【青葉賞】1勝クラスからの叩き上げ優勢 さらなる条件満たした4頭に注目

佐藤永記

【キーワード※全角文字のみ】,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

狙うなら昇級組

ダービーの4週前に行われる、優先出走権は2着以内が条件のトライアル、青葉賞。かつては2002年にシンボリクリスエスがここからダービー2着とするなど、本番と同条件なだけに気になるレースだったが、近年はあまり直結していない現状である。2400mは長いと判断した馬たちがNHKマイルCを選択したり、調整環境の発達から、賞金が間に合っている有力馬はダービーに直行したりする。トライアルを使わないようになったことも背景にあると思われる。

青葉賞 前走クラス別成績(過去10年),ⒸSPAIA



言い方を変えれば、近年の青葉賞は「昇級組がダービー出走権を狙ってくる」レース。過去10年では前走1勝クラスだった馬の成績が【6-7-8-71】となっており、馬券圏内の占有率は70%。前走オープンクラスが【4-3-2-49】で30%であることからも、狙いたいのは1勝クラスを勝ち上がってきた側だろう。なにせ前者の単回収率107%、複勝回収率は94%で、後者の単回収率44%、複勝回収率30%を大きく上回っている。

さらに注目すべきは、前走1勝クラスから馬券圏内に入った馬21頭の内容で、前走が2200m以上だった馬が20頭。長い距離を走った経験がそのまま活きるということだろう。そうなると買い目候補は結構絞れてくるので、整理してみよう。

買い目候補は4頭

青葉賞 前走1勝クラスの距離別成績(過去10年),ⒸSPAIA


前走2200m以上の1勝クラスから青葉賞に向かってきたのは、グランシエロ、サンライズエース、ディライトバローズ、ロードレゼルの4頭である。

グランシエロは前走ゆりかもめ賞を7番手から追って3着。同レース勝ち馬のレヴァンジルも登録しているが、かなりのスローで流れたレースだったので同様の展開になればと狙い目といったところか。

サンライズエースは前走8頭立ての大寒桜賞を2着としているが、勝ったブラックブロッサムから8馬身離された。ブラックブロッサムが強かったのか他が足りなかったのか、ここでわかるという意味でも注目だろう。

ディライトバローズは前走ゆきやなぎ賞を先行し2着に粘っている。勝ち切ることはできなかったが、2400mを一定の水準で走れることがわかっている点では穴候補に入れてもいい。

おすすめはロードレゼル。おそらく上位人気になると思われるが、理由は3戦2勝2着1回で、まだ伸びる可能性があるからだ。前走の水仙賞も4番手から直線すーっと伸びて勝った。この馬を軸に他の3頭へいろいろな買い方で穴目を狙ってみたい。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

《関連記事》
【天皇賞(春)】日経賞スローペースが攻略のカギ! スタミナ味方にディープボンド、緩い流れならヒートオンビート
【天皇賞(春)】あまたの1番人気が沈んだ波乱の一戦 193万馬券の立役者・2005年スズカマンボ
【天皇賞(春)】タイトルホルダーとテーオーロイヤルは血統データで消し! ハイブリッド式消去法の激穴馬は

おすすめ記事