手塚貴久厩舎のプラス条件、マイナス条件を紹介 田辺裕信騎手とのコンビで単回収率211%

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手塚厩舎のプラス条件、マイナス条件,ⒸSPAIA

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今年は淀で2歳女王決定戦が開催

今年は京都芝外回り1600mでGⅠ阪神JFが開催される。例年とは異なり淀で行われる2歳女王決定戦。アルテミスSを快勝したブラウンラチェットやBCJFターフ2着の実績馬メイデイレディ、新潟2歳S2着のコートアリシアンなど、数多くの素質馬たちが集結した。

そのなかでも人気を集めそうなのがブラウンラチェット。兄にケンタッキーダービーやBCクラシックで3着のフォーエバーヤングがいる良血馬だ。前走のアルテミスSはラスト3Fが11.5-11.1-11.0と加速ラップで余力十分の勝利であった。

そんなブラウンラチェットを管理するのが手塚貴久厩舎。フィエールマンやソールオリエンス、シュネルマイスター、ウインマリリンなど数多くのGⅠ馬を管理してきた名門である。

そこで今回は「手塚厩舎のプラス条件、マイナス条件」をテーマにデータ分析を行う。なお、データは2019年12月7日~2024年12月1日の過去5年分を参照する。


2歳戦に強い手塚厩舎

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<手塚貴久厩舎のプラス条件>
田辺裕信騎手【13-5-2-33】
勝率24.5%/連対率34.0%/複勝率37.7%/単回収率211%/複回収率106%
芝×2歳OP、重賞【3-4-5-13】
勝率12.0%/連対率28.0%/複勝率48.0%/単回収率176%/複回収率174%
ダート×札幌、函館【7-3-3-34】
勝率14.9%/連対率21.3%/複勝率27.7%/単回収率286%/複回収率157%
2000〜2200m芝重賞×東開催【7-6-5-23】
勝率17.1%/連対率31.7%/複勝率43.9%/単回収率290%/複回収率166%
※2019年12月7日~2024年12月1日

まずは「プラス条件」について。

騎手別では田辺裕信騎手に注目だ。【13-5-2-33】勝率24.5%、単回収率211%を記録しており好相性。未勝利戦では【6-0-1-2】勝率66.7%、単回収率343%と、さらに数字を上げてくる。

そのほか、石川裕紀人騎手【11-15-9-105】単回収率120%、M.デムーロ騎手【4-4-8-24】同140%、長浜鴻緒騎手【3-2-0-17】同136%とのコンビもでも単回収率プラスを記録している。

芝では2歳戦が狙い目。未勝利戦は【18-21-12-35】複勝率59.3%、複回収率103%と安定感抜群で妙味もある。芝の2歳OP、重賞での成績も負けておらず、【3-4-5-13】単回収率176%、複回収率174%と単複ともに回収率100%オーバーを記録。2歳GⅠでも【0-1-3-2】複勝率66.7%、複回収率285%と、勝ちこそないが馬券絡みは多く、ブラウンラチェットには追い風のデータだ。

一方、ダートでは北海道開催が面白い。札幌【3-2-2-13】単回収率113%、複回収率185%、函館【4-1-1-21】単回収率414%、複回収率137%と、単複ともに黒字回収率となっている。来年の夏競馬まで覚えておきたい。

また、東日本開催(中山、東京、福島、新潟)の重賞で安定した成績をマーク。【12-12-12-78】複勝率31.6%で、単回収率は129%となっている。なかでも2000、2200m戦が得意で、2000m【5-4-4-15】勝率17.9%、単回収率256%、2200m【2-2-1-8】勝率15.4%、単回収率364%と素晴らしい成績だ。


西日本遠征では割引

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<手塚貴久厩舎のマイナス条件>
西日本遠征【6-13-9-110】
勝率4.3%/連対率13.8%/複勝率20.3%/単回収率31%/複回収率75%
芝×エピファネイア産駒【7-6-9-43】
勝率10.8%/連対率20.0%/複勝率33.8%/単回収率22%/複回収率55%
ダート×1800m以上【11-19-8-120】
勝率7.0%/連対率19.0%/複勝率24.1%/単回収率23%/複回収率52%
※2019年12月7日~2024年12月1日

次にマイナス条件について。

西日本へ遠征した際の全体成績は、【6-13-9-110】勝率4.3%、単回収率31%。これは東日本での成績【154-153-135-920】勝率11.3%、単回収率70%に比べると大きく見劣りする。ちなみに、GⅠでの成績は【1-5-2-19】勝率3.7%、単回収率7%、複回収率95%。単勝馬券に限れば、ブラウンラチェットに逆らう余地がありそうだ。

また、意外にも芝レースでエピファネイア産駒があまり結果を残しておらず、【7-6-9-43】勝率10.8%、単回収率22%に留まっている。重賞に限っても【0-1-0-7】で複回収率はわずか17%。フォルラニーニ(23年東スポ杯2歳S・1番人気8着)やレヴォルタード(23年弥生賞・4番人気6着)など、世代重賞で人気して馬券圏外に敗れるパターンも多い。2歳戦に強い手塚厩舎と2歳戦に強いエピファネイア産駒の相性が悪いのは、不思議なところだ。

ダートでは短い距離で活躍する管理馬が多く、1700m以下では【39-44-29-281】勝率9.9%、単回収率111%、複回収率98%と良好。対して、1800m以上では【11-19-8-120】勝率7.0%、単回収率23%、複回収率は52%と振るわない。

そのほか、西日本のコースはもちろん、中山ダート【11-23-7-117】勝率7.0%、単回収率24%、新潟ダート【3-10-4-42】勝率5.1%、単回収率12%と妙味が薄い。

手塚貴久厩舎の条件別成績,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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