【帝王賞予想】勝率トップの「4歳」、コース経験がモノを言う 複数の好データを持つノットゥルノ
菊池敬太
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上半期のダート総決算
2023年6月28日(水)に大井競馬場で帝王賞(JpnⅠ・ダート2000m)が実施される。今年は拮抗したムードだが、昨年の帝王賞でJpnⅠ初制覇を果たしたメイショウハリオをはじめ、GⅠ・JpnⅠで3勝の実績を誇るテーオーケインズ、重賞連勝で大舞台に駒を進めてきたプロミストウォリア、地方馬では昨年末の東京大賞典で5着に食い込んだライトウォーリアなど、ダートの帝王を決めるにふさわしい実績馬が集結した。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。
過去10年の人気では、1番人気が【1-5-1-3】と連対率、複勝率ともに信頼度は高いが、7年連続で未勝利。2番人気は【2-1-2-5】で、3番人気は【3-1-1-5】と勝率では1番高かった。
所属別成績では、JRAが全10勝を含む連対馬19頭(栗東18、美浦1)と圧倒的にリード。地方馬は2021年のノンコノユメ(大井)が、2着に食い込んでいた。
年齢は4歳馬が5勝を含む8連対で勝率25.0%とトップ。5歳馬が5連対、6歳馬が3連対で続く。以下、7歳馬が2連対、8歳馬と9歳馬が各1連対だった。
実績面は連対馬20頭中13頭が大井2000mで連対実績。残る7頭中4頭は大井初出走だった。また、前走が国内GⅢ組は4年連続で連対を果たしている。脚質は【逃げ3先行11差し4追込2】と、好位で立ち回れる馬の活躍が目立つ。
ノットゥルノがコース適性を示す
◎ノットゥルノ
栗東所属で勝率が1番高い4歳馬。昨年のジャパンダートダービーを制し、暮れの東京大賞典でも2着と好走しており、大井2000mの適性は証明済みだ。休み明けとなった前走の平安ステークスは9着に敗れたが、馬体重12キロ増に加えて斤量59キロが響いた印象。上積み必至の叩き2戦目なら変わり身が期待できる。前走GⅢ組という点は好走データに合致しており、相性の良い舞台で好勝負が可能だ。
◯メイショウハリオ
栗東所属の6歳馬で、昨年の帝王賞でオメガパフュームやテーオーケインズなどの実績馬を撃破して、JpnⅠのタイトルを手にした。今年はフェブラリーステークスで3着、前走のかしわ記念ではメンバー最速の末脚で勝利。かしわ記念組は過去10年で4勝をマークしているのは心強い。切れ味は一段と磨きがかかった印象で、史上初の連覇へ向けて期待が高まる。
▲テーオーケインズ
同じ栗東所属の6歳馬で、一昨年の勝ち馬。前走のドバイワールドカップで4着と世界レベルの走りを見せている。大井2000mで勝利実績がある点は好材料で、好位で自在に立ち回れる器用さは大きな強みだ。ただ、海外遠征帰りだけに状態面の仕上がりがポイントになる。
ほか、プロミストウォリアは東海ステークスやアンタレスステークスの重賞連勝を含め5連勝中と勢いに乗る。斤量59キロで逃げ切った前走からも一戦ごとの成長が感じられ、JpnⅠの相手でも楽しみは大きい。初めてのナイターに戸惑わなければチャンスはある。ハギノアレグリアスはコース経験こそないが、2走前に名古屋大賞典を勝利。地方の馬場を難なくこなした。前走はGⅢ・平安ステークス2着で、好走データに一致する。大井初出走でも侮れない。
クラウンプライドは勝率の高い4歳馬。サウジカップ、ドバイワールドカップと世界トップレベルのGⅠでともに5着と健闘している。帰国初戦でも押さえは必要だ。地方馬の注目は大井所属の4歳馬ミヤギザオウだ。大井2000mで連対実績があり、流れがかみ合えば高配当を演出してもおかしくない。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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