【京成杯AH】前走で好走した先行タイプを狙う 東大HCの本命はラインベック
東大ホースメンクラブ
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秋競馬開幕
今週日曜、中山競馬場でGⅢ・京成杯AHが行われる。秋競馬の開幕を告げる名物ハンデ重賞であると同時に、サマーマイルシリーズ王者を決定する重要な一戦。マイルの一線級と戦い続けてきたソウルラッシュ、中山芝マイルでは3戦3勝のインダストリア、関屋記念で3着に入ったラインベック、3勝クラス突破から一挙に初タイトルを狙うアスクコンナモンダなどが顔を揃えた。
開幕週から的中をモノにし、秋シーズンの順調な滑り出しを決めたいところ。今週は、中山で行われた過去9回(13、15〜22年)のデータから検討する。
逃げ先行に利
<京成杯AH・過去9回の脚質別成績>
逃げ【1-2-0-8】勝率9.1%/連対率27.3%/複勝率27.3%
先行【3-3-5-24】勝率8.6%/連対率17.1%/複勝率31.4%
差し【4-2-4-39】勝率8.2%/連対率12.2%/複勝率20.4%
追込【1-2-0-38】勝率2.4%/連対率7.3%/複勝率7.3%
※中山開催の13年、15~22年
京成杯AHは、18年以前は鋭い差しが決まることが多かったが、19年以降は傾向がガラリと変化。前で進めた馬がそのまま馬券圏内に粘り込むケースが多くなっている。19、20、22年は馬券に絡んだ馬が全て4角4番手以内、21年は1、3着こそ差し馬だったが、逃げたコントラチェックが12番人気ながら2着に激走している。開幕週の馬場がもたらす恩恵が大きくなっており、安定して前に行ける馬から軸を選びたい。
「前走勝ち、または0秒2差以内負け」の馬が当レースで先行すれば【3-1-1-6】で複勝率は45.5%、また単勝回収率157%もプラス域。昨年のファルコニア(前走中京記念は0秒1差3着)をはじめ、先行して勝った3頭はいずれもこの条件を満たしており、前走で「勝ち馬から0秒2差」を一つの分水嶺と考えたい。
先行力で初重賞へ
◎ラインベック
出走メンバーのうち、「前走勝ち、または0秒2差以内負け」という条件を満たすのはこの馬とアスクコンナモンダのみ。安定して前で勝負できるこちらに◎を打つ。前走の関屋記念は4番手を追走し、直線ではしぶとさを発揮して0秒1差の3着を確保した。中山芝マイルはリステッドの東風Sを勝った舞台で、その際もしっかり先行できている。頭数が11頭と少なくなったのもプラスで、しっかり自分の競馬ができると踏む。
◯インダストリア
中山芝マイルはダービー卿CTを含む3戦3勝で、相性抜群の舞台。前走のエプソムCは7着だったものの、勝ち馬から0秒5差とそれほど悲観する内容ではなく、得意コースに戻ってくるからには見直すべき。差し馬であり開幕週の恩恵は受けにくいだろうが、能力と適性の高さでカバー可能だ。
▲ソウルラッシュ
実績はこのメンバーならトップクラス。8月から栗東坂路で乗り込まれており、最終追い切りではラスト2F12秒2-11秒8を計時。ここへ向けて入念に調整してきたことは好感が持てる。ただし初めて59kgのハンデを背負うことを考慮して、3番手評価にとどめたい。
以下ウイングレイテストに印を回す。馬券は◎から◯以下へ流す馬連とする。
▽京成杯AH予想▽
◎ラインベック
◯インダストリア
▲ソウルラッシュ
△ウイングレイテスト
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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