【天皇賞(春)】ドゥレッツァ、サリエラは消し ハイブリッド式消去法

久保田大五郎

過去10年の天皇賞(春)『父・非サンデーサイレンス系』かつ『社台・ノーザン系生産馬』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

マイラーズCは想定通り3頭が消去を免れ、そのうち6番人気ニホンピロキーフを軸に据えた馬連とワイド2点ずつで勝負。結果は見事にソウルラッシュ、セリフォス、ニホンピロキーフの上位独占となり、ワイド両取りに成功した。こうなると「馬連も当たれば」とか「3連複も買っておけば」など欲を言いたくなるが……。まあまあ、芯で捉えた的中に満足しておこう。

今週は4月28日に京都競馬場で行われる伝統の長距離GⅠ・天皇賞(春)を予想する。過去10年のデータから複勝率10%未満の凡走データを5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去する。登録馬のうち、現時点で除外対象の3頭を除いた18頭を対象に進めていく。

『前走がハンデ戦』×『前走で負けた』 ★0.0%★

まずは前走の結果からシンプルに消せるところを消していこう。前走がハンデ戦だった馬は【0-2-1-26】(複勝率10.3%)と、定量のGⅠに替わって相手強化に苦しんでいる。そのハンデ戦で負けていた馬は【0-0-0-17】。好走はおろか掲示板すら1頭しかいない。バッサリ行ってしまおう。

初手で4頭が消去となった。ダイヤモンドSの2着馬サリエラは「盾男」こと武豊騎手が怖いといえば怖いが、重賞未勝利の牝馬にして人気先行の感も否めない。割り切っていこう。

【今年の該当馬】
・サリエラ
・スカーフェイス
・ハピ
・ヒンドゥタイムズ

『阪神大賞典組』×『前走4角6番手以下』 ★0.0%★

続いて、大挙8頭が登録した阪神大賞典組にフォーカスする。過去10年で阪神大賞典から参戦した馬の成績は【3-5-4-49】(複勝率19.7%)と悪くはない。ただし、天皇賞(春)で馬券に絡んだ12頭は全て、前走時に4角を5番手以内で通過していた。つまり阪神大賞典で4角6番手以下だった馬は【0-0-0-20】と馬券絡みなしになる。絞り込みに使えそうだ。

今年の該当馬は4頭。昨年の3着馬シルヴァーソニックも、休み明けとはいえ2.2秒差の11着と見せ場がなさすぎた。8歳を迎えて前年以上の着順とも考えにくく、消してしまって大丈夫だろう。

【今年の該当馬】
・サヴォーナ
・シルヴァーソニック
・プリュムドール
・メイショウブレゲ

『父が非サンデーサイレンス系』×『社台ノーザン系生産馬』 ★0.0%★

さて、ここまではジャブのようなもの。このレースでは避けて通れない血統の話に切り込もう。何を隠そう近年の天皇賞(春)は好走馬のほとんどが父サンデーサイレンス系で、それ以外の馬は【1-0-1-50】(複勝率3.8%)とボロボロだ。非サンデーは悲惨でえ、とダジャレのひとつもいいたくなる。

好走2例は阪神での代替開催だった22年の、1着タイトルホルダーと3着テーオーロイヤル。よって「京都なら全消し」としてもよかったのだが、今回は「社台ノーザン系生産馬」【0-0-0-26】を凡走データとして採用した。

新たに消去となったのは3頭。サトノクラウン産駒のタスティエーラとドゥラメンテ産駒のドゥレッツァがここで脱落した。ドゥレッツァは菊花賞こそC.ルメール騎手が神業で勝たせたが、本来は3000m級になると折り合いが難しい。4歳牡馬の世代レベル論も踏まえ「消し」も無謀ではないと見た。

【今年の該当馬】
・タスティエーラ
・ドゥレッツァ
・(ヒンドゥタイムズ)
・ワープスピード

『4歳馬』×『重賞未勝利』 ★0.0%★

世代レベルの話が出たところで、もうひとつ4歳馬の懸念事項を。近年の天皇賞(春)を4歳で制したのはキタサンブラック、フィエールマン、タイトルホルダーなどGⅠ複数勝利級の名馬ばかり。馬券に絡んだのもサトノダイヤモンドやシュヴァルグラン、後に香港ヴァーズを勝つグローリーヴェイズなどそうそうたる面々だ。反対に、この天皇賞(春)出走時点で重賞未勝利だった4歳馬は【0-0-0-11】。さすがに荷が重いと言わざるを得ない。

3勝クラスを勝った勢いで臨むゴールドプリンセス、スマートファントムの2頭を新たに消去とする。両馬ともに前項で触れた非サンデーサイレンス系でもあり、苦戦は避けられない。

【今年の該当馬】
・ゴールドプリンセス
・(サヴォーナ)
・スマートファントム

『7~8枠』×『6歳以上』 ★4.5%★

4つの項目を終えた時点で5頭まで絞り込めた。このままでも十分コンパクトな馬券が組めるが、やはり天皇賞(春)なら枠順もファクターに入れたくなる。

過去10年で7~8枠の馬は【3-2-2-44】(複勝率13.7%)。イメージより上位に絡んでいたが、単勝回収率19%、複勝回収率33%が示す通り、好走例の大半は人気馬が枠の不利を乗り越えているだけ。積極的に買うべき要素はない。6歳以上に限ると【0-0-1-21】(同4.5%)。連対すらなくなってしまう。このデータで最後の仕上げといこう。

残っていた6歳以上の馬は下記の3頭。直近の重賞勝ち馬2頭に、このレースで三たび2着がある古豪という顔ぶれだ。フルゲート18頭でのレースになれば、7~8枠を引く確率は6/18。33%のハードラックと踊ってしまうようなら、実績馬といえども果敢に消す。

【今年の該当候補】
・チャックネイト
・ディープボンド
・テーオーロイヤル

全ての条件を終えて確実に消去を免れるのは、ブローザホーンとマテンロウレオの2頭。外枠でなければチャックネイト、ディープボンド、テーオーロイヤルが残って最大5頭だ。頭数にもよるが、馬連と3連複のボックスあたりがメイン券種に相応しいだろう。万が一2頭しか残らなかった場合はそれぞれの単複もつまんでおく。

《ライタープロフィール》
久保田大五郎
競馬歴13年目のアラサーおじさん。データを駆使した予想でロマン馬券を狙う。趣味は料理とプロ野球観戦。横浜DeNAベイスターズの大ファンで、好きな選手は宮崎敏郎。

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