【オールカマー】上がり3F最速馬が過去9回で6勝 東大HCの本命はガイアフォース
東大ホースメンクラブ
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秋古馬GⅠの前哨戦
今週日曜日、中山競馬場でGⅡ・オールカマーが行われる。昨年このレースの優勝から飛躍を遂げたジェラルディーナ、天皇賞(春)競走中止以来の実戦となるタイトルホルダー、同コースのセントライト記念を制しているガイアフォース、函館記念で重賞初制覇を飾ったローシャムパークなど、多くの有力馬が顔をそろえた。
天皇賞(秋)やジャパンCといった秋古馬GⅠ戦線へとつながる重要な前哨戦、ここからビッグタイトルをぐっと引き寄せるのはどの馬か。過去10年のうち、新潟開催の14年を除く9回(13、15〜22年)のデータを参考に検討する。
上がり3Fに注目
<オールカマー 上がり3F別成績>
1位【6-3-1-3】勝率46.2%/連対率69.2%/複勝率76.9%
2~3位【1-2-3-13】勝率5.3%/連対率15.8%/複勝率31.6%
4位〜【2-4-5-77】勝率2.3%/連対率6.8%/複勝率12.5%
オールカマーでは先行(3勝、複勝率31.3%)、差し(4勝、複勝率30.8%)が好成績。極端な戦法を除いて等しくチャンスのあるレースだ。その中で勝負を分けるのは、やはり終いの加速力。上がり3F最速をマークした馬が過去9回で6勝をあげており、複勝率は76.9%と驚異の成績だ。直近3年の勝ち馬もすべて上がり3F最速をマークしていることから、キレ味を第一に考慮すべきだろう。
また、逃げ先行から上がり3F3位以内をマークした馬は【2-1-2-1】複勝率83.3%。前目からもうひと伸びできる馬の信頼度は非常に高い。ちなみに、上がり3F4位以下だった逃げ先行馬は、前走GⅠ組が【2-3-1-6】複勝率50.0%なのに対し、GⅡ以下は【0-0-0-23】と全滅。前走がGⅠか否かで明暗が分かれている。
GⅠでの好走歴を信頼
◎ガイアフォース
前走の安田記念は勝ち馬ソングラインと0秒2差、2着とはタイム差なしの4着に入り、かつ上がり3F33秒3(メンバー中3位)をマーク。マイルでも通用するスピードとキレ味を示した。昨年のセントライト記念では上がり最速の脚でアスクビクターモアやローシャムパークを抑えて勝っており、ここでも上位争いは必至だ。1週前追いでは栗東坂路でラスト1F11秒7を計時しているように、稽古にも余念がない。中山芝2200mで再び重賞タイトルを手にする。
◯ジェラルディーナ
昨年は上がり最速の脚でこのレースを制し、勢いそのままにエリザベス女王杯を勝ちGⅠ初制覇。年末のグランプリ・有馬記念でも3着に入った。近走は馬券圏外が続いているが、宝塚記念は3コーナーから積極的に進出して0秒2差の4着と、国内の一流馬たちとも互角に渡り合える力があることに変わりない。
▲タイトルホルダー
大きな注目を集めた天皇賞(春)でのアクシデントは多くのファンの心配を呼んだが、幸いにもターフへ戻ってきてくれた。復帰初戦とあって評価は非常に難しいが、1週前追いでは美浦ウッドコースでラスト2F11秒8-11秒3を計時。力が出せない状態ではないだろう。実績面では頭ひとつ抜けた存在。どのような競馬を見せてくれるか刮目したい。
以下ローシャムパーク、エヒト、ノースブリッジまで印を回す。馬券は◎軸の3連複で勝負する。
▽オールカマー予想▽
◎ガイアフォース
◯ジェラルディーナ
▲タイトルホルダー
△ローシャムパーク
×エヒト
×ノースブリッジ
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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