【天皇賞(秋)】3つの好データにぴたりと一致! 今年も「名牝」が躍動グランアレグリア
門田光生
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第164回を迎える天皇賞
2021年10月31日、行われる第164回天皇賞(秋)。春、秋とも「天皇賞」として数えられており、今年の春に行われた天皇賞は第163回、来年の春に行われる天皇賞は第165回となる。今でもそうだが、100年後はさらに突出した回数になっているはず。まあ、サイボーグにでもなっていない限り、その数字を見ることはないでしょうが。
近年の成績表を眺めていると、勝ち馬はマイラー、中距離馬、長距離馬、そして万能型と多種多彩。そんな天皇賞(秋)にはどのような特徴があるのか。今回はGⅠということで、いつもより長めの過去15年に設定して分析していきたい。
4、5歳馬が中心
まずは所属別から見ていこう。美浦所属馬は86頭、栗東所属馬は158頭で、栗東所属馬が倍近く出走している。連対数はというと、美浦12連対(6勝)、栗東所属馬は18連対(9勝)。勝率、連対率は少し美浦所属馬の方が上となっている。
活躍が目立つ年齢は4歳馬と5歳馬。過去15年、この2世代で14勝、2着も13回ある。2017年と2020年は5歳馬が、2018年と2019年は4歳馬が1、2着となっており、4年連続で同世代同士の決着。4歳馬と5歳馬、今年はどちらが強そうなのか、見極めて決め打ちするのも面白いかもしれない。
4、5歳馬以外で唯一勝ったのは2009年のカンパニー(8歳馬)。これは例外といえるケースで、6歳以上で出走した91頭中、連対したのはそのカンパニーだけ。勝率、連対率ともに1.1%しかなく、基本的に6歳以上は軽視していいだろう。
エフフォーリアの参戦でがぜん注目が集まる3歳馬は19頭が出走しており、連対したのは2010年の2着馬ペルーサと、2012年の2着馬フェノーメノの2頭。ペルーサは前走の毎日王冠で1番人気(4着)、フェノーメノは本番で1番人気に支持されていた。ある程度評価が高ければ、その3歳馬はマークが必要となる。当然ながら、クラシックで結果を残しているエフフォーリアにも注意が必要だろう。
性別だが、昨年も書いたように牝馬の活躍が目立っている。参戦は21頭と少ないながら、4頭の勝ち馬をはじめ、出走した半分近くの10頭が馬券に絡んでいる。ここに出走してくる牝馬は、エリザベス女王杯ではなく、牡馬相手のここでも勝てると踏んで参戦してきた実力馬ばかり。勝ち負けになって当然なのかもしれない。
前哨戦を使わず直接本番に向かう馬が増えてから、前走着順のいい馬が好走するケースが多くなってきた。このレースも、前走で好走した馬が好結果を残している。前走1着馬が11連対(5勝)、前走2着馬も6勝。勝ち馬15頭中、13頭が前走3着以内の馬だった。残る2頭はいずれも前走9着馬というのが面白いデータ。これらを除く着順、つまり前走4~8着、そして10~18着馬の成績は【0-6-3-97】。連対の可能性はあるものの、勝率は0%となっている。
伝統のGⅠだけあって、前走で条件戦やオープンはもちろん、GⅢを使っていた馬からも連対馬は出ていない。主力は12連対(5勝)の前走GⅠ組と、18連対(10勝)の前走GⅡ組。連対数はGⅡ組の方が多いが、勝率、連対率はGⅠ組の方が2倍ほどとなっている。スプリンターズSからの参戦はいないので、ほとんどが休み明けでの参戦。2019年は安田記念組がワンツー、2020年は安田記念と天皇賞(春)組が1、2着。先のJC、香港、そして有馬記念を見据えて「前哨戦を使わず本番へ」の傾向が強くなっている。特に、牝馬で前走がGIだと【3-2-1-4】で、連対率が5割となる。
レース別に見ると、最多となる82頭が参戦している毎日王冠組が10連対(6勝)でトップ。宝塚記念の7連対(3勝)、安田記念の4連対(2勝)と続く。中でも、安田記念は連対率44.4%とハイアベレージ。2勝はともにアーモンドアイが記録したものだが、この流れが以降も続くのか、今後も注目していきたい。
逆に結果が出ていない前哨戦は、36頭が出走して2連対(1勝)のオールカマーと、23頭が出走して1連対(1勝)の京都大賞典。一応、連対馬が出ているので無条件で消しとはいかないが、評価は下げた方が無難だろう。
最後に天皇賞(秋)におけるプラスデータとマイナスデータを少々。まずプラスデータだが、前走で1番人気に支持されていた馬が15連対と半分を占めている。上記で相性の悪いレースとして出てきたオールカマーと京都大賞典だが、ここから出た1着馬2頭は、ともに前走で1番人気に支持されていた。
マイナスデータだが、前走で458キロ以下だった馬は28頭出走して、連対したのは2007年の2着馬アグネスアークだけ。3着も1回しかない。小型馬は苦戦傾向にある。また、前走をコンマ3秒差で快勝した馬は【0-0-3-6】で、連対がない。2010年の2番人気アーネストリー、2013年の2番人気トウケイヘイロー、2019年の2番人気サートゥルナーリア、2020年の2番人気クロノジェネシスなど上位人気馬も含まれており、この2つのデータを活用すれば高配当にありつけるかもと思ったのだが、両方とも今年は該当馬がいなかった。来年まで覚えておくとしよう。
今年はグランアレグリアが伝説を作る
天皇賞(秋)のデータをまとめると、A「4、5歳馬」B「牝馬」C「前走1番人気」に該当すると好走確率が高くなる。
凡走確率が高くなるデータはD「前走4~8着、10~18着」E「前走がGⅢ以下」F「前走がオールカマーか京都大賞典(1番人気を除く)」となる。
ここ2年は牝馬のアーモンドアイが優勝。芝のGⅠ最多勝利を記録した同馬は別格といえばそれまでだが、ここ15年で連対した牝馬を挙げると、ジェンティルドンナ、ブエナビスタ、ウオッカ、ダイワスカーレット。いずれもGⅠ・5勝以上を記録している、いわゆる「名牝」と呼ばれる馬である。
そんな馬が今回、都合よく登録しているわけが……いた。GⅠ・5勝の5歳牝馬、グランアレグリアだ。上記の4頭に比べると実績が短距離寄りで、中距離以上のGⅠを勝っていないのが違う点とはいえ、現時点でも「名牝」と呼ぶにふさわしい成績を残しているのも事実。データ的にも、今回の好走パターンである3つを全てクリアしており、マイナスデータもなし。ここは迷わず本命としたい。
コントレイルはこのコーナーで評価を下げることが多かったのだが、今回に関しては割り引く材料は特になし。GⅠ大阪杯から直接挑んだ馬は過去にいないが、GⅡ時代の大阪杯だと1頭だけいて、それが2008年の2着馬ダイワスカーレット。GⅠ級の馬なら全く問題ないとみたい。エフフォーリアは3歳馬が好走したときのパターンに該当するので、これも外せないところ。穴になるか分からないが、前走がGⅡで1番人気のヒシイグアスも加えておく。
◎グランアレグリア
◯コントレイル
▲エフフォーリア
△ヒシイグアス
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
餃子の無人販売というのがあるんですね。しかも、とある商店街の中で複数見かけました。新しい病院へ行く途中に、高そうな和牛の自動販売機も発見。コロナ以降、引きこもっていたり、特定の場所しか移動しなかったからなのですが、やはり自分の足でいろいろな場所を歩くことの大事さを改めて感じました。相変わらず足は負傷したままですが。
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