【菊花賞】混戦模様もタイトルホルダーの持久力を支持 参考レース分析からの注目馬は?

坂上明大

セントライト記念 馬場/展開バイアス後有利,Ⓒゲッティイメージズ

Ⓒゲッティイメージズ

素質はクラシック級!?

セントライト記念馬場/展開バイアス後有利,Ⓒゲッティイメージズ


クラシック最終戦・菊花賞。今年は京都競馬場改修工事の影響により阪神芝3000mを舞台に「最も強い馬」が決定する。ただ、皐月賞馬エフフォーリアは天皇賞秋に、ダービー馬シャフリヤールはジャパンCに向かうことが発表され、2021年菊花賞は一気に混戦模様に。まずは改めて前哨戦を整理していきたい。

※記事内の個別ラップは筆者が独自に計測したものであり、公式発表の時計ではありません。

【ラジオNIKKEI賞】
開幕週で内有利が顕著な馬場状態。レースはノースブリッジが制御不能気味にハナに立ったため、隊列はすんなり決まって前半1000m60.7の平均~稍スローペース。さらに、スパート位置が遅かったため前有利のレース展開となった。

1着馬ヴァイスメテオールは中団のインで折り合って、4角でスムーズに外へ。上がり3F11.7-11.6-11.5程度の末脚で先行勢を一掃した。乗り難しい馬ではあるが、地力は相当高い。内回りコースがベストだが、瞬発力勝負にも対応可能だろう。2~5着馬はトラックバイアス通りの好走であり、本馬が頭一つ抜けた存在であった。

中山芝2200mでの消耗戦

【セントライト記念】
ノースブリッジが内枠から先手を取ったが、2角でワールドリバイバルがハナを奪う形に。その後は1F12.2を上限に坦々としたラップを刻み、過去10年で3番目の前半1000m通過時計を計時。前半上り→後半下りの中山芝2200mとしてはかなりタフなラップを刻んだ。後有利。

1着馬アサマノイタズラは離れた後方で脚をタメ、上がり3F最速の末脚で差し切り勝ち。ただ、展開がハマった感は否めず、早仕掛けの2着馬ソーヴァリアントとの比較では後者を上位に取りたい。ただ、無駄肉の付かない馬体だけに長丁場の競馬は合いそうだ。

3着馬オーソクレースはホープフルS以来の実戦。上位2頭には完敗だったが、長期休養明けとしては上々の結果だ。

5着馬ヴィクティファルスは進路が取れてからも伸びずバテずの雪崩込み。賞金を抱えた馬だけに叩いての上積みに期待したい。

13着馬タイトルホルダーは直線で進路がなくまったく追えず。参考外の一戦だ。

持続力&馬力型が上位を独占

【神戸新聞杯】
変則日程により中京芝2200mに舞台を移し、また午前中からの降雨により不良馬場での開催に。内外前後のバイアスはなく、持続力と馬力に長けた馬が上位を独占した。

1着馬ステラヴェローチェは後方で折り合いをつけ、直線は馬群を割って突き抜ける。公式ラップからの概算の上がり3Fは11.5-11.8-12.3程度。ダービーでの瞬発力には驚いたが、本馬の最大の魅力はこの息の長い末脚だろう。ゴールドシップ、ローブティサージュ、ジャスタウェイ、ソダシ…須貝厩舎にはこのタイプの強い馬が多い。身体も成長しており、今後もタフなレースでは注目の素質馬だ。

2着馬レッドジェネシスはディープインパクト×Storm Catの皮をかぶったSadler's Wells。消耗戦には滅法強く、タフな馬場も苦にしない。

3着馬モンテディオもジャスタウェイ産駒らしくこの競馬が合う。パドックでも気配の良さが目立っており、上がりのかかる競馬なら上級条件でも通用することを証明した。

7着馬セファーラジエルは手綱をガッチリ引いて後方で折り合いに専念。末脚に味がない馬だけに、本番では積極策に期待したい。

体力勝負では負けられないタイトルホルダー

混戦模様の菊花賞だが、皐月賞2着馬タイトルホルダーのスタミナを支持する。ダービーでは切れ負け、セントライト記念では不完全燃焼に終わったが、阪神芝3000mでの体力勝負には負けられない。芝中長距離戦で強さが際立つ友道厩舎・レッドジェネシスも上位。長欠明けを叩いて気配一変のオーソクレースにも注目だ。

注目馬:タイトルホルダー、レッドジェネシス、オーソクレース

ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。

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