ
SPAIA編集部
ⒸSPAIA
短距離馬の登竜門
2023年5月27日に京都競馬場で葵Sが開催される。ダービーの盛り上がりに隠れがちだが、数少ない世代限定のスプリント重賞として重要度は高い。なにせ1200mの世代重賞は2歳夏の小倉2歳S以来。1200mでこそ、という馬にとっては待望の舞台になる。
重賞に格付けされてからは、のちの短距離戦線の活躍馬を多く出している。2018年2着馬ラブカンプーがスプリンターズSで連対したほか、ヨカヨカやレイハリア、テイエムスパーダなどが重賞制覇。先日行われた京王杯SCも2着ウインマーベル、3着ダディーズビビッドがともに「葵S出走馬」だった。短距離馬の登竜門といっても過言ではないレースだ。
今年の注目は高松宮記念勝ち馬ビッグアーサーの仔・ビッグシーザー。OP3勝を含む4連勝でここに駒を進めてきた。勢いそのままに重賞制覇なるか。オープン特別時代や中京開催時も含めた過去10年のデータ(2018年は2着同着)を参考に、傾向を分析していこう。
牝馬優勢のレース
まずは人気別成績。1番人気【4-1-0-5】勝率40.0%、複勝率50.0%はまずまず。2番人気【1-1-2-6】、3番人気【0-1-0-9】は不安定で、4~8番人気は7番人気【0-0-0-10】を除いて1~3頭ずつ馬券に絡んでいる。
9番人気【2-1-1-6】はなかなかで、当然ながら単勝回収率は472%と高い数字。10番人気以下も【1-3-3-55】複勝率11.3%、複勝回収率166%なので、中穴よりも9番人気以下を狙う方が期待値は高そうだ。
続いて性別成績。牡馬・セン馬【4-4-5-69】勝率4.9%、複勝率15.9%より、牝馬【6-7-4-53】勝率8.6%、複勝率24.3%が優勢。9番人気以下の牝馬なら【3-2-2-20】単勝回収率482%、複勝回収率206%で、妙味を高めているのはこの辺りだ。人気薄の牝馬を積極的に狙っていきたい。
前走クラス別で見ると、OP・リステッド組【5-7-5-50】勝率7.5%、複勝率25.4%、GⅡ組【2-0-0-6】勝率25.0%が中心か。GⅠ組は【0-1-1-9】と意外にも勝ち切れていない。いずれもマイルGⅠからの参戦だが、平均人気4.4に対し平均着順7.5と割に合わない。NHKマイルC10着のタマモブラックタイや桜花賞13着のモズメイメイなどは重賞勝ち馬でもあるが、どうだろうか。
具体的なレース別では、橘S組【4-5-1-28】勝率10.5%、複勝率26.3%が最も多くの勝ち馬、連対馬を出している。着順は不問に近いが、性別だと牡馬【2-2-1-20】に対し、牝馬【2-3-0-8】と明らかに牝馬が優勢。今年はルガル、テラステラ、ミルトクレイモーなど牡馬ばかりだ。
マーガレットS組は【1-1-3-13】勝率5.3%、複勝率27.8%。ここは5着以内が【1-1-2-6】で、好走はマーガレットSの上位勢だ。となるとやはり1着ビッグシーザーを信頼、2着ブーケファロスも狙い目になりそうだ。
重賞だと、ファルコンS組は【1-0-1-19】と低調。1~8着だと【0-0-0-10】だが、9着以下は【1-0-1-9】で、むしろ大敗している方が好走する。選ぶなら5着アームズレインよりは、11着ペースセッティングか。フィリーズレビュー組は【1-0-0-4】勝率20.0%。勝ったのは2014年のリアルヴィーナスで、15着からの臨戦だった。16着だったトラベログは1200mでの勝ち鞍もある牝馬。前走の大敗で人気を落とすようなら狙ってみてもよさそうだ。
《関連記事》
・3連単の最高額は1460万40円 2022年中央競馬の高額配当ランキング
・武豊騎手、JRA重賞350勝までの道のり 節目の重賞勝利を振り返る
・2023年に産駒がデビューする新種牡馬まとめ 日本馬の筆頭・レイデオロは「ディープ牝馬」との配合で期待
おすすめ記事