【フェブラリーS】ペース次第で結果に明確な差 今年は追い込みに決め打ちで高配ゲットだ

佐藤永記

フェブラリーステークスのペースと勝ち馬の4角位置ⒸSPAIA

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フェブラリーSの結果を左右するのはペース

荒れるか堅いか。近年のフェブラリーステークスは両極端な結果なことが多い。昨年は1番人気モズアスコットが優勝したが、2着が最低人気のケイティブレイブで3連単は464,920円の波乱決着。一昨年は逆に3連単6,620円の手堅い決着で、過去10年を見ても振れ幅がとにかくデカい。

個人的にその理由は多彩なダート路線にあり、比較の難しさがあると考える。ローテーションを見ても根岸S、東海S、チャンピオンズC、東京大賞典など、どれが有力だと言えるものはないといっていい。

そんなフェブラリーSのカギとなるのはラップだ。直近10年で前半3Fが35秒台だった過去3回では逃げ切り、ないし道中2番手の馬が勝っている。

フェブラリーS過去ペース傾向ⒸSPAIA
前半3F別の逃げ馬成績ⒸSPAIA


・2011年 トランセンド (道中逃げ・前半3F35.7)
・2014年 コパノリッキー (道中2番手・前半3F35.5)
・2019年 インティ (道中逃げ・前半3F35.8)

それ以外、つまり直近10年で前半3Fが34秒台となっていた年は、重馬場だった2016年(優勝は道中4番手だったモーニン)を除くと、道中7番手以降の馬が勝つのが基本。

例外が2015年コパノリッキーが道中2番手から連覇したとき。前半3Fが34.3だったのだが、このときの800-1000m、つまり5F目で13.1と例年にはない急激なペースダウンがあり、先行馬が残るためのためが生まれた年であった。

13年にエスポワールシチーが2着した時は、前半が34.6秒だったが2F目だけ極端に速く、あとは落ち着いたペース。これも変調ペースの年だったが、掲示板に入った他の馬は全て差し・追い込み馬だった。

いずれにせよ道中のペースが落ち着いていれば2番手以内の馬が絡み、速くなれば追い込み馬が来る。ペースを予想することがフェブラリーS勝ち馬を探す上で一番大事なことだと言えよう。

今年は追い込み馬が台頭?

今年の出走予定馬で逃げ候補といえばもちろんインティだ。一昨年優勝したが、昨年は控えた4番手で14着に大敗してしまっている。不良馬場だったとはいえ東海Sでも4角で捕まってしまったが、今年はやはり逃げにいくのではなかろうか。

とはいえエアアルマス、オーヴェルニュ、アルクトス、ヘリオス、さらにはワイドファラオと前々で競馬したい馬がある程度そろっており、筆者は今年のフェブラリーSをハイペースになると決め打ちしようと思う。先行勢がペースを落とせず、となれば過去傾向では7番手以降の差し切りだ。展開を決め打ちできれば、あとは追い込み馬で軸を決められる。

直近にあった追い込み決着のレースといえば根岸Sだ。稍重の影響もあり、前半3F34.4の激しい先行争いを前に見て追い込み勝負となったなかで結果を出した1着のレッドルゼルと、最後方から僅差2着まで来たワンダーリーデル。この2頭が、フェブラリーSでも同じ脚を発揮することに期待した3連複2頭軸作戦だ。

ワンダーリーデルは8歳馬のため人気は落ちるが、東京なら確実に追い込んできており、3着以内に飛び込んでくれれば高配当も狙えそう。展開一本での穴狙いだがどうだろうか。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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