【金鯱賞】開幕週、複勝率80%の逃げ馬を狙う! 東大HCの本命はジャックドール

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金鯱賞インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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開幕週で逃げ馬が躍進

3月13日(日)に中京競馬場で行われる金鯱賞 (GⅡ・芝2000m)。春の大舞台を見据えた一戦に有力馬13頭が顔を揃えた。4連勝中の上がり馬ジャックドールや香港C6着からの巻き返しを狙うGⅠ馬レイパパレなどが出走を予定しているが、信頼すべきは果たしてどの馬なのか。今週もデータを踏まえて検討していこう。

初めに、同レースが3月施行に移って以降の過去5年の傾向を分析する。


過去5年金鯱賞・ペースと4角順位,ⒸSPAIA


馬券に絡んだ馬の4角順位を眺めると、まず目に留まるのは4角先頭の馬だろう。逃げ馬は過去5年で【1-2-1-1】と優秀だ。好走したのはいずれも5番人気以下の馬で、昨年はギベオンが最下位人気からの逃げ切り勝ちを見せている。今回も開幕週での一戦ということで、逃げ馬には全幅の信頼を置きたい。

18、20年は前半5F63秒台、その他も前傾ラップが皆無と、レースの流れはスローになることが多い。最後の直線は412.5mと比較的長く、勝ち馬5頭のうち3頭は上がり最速を叩き出すなど、緩やかな流れから上がり勝負になる傾向も見られる。逃げ馬に加えて速い上がりを使える馬も重視すべきだろう。


手ごろな人気の牝馬を狙え

過去20年金鯱賞牝馬人気別成績,ⒸSPAIA


昨年はデアリングタクト1頭のみ、一昨年もサトノガーネット1頭のみと、例年は牝馬の出走が少ない金鯱賞。しかし今年は13頭中牝馬が6頭、しかも重賞戦線で活躍中のメンバーが揃ったため、牝馬の取捨がカギを握る。

過去20年の牝馬について人気別成績を確認すると、7番人気以下は12頭の出走があるにもかかわらず、馬券に絡んだことがない。また1~3番人気は複勝率25.0%と人気の割には不振。別定戦ということで、実績のある馬ほど重い斤量を背負わなくてはいけないことが原因として考えられる。一方4~6番人気の牝馬は複勝率33.3%を記録しており、手ごろな人気なら牝馬にも期待が持てそうだ。


初重賞制覇へ

◎ジャックドール
逃げて突き放す競馬で連勝中。速い上がりを使えることに加え勝ち時計も評価できる。上で述べたように逃げ馬の複勝率は80%と抜群で、馬券の軸には最適な1頭だ。前走白富士S組は過去5年で【1-0-3-1】。昨年のギベオンと同じローテからタイトル奪取へ挑む。

◯シャドウディーヴァ
アイルランドT府中牝馬Sを上がり最速の脚で制し、ハーツクライ産駒らしく本格化を示した。GⅠで2連敗しているが適性を超える距離が原因だろう。それでもジャパンCでは直線で粘り強く伸びるなど健闘していた。54キロはメンバー最軽量。福永騎手とのコンビでは、府中牝馬S制覇に加え、マーメイドS3着など実績を残している。

▲ポタジェ
重賞で2着1回、3着2回の実績がある馬。昨年の白富士Sでは上がり2位の脚を使うなど末脚勝負でも戦える。前走AJCCでは5着に敗れているが、直線でしっかり伸びていたことを考えると見限るべきではない。

△レイパパレ
実績最上位。2200mはこの馬にとって長いが、宝塚記念ではよく粘っていた。今回は適性距離に戻って好勝負できるだろう。ただ斤量56キロで絶対的な信頼は置けない。

相手には末脚が武器のステラリアを押さえる。ジャックドールが将来を見据えて控えるという選択肢をとったときのため、逃げて実績を残しているショウナンバルディも買い目に入れる。

◎ジャックドール
◯シャドウディーヴァ
▲ポタジェ
△レイパパレ
×ステラリア
☆ショウナンバルディ

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。



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