【スワンS】前走安田記念の黄金ローテ 阪神巧者ホウオウアマゾンが最有力
SPAIA編集部
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GⅠ前哨戦であり……
2022年10月29日に阪神競馬場で行われるスワンステークス。マイルCSの前哨戦ではあるものの、本番まで中2週というスケジュールはやや厳しく、ここを経由して秋のマイル王に登りつめたのは2000年以降わずか1頭、2010年のエーシンフォワードしかいない。
どちらかといえば、暮れの阪神カップと並び、昨年のダノンファンタジーや19年ダイアトニックといった1400m巧者が輝きを放つ貴重な高額賞金レース、という解釈をした方が実態に即している印象だ。そんな1400m戦で好走する馬にはどのような傾向があるのか、京都開催時を含めた過去10年のデータを分析していく。
安田記念組に注目
まずは人気別成績。1番人気【3-2-1-4】、2番人気【4-1-2-3】は標準的な成績。3番人気【1-1-1-7】はやや物足りないが、それ以降はおおよそ人気が下がるにつれて好走率も落ちるという普通の傾向。9番人気以下【1-1-1-73】。ここは一昨年に単勝万馬券の勝利を挙げたカツジが印象深い。
出走数の少ない3歳が【4-0-1-13】、勝率22.2%は優秀のひとこと。今年はフィリーズレビューを勝ったサブライムアンセム、NHKマイルC2着のマテンロウオリオンが登録している。4歳、5歳は似たり寄ったりでどちらもアリ。6歳【0-3-1-28】複勝率12.5%は一段落ち、7歳以上は【0-0-0-23】と全滅。戦績的にはまだやれそうなダイアトニック、トゥラヴェスーラあたりも強気には狙えない。
前走クラスに注目すると、GⅠ組が複勝率30.2%と頭一つリード、GⅢ組は若干数字が落ちるものの、大きな差はなし。OPやリステッドから参戦する馬が重賞組と遜色ない成績を残していることには注意したい。
前走GⅠ組について内訳をみていくと、スプリンターズS組が【0-1-1-20】と大不振。1400mだと適性的にやや長いという層が、GⅠの激闘から中3週。ある意味、納得のいく数字か。
対照的に好成績は安田記念組の【2-3-3-6】や、ヴィクトリアマイル組の【1-1-0-1】。マイルGⅠからの距離短縮がよい。今年はロータスランドやホウオウアマゾンが該当する。どちらも阪神実績は申し分なく、ここが筆頭候補になる。ちなみに、安田記念組は大敗からの巻き返しも珍しくないので、着順は不問でいい。年齢別で名前が挙がったサブライムアンセムは桜花賞以来。同様の臨戦過程は例がないが、広義でマイルGⅠからの短縮という意味なら、こちらも面白い。
では、前走でOP~GⅡを戦っていた層はどうか。しっかりと結果を出してきた馬が望ましいのかと思えば、前走1着【1-1-1-9】は微妙な数字。前走6~9着【3-1-1-22】あたりからも巻き返しが可能だ。ただ、さすがに前走10着以下【1-0-0-31】は月並みに難しい。
この組は結果よりも、前走時の人気に注目する手が有効。前走1番人気なら【2-2-2-3】で複勝率66.7%。対して、3番人気以下では【3-3-1-74】複勝率8.6%まで下がる。ただ、想定だと今年の前走OP~GⅡ組はいずれも悪い方のデータに該当するようで、推奨できる馬がいない。
好相性の矢作芳人厩舎
最後に、そのほかの特注条件を眺めよう。まず、スワンSといえばディープインパクト産駒。10年で5勝、阪神で代替された昨年もワンツーなのだが、今年は不在。
岩田康誠騎手も2020年カツジでの11番人気1着など【1-1-3-2】複勝率71.4%。今年はダイアトニックへの騎乗が想定されている。また、矢作芳人厩舎も【1-3-1-2】複勝率71.4%とこのレースとは相性がいい。ここにはミッキーブリランテもだが、なんといってもホウオウアマゾンが当てはまる。
ホウオウアマゾン自身の過去の戦績をたどると、GⅠでは【0-0-0-4】だが、GⅡ以下なら【3-4-1-1】、さらに絞って阪神のGⅡ以下だと【2-4-1-0】だ。安田記念の12着も着差はたったの0.5秒。今回は堂々の主役だろう。
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