【北九州記念】今年はCBC賞組の取捨に注意 狙いは別路線のスマートリアン
佐藤永記
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馬場がどうであれ逃げ馬は厳しい
北九州記念当日は晴れ予報ではあるが、台風などの影響で週末手前までずっと雨。小倉競馬はどこまで馬場が回復するかわからない。この時期は、台風やゲリラ豪雨による馬場の影響を常に意識しないといけない。
直近10年では2020、2021年は稍重馬場での開催だったわけだが、この2年だけ、逃げ馬が馬券圏内に残っている。いずれもモズスーパーフレアだったのだが、2020年は1番人気で2着、2021年は2番人気で3着である。これをどう捉えるか。モズスーパーフレア以外の逃げ馬が馬券に絡めておらず、この馬が特別だったのか、稍重馬場であれば逃げが残れるのか……。逃げ残った例が他にないところから、ここではとりあえず例外ととらえることにする。
逃げ馬が頼りにならないのであれば、狙いたいのは先行、差し馬。昨年は16番人気の差し馬ボンボヤージが道中5~7番手から1着、単勝万馬券の大波乱を起こした。こんな大穴を拾ってみたいものだ。
距離短縮組とCBC賞組の取捨
また、前走から距離を短縮した馬の成績が【0-0-0-17】と全く振るっていない。そもそも先週にマイルの関屋記念が行われていることもあり、マイル路線を意識した馬なら普通は北九州記念に出走しない。だから出走頭数も少ないのだが、馬券に絡んだ馬が一頭もいないのは、さすがにマイナスを意識したほうがよさそうである。
CBC賞組の取捨も考えたい。本来は中京開催の重賞だが、京都競馬場の改修による影響で、昨年と一昨年は小倉、3年前は阪神で開催されていた。昨年はタイセイビジョン、一昨年はヨカヨカとファストフォースが連対しており、同じコースで連続して開催される重賞として無視できなかった。阪神開催だった3年前のCBC賞からも1、3着馬が出ていたおり、中京開催以外では【2-2-1-11】複勝率31.3%。中京開催だった7年間では【1-0-2-25】同10.7%とかなり数字が落ちている。
今年からCBC賞は中京開催に戻っている。直近の短距離重賞ということもあって出走馬は多いが、中京開催のCBC賞とはあまり連動していないことを考えると、思い切って他路線の馬を狙うのも面白いかもしれない。
逃げ馬、距離短縮組、CBC賞組を除外すると、気になるのはスマートリアンだ。オープン昇級後、マイル路線で掲示板付近の着順を多く取る馬ではあったが、初の1200m戦だった昨年のCBC賞で4着に入ってから、積極的に短距離路線に挑戦。稍重や不良馬場だったレースを除けば3、1着と短距離馬が板についてきている。昨年のCBC賞は15番手から追い込んで4着だったが、最近は中団付近でレースができるようになった。ここでもう少し着順を上げてくる可能性もあるだろう。注目したい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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