【中日新聞杯】馬券的中のヒントは「前走クラス」「年齢」「種牡馬」の3つ 本命は未完の大器ロードデルレイ

高橋楓

中日新聞杯に出走予定ロードデルレイの好データ(12月開催の過去7年),ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

2017年から師走開催

いよいよ今年も残すところ1か月を切り、中京開催も4日間となった。さて、今週は2017年から12月に開催時期が移行した中日新聞杯の予想を行っていく。データは12月開催に変わってからの過去7年を使う。

前走リステッド組が好成績

はじめに、前走クラス別成績を見ていく。

前走クラス別成績,ⒸSPAIA


<中日新聞杯 前走クラス別成績>
GⅠ【1-1-1-11】勝率7.1%/連対率14.3%/複勝率21.4%
GⅡ【2-2-1-17】勝率9.1%/連対率18.2%/複勝率22.7%
GⅢ【1-0-2-29】勝率3.1%/連対率3.1%/複勝率9.4%
リステッド【2-3-3-24】勝率6.3%/連対率15.6%/複勝率25.0%
OP【1-1-0-10】勝率8.3%/連対率16.7%/複勝率16.7%
3勝クラス【0-0-0-6】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%
12月開催の過去7年 ※障害未勝利【0-0-0-1】

まず前走GⅠ組から見ていくと、目立って好成績を残しているわけではない。馬券に絡んだレースはエリザベス女王杯【1-0-0-5】、天皇賞(秋)【0-1-1-1】の2レースのみ。

唯一の勝ち星は2019年のエリザベス女王杯9着から巻き返したサトノガーネットだけ。今年の登録馬を見ると、キングズパレスが天皇賞(秋)、コスモキュランダが菊花賞、マテンロウレオが天皇賞(春)からここに参戦。コスモキュランダが該当する前走菊花賞組は、過去に2頭が出走も、ともに世代重賞を制覇していながら着外に敗れている。このことから少々推しづらい。

次にGⅡ組は5頭が馬券に絡んでいる。今年はアルゼンチン共和国杯、富士S組が出走予定。まずアルゼンチン共和国杯組を見ると、成績は【1-0-0-12】と好走したのは2022年1着のキラーアビリティただ1頭。また、前走5着以内だった馬たちが本レースで掲示板外に敗れているのが気になる。富士S組はGⅡ昇格後、挑戦は過去1頭しかいない。今年のGⅡ組は思い切って消してみたい。

GⅢ組は3頭が馬券に絡んでいるが、勝率3.1%、複勝率9.4%とイマイチ。2020年はヴェロックスが1番人気で3着だったが、今年もGⅢ組は苦戦が予想される。

リステッド組は最多の8頭が馬券に絡んでいるローテーションで、注目すべきは下記の3レースだ。

オクトーバーS【1-2-0-8】
カシオペアS【1-0-1-4】
アンドロメダS【0-1-2-9】

今年、出走可能な登録馬からはアンドロメダS1着デシエルト、2着ロードデルレイがスタンバイ。この2頭は注目をしておきたい。その他、OP組は苦戦傾向、3勝クラス以下は馬券に絡んだ馬がいない。

【好走条件の該当馬】
キングズパレス
デシエルト
ロードデルレイ

3、4歳馬が優位

次に年齢別成績を見ていこう。

年齢別成績,ⒸSPAIA


<中日新聞杯 年齢別成績>
3歳【2-2-0-7】勝率18.2%/連対率36.4%/複勝率36.4%
4歳【4-2-5-26】勝率10.8%/連対率16.2%/複勝率29.7%
5歳【1-0-2-34】勝率2.7%/連対率2.7%/複勝率8.1%
6歳【0-1-0-20】勝率0.0%/連対率4.8%/複勝率4.8%
7歳【0-2-0-8】勝率0.0%/連対率20.0%/複勝率20.0%
8歳以上【0-0-0-3】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%
12月開催の過去7年

3、4歳馬の成績が抜けていることが分かる。特に3歳馬は各項目でトップになっており、今年はコスモキュランダが該当する。

次いで4歳馬が各項目で2番手につけており、11頭が馬券に絡んでいる。今年は除外対象も含めると9頭がスタンバイしている。

穴で面白いのは7歳馬。2着に入った2頭は2023年ハヤヤッコ(13番人気)と2018年ショウナンバッハ(12番人気)で、いずれも高配当をもたらした。今年はエヒトとフライライクバードが出走予定。マークシートの2番手以下に塗っておくと思わぬ万馬券が転がり込んでくる可能性がある。

【3歳馬】
・コスモキュランダ

中京芝2000mはハーツクライ産駒が狙い目

最後に中京競馬場の芝2000mを得意にしている種牡馬がどの馬か見ていく。期間は2019年11月30日から2024年9月29日までに行われた284レースで勝ち数順で見ていく。


中京競馬場の芝2000m 種牡馬の勝ち星ランキング,ⒸSPAIA


1位 ディープインパクト産駒【39-36-29-156】勝率15.0%/連対率28.8%/複勝率40.0%
2位 ハービンジャー産駒【22-13-15-135】勝率11.9%/連対率18.9%/複勝率27.0%
3位 ハーツクライ産駒【20-20-8-169】勝率9.2%/連対率18.4%/複勝率22.1%
4位 エピファネイア産駒【16-24-15-113】勝率9.5%/連対率23.8%/複勝率32.7%
5位 キズナ産駒【16-13-16-118】勝率9.8%/連対率17.8%/複勝率27.6%
6位 ルーラーシップ産駒【13-8-9-131】勝率8.1%/連対率13.0%/複勝率18.6%
7位 モーリス産駒【11-5-12-60】勝率12.5%/連対率18.2%/複勝率31.8%
8位 ロードカナロア産駒【10-8-0-69】勝率11.5%/連対率20.7%/複勝率20.7%

トップは勝利数だけでなく率でも優秀なディープインパクト産駒。全ての成績で一歩抜きん出ている。とはいえ年を追うごとに登録数が減り、2021年は16勝していたが昨年は【2-5-2-14】。複勝率はハイアベレージも勝ち数は2勝まで減った。今年もまだ金鯱賞でプログノーシスがあげた1勝のみ。強気にはなれない。

3位のハーツクライ産駒は、中京競馬場の芝レースで一番勝ち数が多いのが2000m戦。近5年で全42勝中20勝をマークしている。2022年にはこのレースにも出走するマテンロウレオがきさらぎ賞を勝利している。

5位のキズナ産駒は安定した成績を残しているが、人気と成績が比例するタイプ。5番人気以内【16-11-9-43】勝率20.3%、連対率34.2%、複勝率45.6%。6番人気以下【0-2-7-75】勝率0.0%、連対率2.4%、複勝率10.7%とはっきりしている。ちなみに二桁人気から馬券に絡んだ馬はいない。

【ランクインしている種牡馬を父に持つ出走予定馬】
・アスクワイルドモア(キズナ産駒)
・アドマイヤハレー(モーリス産駒)
・エヒト(ルーラーシップ産駒)
・トーセンリョウ(ディープインパクト産駒)
・ベリーヴィーナス(キズナ産駒)
・マテンロウレオ(ハーツクライ産駒)
・ロードデルレイ(ロードカナロア産駒)
※除外対象馬除く

3項目に該当のロードデルレイ本命

本命はピックアップした3項目すべてに該当しているロードデルレイ。ここまで【5-1-0-1】で馬券圏外に敗れたのは2400mの神戸新聞杯のみ。2000m以下では連対率100%をマークしており、初重賞制覇を期待する。

対抗はマテンロウレオ。天皇賞(春)以来のレースとなり不安要素も多いが、ハーツクライ産駒のコース適性を受け継ぎ、この舞台では2022年にきさらぎ賞1着、中日新聞杯2着と好走歴がある。上位争い可能だ。

3番手はキングズパレス。5歳馬の苦戦が続くレースだが、本馬は今年の重賞戦線で上位争いをしており充実期を迎えている。天皇賞(秋)も12着と大きな着順だったが、1着とのタイム差は0秒7で走破時計は1分58秒0をマークしている。

以下、アンドロメダSの勝ち馬デシエルト、4歳馬ドクタードリトル、3歳馬コスモキュランダ、穴で7歳馬フライライクバードまでおさえておく。

◎ロードデルレイ
◯マテンロウレオ
▲キングズパレス
△デシエルト
×ドクタードリトル
×コスモキュランダ
×フライライクバード

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
サクラローレルの馬体の美しさに魅せられて競馬の世界に惹きこまれる。他に好きな馬はホクトベガ、サイレンススズカ。一口馬主を趣味とし、楽しさを伝える事にも注力している。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

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