【エルムS】素質馬ユティタムは消し…本命は札幌で2戦2勝の4歳馬 ハイブリッド式消去法

八木遊

エルムステークスの消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週のクイーンSは、最低14番人気のキタウイングを本命に指名。同馬の単複に加えてワイドを手広く流したが、ブービー13着に敗れたため馬券は惨敗……と思いきや、念のため押さえていたコガネノソラとボンドガールのワイドが的中した。いざという時の“保険”の大事さを思い知った。

さて、今週は日曜の札幌で行われるダート重賞のエルムSを取り上げる。2021年に函館で開催されているが、それも含めた過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。フルゲート14頭に18頭が登録しているが、除外対象の4頭も含めて進めていきたい。


『前走非重賞』×『前走から中7週以上』★0.0%★

まずは前走クラス別の非重賞レース(地方、海外を除く)を走っていた馬を取り上げたい。該当馬は【8-5-3-52】(複勝率23.5%)とまずまずの成績を残している。ただし、そのほとんどがマリーンS組を筆頭とした前走から間隔の短い馬だった。逆に前走から中7週以上空けてエルムSに臨んだ馬は【0-0-0-11】(同0.0%)と、1頭も馬券に絡んでいなかった。

今年このデータに当てはまったのは、除外対象1番手のドゥラレジリエント(以下、除外対象には「*」をつける)、そして昨年のジャパンダートダービーで2番人気の支持を集めた素質馬ユティタムの2頭。どちらも重賞を勝ってもおかしくない実力の持ち主だが今回は消去する。

【今年の該当馬】
・ドゥラレジリエント*
・ユティタム


『社台系生産』×『前走7番人気以下』★0.0%★

続いて生産者別データから社台系の牧場で生産された馬をピックアップする。過去10年の成績は【4-2-1-26】(複勝率21.2%)と頭数は多くないが4勝しているのはさすが。ただし、前走7番人気以下だった馬は【0-0-0-11】(同0.0%)と、全馬4着以下に敗れていた。

今年このデータに当てはまったのは、ホウオウアマゾンとヴィクティファルスの6歳馬2頭。どちらも3歳春に芝の重賞を制しているが、近走の成績からもうピークは過ぎたと判断していいだろう。

【今年の該当馬】
・ホウオウアマゾン
・ヴィクティファルス


『非社台系生産』×『7歳以上』★3.7%★

続いても生産者別データでここでは非社台系生産馬を取り上げる。過去10年の成績は【6-8-9-80】(複勝率22.3%)と複勝率で社台系生産馬と拮抗していた。ただし、7歳以上の馬に絞ると【0-0-1-26】(同3.7%)。馬券圏内に入ったのは、2015年に3着に入ったエーシンモアオバーだけだった。

今年はプロミストウォリアとベルダーイメルの2頭がこれに該当。前者は重賞2勝の実績が光るが、1年以上の休養明け。いきなりの好走は難しいとみる。

【今年の該当馬】
・プロミストウォリア
・ベルダーイメル


『前走4角6番手以下』×『前走時馬体重の増減4kg以上』★3.8%★

4つ目のデータは、前走時の4角位置取りに注目した。これが6番手以下だった馬は【1-2-1-45】(複勝率8.2%)。このデータだけでも複勝率は10%未満となるが、ハイブリッド式ではもう一つのデータを掛け合わせる。今回は前走時の馬体重増減を取り上げる。なかでも増減幅が3kg以下だった馬は【1-1-1-20】(同13.0%)に対して、4kg以上の馬は【0-1-0-25】(同3.8%)と苦戦していた。4つ目はこの組み合わせを採用したい。

今年このデータに当てはまったのは以下の3頭。すでに消去済みのホウオウアマゾンを除く2頭はここで消去リスト行きとなった。

【今年の該当馬】
・サヴァ
・タガノクリステル
・(ホウオウアマゾン)

『前走逃げ』×『今回奇数馬番』★7.7%★

最後は前走で逃げの手を打った馬を取り上げたい。前走で逃げた馬の成績は【1-1-1-17】(複勝率15.0%)といまひとつ。特に奇数馬番を引いた馬は【0-0-1-12】(同7.7%)と複勝率は半減していた。

登録馬のうち前走「逃げ」と判定した馬はテーオードレフォン、ミトノオー、そしてすでに消去済みのプロミストウォリアの3頭。テーオードレフォンとミトノオーは奇数ゲートに入った場合は消去する。

【今年の該当馬候補】
・テーオードレフォン
・ミトノオー
・(プロミストウォリア)

全ての条件を終えて確実に残るのは、サーマルソアリング*、サンテックス*、シルトプレ、ドゥラエレーデ、ナチュラルハイ、フルム、ペイシャエス、ヴァンドゥラン*の8頭となった。このうち3頭が除外対象だ。本命に指名したいのはナチュラルハイ。札幌ダートで2戦2勝とコース相性は抜群。特に雨馬場になった時は決め手を生かせそう。

買い目は本命馬の単複と三連複1頭軸流し。さらに保険としてドゥラエレーデとペイシャエスのワイドを押さえておくことにする。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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