【京成杯AH】最多勝騎手は6勝の横山典弘騎手 最重量の優勝馬など「記録」を振り返る
緒方きしん
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最多勝は6勝の横山典弘騎手
夏のハンデ重賞、京成杯AH。昨年は12番人気ミッキーブリランテが2着に入り馬連148.5倍の万馬券となった。さらに一昨年も馬連243.2倍と、2年連続で馬連万馬券が飛び出している。2015年には馬連623.8倍の大波乱も巻き起こった重賞の歴史を振り返る。
京成杯AHは東の開催で、裏でセントウルSが行われることもあり、武豊騎手や川田将雅騎手、M.デムーロ騎手といった日本競馬界を牽引する名手たちが未勝利。そんななかダントツの6勝をあげて最多勝騎手となっているのが、横山典弘騎手だ。
本レースが京王杯AHから現在の京成杯AHに改名されたのが1998年。横山典弘騎手はその初年度から1番人気シンコウスプレンダに騎乗し、2着に3馬身差をつける快勝を見せた。3年ぶりの参戦だった2001年は、1番人気ゼンノエルシドとのコンビで2着に4馬身差をつける快勝を見せた。
2011、12年はフィフスペトル、レオアクティブで2年連続勝利。2019、20年はトロワゼトワルで連覇を達成した。昨年は中京開催に参戦し、メインのセントウルSで3着と馬券圏内に入る活躍を見せた。横山典弘騎手は「京成杯AHデー」は毎年のように好調ぶりを見せている。
2年連続552kgで勝利したブレイクタイム
2019年のトロワゼトワルは52kgというメンバー最軽量の斤量を味方につけて逃げ切り勝ちを収めた。その翌年は3kg増の55kgだったが、52kgで逃げ切りを狙った3歳牝馬スマイルカナをゴール前で差してハナ差の勝利を掴み取った。
京成杯AHとして開催されるようになって以降、最軽量で馬券圏内にきたのは2000年のヴァイタルトラックの49kg。1番人気シンボリインディと3番人気トロットスターがクビ差の接戦を繰り広げる中、3/4馬身差の3着と食らいついた。ヴァイタルトラックはデビュー戦でダート1200m戦に出走して13番人気ながら勝利をあげると、翌々年には芝1400m戦で12番人気1着となるなど、時折、激走を見せる牝馬だった。
また、最重量の斤量で勝利したのは、58kgで勝利した2003年ブレイクタイムと2014年クラレント。他にも58kgではダノンシャークが2着にくるなど合計6頭が馬券圏内に入っている。クラレントは494kgと馬格のある馬だが、ブレイクタイムは552kgとさらに大きな馬だった。
ブレイクタイムの552kgというのは京成杯AHにおける馬券圏内にきた馬の中で最も重い。2002、03年と連覇を達成した同馬だが、その2年はいずれも馬体重552kg。ちなみにデビュー戦を勝ったときも552kgだった。斤量を苦にしない雄大な馬体の持ち主として、ファンの心に刻み込まれた名馬である。
今年はハンデを味方につけた馬が勝利を掴み取るのか、それともハンデを苦にしない馬が強さを見せるのか。果たしてどのような結果になるのか注目したい。
ライタープロフィール
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
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