【中京記念】セオ、セルバーグは消し ハイブリッド式消去法
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
先週の函館記念は、マイネルクリソーラとサヴォーナの2頭が消去を免れた。上位に評価したのは前者の方だったが、大外16番枠も響いたか、10番人気で9着という結果に終わった。勝ったホウオウビスケッツは外目の枠で無印としたが、鞍上の見事な手綱さばきが光った。
今週末の重賞は1レースだけ。日曜小倉で中京記念が開催される。本来は中京芝1600mが舞台だが、今年は21~22年と同じく小倉1800mで行われる。距離もコース形態も違うが、いつも通り過去10年のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。
『前走ハンデ戦』×『前走5着以下』★0.0%★
まずは前走がハンデ戦だった馬を取り上げたい。過去10年の成績は【1-0-2-30】(複勝率9.1%)と、このデータだけで消去対象の複勝率10%未満となっている。ただ、ハイブリッド式消去法ではもう一つデータを掛け合わせる。今回は前走5着以下という条件だ。これに当てはまった23頭は中京記念ですべて4着以下に沈んでいた。
今年の登録馬は16頭。このうち4頭がこのデータに当てはまった。ロングランは今年の小倉大賞典で2着の実績があり穴人気しそうだが、今回は消去とする。
【今年の該当馬】
・ソレイユヴィータ
・タガノパッション
・テーオーシリウス
・ロングラン
『前走リステッド競走』×『前走から騎手乗り替わり』★0.0%★
2つ目は前走クラス別で、リステッド競走から参戦してきた馬を取り上げたい。対象馬の多くがサマーマイルシリーズ(20年以降)の米子S組だったが、過去10年で【2-1-1-28】(複勝率12.5%)とやや苦戦気味。中でも鞍上に乗り替わりがあった18頭は中京記念でそろって4着以下に敗れていた。
今年この条件に当てはまったのは4頭。消去済みの2頭に加えて、上位人気が予想されるセオと良血馬のエスコーラを新たに消去リストに加えたい。
【今年の該当馬】
・エスコーラ
・セオ
・(テーオーシリウス)
・(ロングラン)
『前走時馬体重470kg未満』×『前走から斤量1~1.5kg減』★0.0%★
3つ目は前走時の馬体重と、前走からの斤量増減データを組み合わせたものだ。前走で470kg未満とやや軽い馬は【2-1-2-43】(複勝率10.4%)。これに掛け合わせたのが、前走から斤量1~1.5kg減というデータ。この2つの条件を満たした馬は14頭いたが、そろって馬券圏外に消えている。
今年この条件に当てはまったのは1頭だけ。前走時438kgで、斤量が58kgから57kgへ1kg減るセルバーグだ。昨年の当レース覇者でもあるが、今年は同型の逃げ馬も複数いて展開は厳しくなりそう。馬券圏内まではないとみる。
【今年の該当馬】
・セルバーグ
『6歳以上』×『非社台系生産』★2.5%★
4つ目は年齢別データから6歳以上の古馬を取り上げたい。【2-2-1-60】(複勝率7.7%)と10%を割り込んでいるが、好走馬の多くは社台系生産馬で、成績は【1-2-1-21】(同16.0%)だった。非社台系生産馬だと【1-0-0-39】(複勝率2.5%)まで好走率は低下する。
今年のメンバーで6歳以上の非社台系生産馬は以下の4頭。ワールドリバイバルは小倉実績もあって不気味な存在だが、休養明けの近2走が不甲斐ない競馬だった。まとめて消去してしまっていいだろう。
【今年の該当馬】
・アナゴサン
・(タガノパッション)
・(テーオーシリウス)
・ワールドリバイバル
『前走時馬体重増』×『今回馬体重増 or 増減なし』★5.9%★
4つの条件を終えて、16頭中9頭を消去した。最後は馬体重に関するデータで締めくくりたい。今回採用するのは前走時が馬体重増、かつ中京記念で絞ることができず、再び馬体重増か増減なしで出走してきた馬だ。過去10年での成績は【1-0-0-16】(複勝率5.9%)で唯一馬券に絡んだのが、19年の優勝馬グルーヴィット。これは例外として扱いたい。
残っている7頭のうち、前走時にプラス馬体重だったのはアスクワイルドモアとカテドラルの2頭だけ。当日の馬体重増減次第で消しか、押さえかの判断を下す。
【今年の該当馬候補】
・アスクワイルドモア
・カテドラル
全ての条件を終えて、確実に残るのは、アルナシーム、エピファニー、エルトンバローズ、ニホンピロキーフ、ボーデンの5頭。本命は馬場状態で決めることにする。良馬場ならエルトンバローズを一強として扱う。一方で、稍重、重、不良のいずれかなら、ニホンピロキーフとボーデンをダブル本命に抜擢したい。
買い目は良馬場の時がエルトンバローズを1着に置いた3連単フォーメーション。アルナシームとエピファニーを2着付けとし、消去を免れた全頭を3着に置く。馬場が渋った時は、3連複フォーメーションで、ニホンピロキーフとボーデンを1列目、2~3列目に全頭を置く。良馬場なら平穏決着、馬場が渋れば波乱決着という読みだ。オッズ次第では本命馬の単勝も検討したい。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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