【日経新春杯】メイショウタバル、ロードデルレイは消し ハイブリッド式消去法
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
先週末のシンザン記念は重賞勝ち馬アルテヴェローチェと伏兵ラージギャラリーの2頭で勝負した。1番人気の本命馬は2着と最低限の仕事をしたものの、もう1頭の伏兵馬は直線で伸びあぐねて8着。やや外目の枠に入ったこともプラスに働かなかったか。
今週末は日曜の中京競馬場で行われる日経新春杯を占っていきたい。いつも通り過去10年のデータを基に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を消していく。登録された全18頭を対象に進めていきたい。
『前走GⅢ』×『非サンデーサイレンス系』★0.0%★
まずは過去10年で【0-2-1-34】(複勝率8.1%)とサッパリの前走GⅢ組。このデータだけでも消去条件の複勝率10%未満となるが、これに血統データを掛け合わせたい。今回は父がサンデーサイレンス系以外というもの。この結果、【0-0-0-16】(同0.0%)で、3着以内に入った馬は皆無となる。
今年このデータに当てはまったのは、以下の3頭。5歳となったロードデルレイは3歳時から能力は重賞級といわれてきた。ただ順調さを欠いてきたことも事実だ。あっさり勝利を飾ってもおかしくないが、今回は消去したい。
【今年の該当馬】
・エヒト
・キングズパレス
・ロードデルレイ
『前走ハンデ戦』×『前走0.7秒差以上で負け』★3.1%★
続いては前走でハンデ戦を走っていた馬だ。過去10年の成績は【2-6-4-63】(複勝率16.0%)といまひとつ。特にその前走を前走0.7秒差以上で負けていた馬は【0-1-0-31】(同3.1%)とほぼノーチャンスだった。
今年は以下の3頭がこの条件に当てはまった。すでに消去済みのエヒトに加えて牝馬グランスラムアスクとマイネルメモリーの2頭を新たに消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・(エヒト)
・グランスラムアスク
・マイネルメモリー
『前走時馬体重増』×『前走9着以下』★4.0%★
3つ目は前走時の馬体重増減から、プラス馬体重だった馬を取り上げたい。過去10年では【5-5-6-53】(複勝率23.2%)と悪くないが、9着以下に敗れていた馬に限ると【0-0-1-24】(同4.0%)で、連対した馬すらいなかった。
これには消去済みのマイネルメモリーに加えてケイアイサンデラ、プラチナトレジャー、メイショウタバルの3頭が新たに当てはまった。メイショウタバルは自分のペースで逃げることができれば怖い存在。ただ初の古馬相手で、ある程度マークされる立場でもある今回は厳しいレースを強いられそうだ。
【今年の該当馬】
・ケイアイサンデラ
・プラチナトレジャー
・(マイネルメモリー)
・メイショウタバル
『前走東京』×『前走GⅡ以下』★5.6%★
続いては前走で東京競馬場を走っていた馬をピックアップする。過去10年では【3-1-0-26】(複勝率13.3%)で、4頭が馬券に絡んでいた。しかし、このうちの3頭は前走が東京開催のGⅠだった。GⅡ以下に絞ると、【0-1-0-17】(同5.6%)となる。
今年はヴェルトライゼンデ、タッチウッド、バトルボーンの3頭がこの条件に当てはまった。タッチウッドは1年半以上のブランクをはねのけて前走の準オープンを勝利した実力馬。一度使われた上積みもかなり見込めそうだが、メンバーレベルが一気に上がるGⅡではそう簡単にはいかないだろう。
【今年の該当馬】
・ヴェルトライゼンデ
・タッチウッド
・バトルボーン
『社台系生産』×『前走5番人気以下』★5.6%★
最後は過去10年で【6-6-4-51】(複勝率23.9%)の社台系生産馬を取り上げたい。複勝率は17.7%の非社台系生産馬を上回るが、前走で人気していない馬はやや苦戦している。前走5番人気以下の出走馬に限って見ると、【1-1-0-34】(同5.6%)と複勝率10%を大きく割り込んでいた。
今年は前走5番人気のサリエラなど3頭が当てはまった。明け4歳のサンライズアースとショウナンラプンタは初めての古馬相手で真価が問われる一戦。メイショウタバルとともに現4歳世代のレベルを証明できるか。
【今年の該当馬】
・サリエラ
・サンライズアース
・ショウナンラプンタ
5つの条件を終えて残ったのは、サトノグランツ、ホールネス、マイネルエンペラー、ヴェローチェエラの4頭となった。この中から本命には昨年の当レース3着馬、サトノグランツを指名したい。58.5kgの斤量は決して楽ではないが、GⅡまでならどんな条件でも大崩れしない安定感が持ち味。買い目は同馬の単複に加えて、他3頭へのワイドを押さえる。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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