【フローラS】春の東京開幕週は「芝丈」に注目 ゴールドシップ産駒コガネノソラが重い芝で浮上する

逆瀬川龍之介

芝丈が長い傾向にある春の東京開幕週,ⒸSPAIA

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春の東京開幕週はパワー型血統に注目

芝コースの芝丈は競馬場によって、そして週によって変わることをご存じだろうか。先々週の桜花賞デーを例に挙げると、中山は「野芝6~8cm、洋芝10~14cm」、阪神と福島は「野芝6~8cm、洋芝12~16cm」と微妙な違いがあった。芝について補足しておくと、「野芝」に加え「洋芝」という冬場に強い種を同時にまくことで1年通して緑の芝での開催を可能にしている(夏や秋開催の一部競馬場は除く)。

また、同じ競馬場でも時期によって多少なりとも差がある。東京競馬場でみると、昨年のダービーデーが「野芝8~10cm、洋芝12~16cm」、ジャパンCデーが「野芝10~12cm、洋芝12~16cm」だった。ダートは09年の夏以降、JRAの全10場が砂厚9cmで統一されているが、芝はケースバイケースなのだ。

そんな中、明らかに芝丈が長めになりやすい週がある。それが春の東京の開幕週。20年以降の芝丈を挙げると、以下のようになる。

<2020年>
野芝6~8cm、洋芝16~20cm

<2021年>
野芝6~8cm、洋芝12~16cm

<2022年>
野芝6~8cm、洋芝14~18cm

<2023年>
野芝6~8cm、洋芝14~18cm

芝丈を頻繁にチェックしている人なら気付くはずだが、21年を除いて、洋芝が明らかに長い。これは推測だが、6月後半まで10週も続くロングラン開催に向けて、芝を保護するためだと思われる。ちなみに、2週目になると洋芝が短くなる傾向あり。JRAの馬場作りの意図は不明だが、注目すべきポイントではある。

さて、芝丈が長いことで、例年開幕週に組まれるフローラSには特徴的な傾向がみられる。それはパワー型血統の馬が、前々から粘り込むシーンが目立つということだ。

19年は父ダイワメジャー×母の父Monsunのジョディー(9番人気)が逃げ粘って3着。22年は父キズナ×母の父Galileoのシンシアウィッシュ(9番人気)が番手から踏ん張って3着。そして昨年はゴールドシップ産駒のゴールデンハインド(7番人気)が逃げ切っている。いずれの馬もフローラSがキャリアハイといえる成績になっているので、よほどレース適性があったということだろう。

今年も混戦模様だが、パワーという物差しでみれば最右翼はコガネノソラだ。昨年の覇者のゴールデンハインドと同じ、ビッグレッドファーム生産のゴールドシップ産駒。目下の2連勝がともに稍重だったように、父の産駒らしい馬力型。逃げて良し、控えて良しの自在性もあるので好勝負を期待したい。

《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。

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