【シンザン記念】タイセイカレント、マイネルチケットは消し ハイブリッド式消去法

八木遊

過去10年のシンザン記念『美浦所属馬』かつ『キャリア2戦以外』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

昨年は暮れの大一番・有馬記念でワイドが的中。ホープフルSで連勝を狙ったが、本命に推したジェットマグナムは好位追走から7着まで。快勝したクロワデュノールを含めた上位勢を軒並み消しており、連勝とはならなかった。

2025年は、1月13日に中京競馬場で行われるシンザン記念からスタートする。今年は例年の京都ではなく中京での開催となるが、いつも通り過去10年のデータを基に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。

なお、執筆時点で出走可能な馬は3頭のみ。収得賞金400万円の21頭は抽選対象(*)となっているが、登録全24頭を対象に進める。


『美浦所属馬』×『キャリア2戦以外』★0.0%★

まずは所属別データから美浦所属馬を取り上げる。

過去10年の成績は【2-1-0-14】(複勝率17.6%)と、母数は少ないがまずまずといったところ。しかし、興味深いのは馬券に絡んだ3頭はいずれも「キャリア2戦」だったことだ。

対照的に、「美浦所属馬×キャリア2戦以外」では【0-0-0-13】(同0.0%)となる。今年このデータに当てはまったのは以下の4頭。いずれも西日本への輸送経験がなく、今回は見送りが妥当とみる。

【今年の該当馬】
・エストゥペンダ*
・カラヴァジェスティ*
・シホリーン*
・ルージュミレネール*


『前走から距離延長』×『前走時馬体重480kg未満』★4.0%★

続いては、前走で1600m未満のレースを使われた距離延長組に注目。成績は【2-1-1-36】(複勝率10.0%)と苦戦している。特にその前走で馬体重480kg未満の馬は【0-0-1-24】(同4.0%)だった。

今年は以下の6頭が当てはまる。戸崎圭太騎手が騎乗予定のマイネルチケットは、近2走の重賞レースで3、2着と堅実。中京芝1600mで未勝利戦を制している点も好材料だが、今回は凡走データを理由に無印とする。

【今年の該当馬】
・アクルクス*
・ウォーターガーベラ*
・(カラヴァジェスティ*)
・ポッドドンナー*
・マイネルチケット
・メイショウツヨキ*


『前走1勝クラス以下』×『前走から中9週以上』★7.7%★

3つ目は前走クラスで、新馬・未勝利・1勝クラスをステップに駒を進めてきた馬を取り上げる。

成績は【8-8-5-73】(複勝率22.3%)と上々。ただし、前走から中9週以上と間隔が空いている馬は【1-0-0-12】(同7.7%)と好走率は一気に下がる。馬券に絡んだのは、18年覇者のアーモンドアイが唯一だった。

このデータには消去済みの2頭に加えてリラエンブレム、ホウオウガイアら4頭が当てはまった。まとめて消しとする。

【今年の該当馬】
・(エストゥペンダ*)
・エリカエクスプレス*
・(カラヴァジェスティ*)
・ホウオウガイア*
・リカントロポ*
・リラエンブレム*


『非社台系生産』×『前走3番人気以内』★8.0%★

続いては社台系(ノーザンファーム、社台ファームなど)以外の牧場で生産された馬に注目する。

成績は【4-4-6-74】(複勝率15.9%)とまずまずだが、前走で3番人気以内だった馬は【1-1-0-23】(同8.0%)と凡走が目立つ。非社台系生産なら、前走4番人気以下だった馬を狙った方が良さそうだ。

今年はアーリントンロウ、グラフィティアートなどが当てはまった。消去済みの6頭に加えて新たに4頭を消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・アーリントンロウ*
・(アクルクス*)
・(ウォーターガーベラ*)
・(エストゥペンダ*)
・(エリカエクスプレス*)
・オンザムーブ*
・グラフィティアート*
・ゴールデンカイト*
・(メイショウツヨキ*)
・(リカントロポ*)


『社台系生産』×『前走3番人気以下』★8.3%★

最後は過去10年で【6-6-4-29】(複勝率35.6%)の社台系生産馬を取り上げる。

こちらは前走3番人気以下の馬が【0-1-0-11】(同8.3%)と不振。18年ファストアプローチ(2番人気4着)、19年アントリューズ(1番人気8着)などが人気を裏切り馬券圏外に敗れた。

今回は武豊騎手との新コンビで臨むタイセイカレントらが当てはまった。新たに消去対象となった他の3頭もノーザンファーム、社台ファームが誇る良血馬ではあるが、まとめて消去する。

【今年の該当馬】
・ジーティーマン*
・タイセイカレント
・(ホウオウガイア*)
・ミニトランザット*
・レーヴブリリアント*

5つの凡走データに該当しなかったのは、アルテヴェローチェ、マイエレメント、ラージギャラリーの3頭だ。

このなかでは収得賞金2,000万円のアルテヴェローチェのみが出走可能で、他の2頭は21分の13の抽選対象となる。

馬券は3頭そろって抽選を突破すれば三連複1点、1頭のみの突破ならアルテヴェローチェとのワイド1点、2頭そろって抽選漏れならアルテヴェローチェの単複で勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年もワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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