【チャンピオンズC】連覇狙うレモンポップ、新星候補サンライズジパングも消し ハイブリッド式消去法
八木遊
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『非社台系生産』×『シアトルスルー系』★5.6%★
先週のジャパンCは、消去を免れた2頭のうちの1頭、オーギュストロダンを本命に抜てき。同馬の単勝とドウデュースへの馬単で勝負したが、最後の直線で伸びを欠いて8着に敗れた。正解はドウデュースの単勝1点勝負だった。
JRAのGⅠレースも残すところあと5つ。今週は日曜中京で開催されるチャンピオンズCを予想する。いつも通り、過去10年のレースを対象に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。
今年はフルゲート16頭に対し、20頭がエントリー。執筆時点でメイショウハリオとラムジェットの回避が発表されている。残りの除外対象(*)の2頭も含めた18頭を対象に進めていく。
まずは生産者別のデータから、過去10年で【5-4-8-88】(複勝率16.2%)の非社台系生産馬を取り上げる。掛け合わせるのは、シニスターミニスターなど父シアトルスルー系という条件だ。該当した馬は【1-0-0-17】(同5.6%)。この組み合わせに該当した2021年の優勝馬テーオーケインズは、22、 23年とどちらも4着に敗れている。
今年はミックファイアがこの条件に当てはまった。無敗で南関東3歳クラシック三冠に輝いた逸材だが、昨年の東京大賞典で初黒星を喫して以降は4戦全て馬券圏外に敗れている。C.ルメール騎手との新コンビは魅力だが、ここで復活する可能性は低いとみる。
【今年の該当馬】
・ミックファイア
『社台系生産』×『4歳馬』★6.3%★
続いては過去10年で【5-6-2-38】(複勝率25.5%)の社台系生産馬をピックアップ。複勝率は非社台系生産馬を大きく上回っているが、4歳馬に限定すると【1-0-0-15】(同6.3%)と好走率は高くない。
馬券に絡んだのは、17年に8番人気で優勝したゴールドドリーム。20年の1番人気クリソベリル、22年2番人気のグロリアムンディなどの有力馬は軒並み馬券圏外に敗れた。
今年は5頭の4歳馬がエントリーしたが、当てはまったのはノーザンファームで生産されたセラフィックコールとドゥラエレーデの2頭。どちらも近2走は精彩を欠いており、GⅠでいきなり復調とはならないだろう。
【今年の該当馬】
・セラフィックコール
・ドゥラエレーデ
『美浦所属』×『前走時馬体重490kg以上』★6.7%★
3つ目は東西所属別データから、過去10年で【3-2-2-20】(複勝率25.9%)の美浦所属馬を取り上げる。複勝率は栗東所属馬の18.4%を上回るが、大型馬に限定すると苦戦中。具体的には、前走時の馬体重が490kg以上の関東馬は【1-0-0-14】(同6.7%)という成績が残っている。唯一の例外は、昨年1番人気で逃げ切ったレモンポップだった。
今年は以下の4頭がこの条件に当てはまった。レモンポップも含まれるが、1年前は前半3ハロンが36秒4とそこまで速くないラップでの逃亡劇。単勝オッズ3.8倍が示す通り、初距離を不安視されマークもそれほど厳しくなかった。ラストランとなる今回は一本かぶりの状況が予想され、ミトノオーという同型脚質の馬もいる。ペプチドナイルが早めに仕掛けてくれば、残り1ハロンで失速するシーンも考えられる。
【今年の該当馬】
・ブレイクフォース*
・ペイシャエス
・ミトノオー
・レモンポップ
『前走時馬体重増』×『前走0秒1以上の差で勝利』★6.7%★
続いては前走で馬体重を増やしていた馬に注目した。過去10年の成績は【2-3-6-74】(複勝率12.9%)といまひとつ。特にその前走を0秒1以上の差で勝利した馬は【1-0-0-14】(同6.7%)と苦しんでいる。4つ目の消去データとしてこの組み合わせを採用する。
当てはまったのは以下の5頭。5戦5勝のヤマニンウルスは現時点で除外対象だが、もし出走が叶ったとしても消去とする。また、JBCクラシックを勝ったウィルソンテソーロや、前走のみやこSを完勝したサンライズジパングもこの条件に当てはまった。
【今年の該当馬】
・ウィルソンテソーロ
・クラウンプライド
・サンライズジパング
・ハギノアレグリアス
・ヤマニンウルス*
『前走中央開催』×『今回馬番14番から外』★0.0%★
4つの消去条件を終えて、対象18頭のうち12頭が消えた。最後は前走開催場所と今回の枠順の組み合わせで絞り込みを図る。
組み合わせるのは、前走を中央の競馬場で走り、今回14~16番ゲートを引いた馬だ。過去10年で14頭いたが、すべて4着以下に終わっている。
残っている6頭のうち、前走中央組はガイアフォース、グロリアムンディ、テーオードレフォンの3頭。14~16番ゲートなら、消去リスト行きとする。
【今年の該当候補】
・ガイアフォース
・グロリアムンディ
・テーオードレフォン
全ての条件を終えて確実に残るのは、アーテルアストレア、スレイマン、ペプチドナイルの3頭となった。この中から本命には、当初除外対象だったスレイマンを指名する。
中京ダートは4戦3勝と得意にしている舞台で、GⅠは初出走となるが、これまでヤマニンウルス、キングズソード、ペプチドナイルの2着に入ったこともある隠れた実力馬である。ロスなく運べる内目の枠に入れば、自慢の先行力を生かして上位に割り込んでも不思議はない。
買い目は本命馬の複勝とワイド流し。今週末は姉にジェンティルドンナがいる良血馬の大仕事に期待する。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
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