【京都2歳S】ノーザンファーム生産馬、友道康夫厩舎が圧倒的! 良血グランヴィノスが2戦目にいざ登板

SPAIA編集部

2022年京都2歳Sデータインフォグラフィック,ⒸSPAIA

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ジンクスを一蹴するか

2022年11月26日に阪神競馬場で行われるラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス。現在のホープフルSがかつて「ラジオNIKKEI杯2歳S」という名称で、阪神で施行されていたが、こちらは京都で行われていたOP特別「京都2歳S」が重賞に昇格したもの。それが阪神で代替されるのだから少々ややこしいが……。

重賞昇格後の8年、ここを使った馬から翌春のクラシックで馬券に絡んだ馬は1頭も出ていない。14年3着馬シュヴァルグランや18年3着馬ワールドプレミアなどはのちにGⅠを勝つのだが、どちらも3歳夏以降に成長していった形であり、ここで好走したことが将来性を約束する、といった位置づけではない。1週前の東スポ杯2歳Sに素質馬をとられている部分も大きいのだろう。

そんな重賞だが、今年はそのジンクスを一蹴してもおかしくない良血の評判馬も出走を予定している。京都開催を含む過去8年のデータとともに展望していこう。

萩S組の2頭を

人気別成績,ⒸSPAIA


まずは人気別成績。平均出走頭数9.8頭、最も頭数が多かった年でも12頭という少頭数になりやすい重賞で、1番人気【2-2-1-3】連対率50%、2番人気【1-3-2-2】など上位人気勢は可もなく不可もなく。昨年は10頭立てで5番人気→9番人気決着、14年には8頭立ての6番人気が勝利。頭数の割にはそこそこ荒れる可能性を秘めている。

前走クラス別成績,ⒸSPAIA
前走距離別成績,ⒸSPAIA


前走クラスだが、新馬戦からここにきた馬は2勝、2着1回で3連対止まり。基本的には上位人気に推されやすい組なので、低調と言えば低調だ。また、重賞組【1-0-1-9】も苦戦傾向。ここはOP・リステッドの【2-5-0-6】連対率53.8%がとにかく目立っている。

あわせて前走距離別を見ると、1600m以下からの臨戦は【0-1-0-11】と苦戦。ただし2着1回は昨年のビーアストニッシドで大穴を開けた。1800m【4-5-3-18】、2000m【4-2-5-24】は若干だが前者が好成績。萩S(リステッド・芝1800m)組のトップナイフ、ナイトキャッスルが臨戦過程として理想的だ。

前走コース別成績,ⒸSPAIA


また、経験の浅い2歳の戦いということで、このレースと同じ右回りでの経験が重要。前走が左回りだった馬は【1-2-0-14】で複勝率17.6%とイマイチ。昨年は4頭の該当馬が6着、7着、8着、9着といずれも惨敗を喫した。シュタールヴィントやエゾダイモン、グリューネグリーンなどは右回りの出走歴すらなく、不安要素のひとつとなる。

グランヴィノス中心で

その他データ,ⒸSPAIA


ここからは上位人気が想定される馬を中心に、データ面のよしあしを見ていこう。

まずはグランヴィノス。父キタサンブラック、母ハルーワスウィート。つまり兄姉に3頭のGⅠ馬がいる超良血馬で、おなじみ『大魔神』佐々木主浩氏がオーナーだ。阪神芝2000mの新馬戦はラスト11.2-11.2の流れを差し切り。その2・3着馬は次走で事もなげに勝ち上がっている。

新馬戦を勝った直後の参戦という部分がさほど強調できないのは前述の通りだが、そのほかのデータだと「ノーザンファーム生産馬」が【6-4-5-10】複勝率60%、「友道康夫厩舎」【1-0-3-0】複勝率100%、「前走上がり最速」【7-4-3-13】複勝率51.9%などの好材料がてんこ盛り。軸としての信頼度はかなり高そうだ。

同じく「前走上がり最速」を満たす馬は複数いるが、中でもエゾダイモン、スマラグドスには注目。ハーツクライ産駒はこのレースで【3-1-3-3】複勝率70%。2歳戦としては“長距離”といえる2000mであり、少頭数で器用さを問われにくい。ハーツクライ産駒の特徴にハマってくる条件なのは間違いない。

あとは紫菊賞で上がり33.1秒の鮮烈な追い込みを決めたコスモサガルマータだが、紫菊賞組は【0-0-2-4】、前走6番人気以下は【0-0-2-16】、キャリア3戦は【2-1-0-15】といずれも微妙。萩Sのワンツーにグランヴィノスなど、他の有力馬に好データが多いだけに、相対的に強調しにくい。

2022年京都2歳Sに関するデータ,ⒸSPAIA



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