【みやこS】ラジオ日本賞組の3着内率100%! 好データ満載ウィリアムバローズに要注目
門田光生
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JBCと同時期のダート重賞
2022年11月6日に阪神競馬場で行われる第12回みやこS。GⅢのダート重賞だが、前後に競馬の祭典・JBCが行われる関係もあって、一流どころはそちらに回ることがほとんど。手薄なメンバーになりがちだが、その分、実力拮抗の一戦が期待され、予想のやりがいがあるレースとなっている。
なお、2018年は京都でJBCが開催された関係上、当レースは行われなかった。よって今回は2011年から2021年までの過去10回が検証対象となっている。
☆所属、性別、年齢
美浦所属は過去10回で21頭と出走が少なく、2連対(1勝)というのも仕方がない。勝率、連対率だと、美浦、栗東で大きな差はない。
性別はもっと極端で、牝馬が出走したのは5頭だけ。その5頭とも着外ということで、以降はすべて牡馬(セン馬含む)のみのデータを扱うことにする。今年はクリノフラッシュが登録しているが、現時点ではノーマークとする可能性が高い。
年齢別で比べると、8連対(6勝)している4歳世代が頭ひとつ抜けている。3歳馬、および7歳以上は未勝利。今年は3歳、そして7歳以上に有力馬の名前が多く見られるが、さてどうなるか。
☆前走クラスと主な前走
一流どころの出走が見込みづらいのは確かだが、条件戦を経て挑んできた馬からも勝ち馬は出ていない(2着は2回ある)。ある程度の格は必要のようである。
主力はオープン組で、6勝、2着3回。勝ち馬の半分以上が該当するのだから、強いデータといえるだろう。レース別だと、太秦S、ブラジルC、ラジオ日本賞組の相性がいい。特にラジオ日本賞は出走した3頭がすべて馬券に絡んでいる。前走GⅢ組も6連対(3勝)と悪くないのだが、その中でシリウスS組は25頭が出走して0勝、2着1回と振るわない。
また、地方で行われた重賞を使っていた組からは、勝ち馬は出ていない。南部杯から1頭勝ち馬が出ているが(2011年エスポワールシチー)、この年の南部杯は東京競馬場で行われていた。また、帝王賞組は連対馬なしなので注意したい。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみる。まずローテーションだが、間隔を詰めて出走してきた馬が好成績を残している傾向。具体的には、中2週以内の馬が5勝しており、全体の半分を占めている。これは重賞では珍しい傾向といえるだろう。
前走着順だと2着または4着だった馬が、ほかの着順より勝率、連対率とも高くなっている。前走1番人気だった馬も7勝。できれば満たしておきたいデータだ。最後に前走馬体重だが、480キロ以下だった馬は未勝利(2着は5回)。連では可能性があるものの、本命にはしづらいデータが出ている。
3着内率100%!ラジオ日本賞組
みやこSのデータをまとめてみよう。まず好走確率が上がるのはA「4歳馬」B「前走がオープン」C「中2週以内」D「前走2着か4着」E「前走1番人気」。
勝率、もしくは連対率が下がってしまうのはF「3歳、もしくは7歳以上」G「前走が条件戦、シリウスS、地方で行われた重賞」H「前走馬体重480キロ以下」。
文中でも少し触れたが、F「3歳、もしくは7歳以上」、G「前走が条件戦、シリウスS、地方で行われた重賞」に該当する馬から勝ち馬は出ていない。今回の登録馬でこれに当てはまるのは、オメガパフューム、クリンチャー、タイセイドレフォン、ハピ、ブリッツファングなど。これらは何かしらの印がつくであろう有力馬。連の可能性はあるとはいえ、勝率0%のデータに引っかかっている以上、本命にすることはできない。
では、どの馬が有力なのかというと、今回でいえばABDEのプラスデータを持つウィリアムバローズと、ABCDのプラスデータを持つメイショウフンジンが断然の存在。両馬ともマイナスデータを持たず、どちらを本命にするか悩むところだが、決め手は前走。メイショウフンジンが走ったブラジルCも【2-2-0-17】と悪くないが、ウィリアムバローズのラジオ日本賞は【1-1-1-0】。出走したのべ3頭いずれも馬券に絡んでいる。
2014年の勝ち馬インカンテーションは、4歳、前走のラジオ日本賞で1番人気。違うのは着順(インカンテーション1着、ウィリアムバローズ2着)だけ。その前走着順にしても、1着に比べて2着の方が好走確率は高く、データ的にかなり信頼度の高い本命といえる。メイショウフンジンもウィリアムバローズには劣るが、こちらも好走する確率はかなり高いとみる。
3番手はハギノアレグリアスとヴァンヤール。前者はBCE、後者はABCのプラスデータを持ち、ともにマイナスデータなし。太秦S組は最多タイの3勝だから、この2頭も有力候補だ。
軽視した3、7歳以上の中から1頭選ぶなら、前走が1番人気2着のタイセイドレフォンか。
◎ウィリアムバローズ
◯メイショウフンジン
▲ハギノアレグリアス
△ヴァンヤール
×タイセイドレフォン
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
今週は競馬の祭典・JBCが門別と盛岡競馬場で行われます。担当している兵庫競馬からイグナイター(JBCスプリント)が出走予定。前哨戦の南部杯の内容からも、かなりいいレースになりそう。楽しみです!
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