【ラジオNIKKEI賞】スタートさえ決まれば勝機あり! Cアナライズはオメガリッチマンを推奨

貴シンジ

ラジオNIKKEI賞 前走クラス別成績(過去10年),ⒸSPAIA

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す

先週の宝塚記念ではジェラルディーナを推奨し3番人気4着。最後は脚が鈍ってしまったので、結果的にもう少し仕掛けを遅らせていたら2、3着はあっただろうが、勝ちにいっての結果だった。さて、今回は7月2日(日)福島競馬場で行われるラジオNIKKEI賞について下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。

・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走不利データ」
・適性と素質を知るための「血統評価」

特別登録のあった20頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。


重要データ:前走の「格」が重要

前走クラス別成績,ⒸSPAIA


ラジオNIKKEI賞は、条件戦を勝ち上がってきた馬と、春のOP・Lや重賞で戦ってきた馬が激突する一戦。条件戦から上がってきた組の方が上のクラスで戦ってきた馬より勢いはあるが、全体の成績としてはやはりOP・L、重賞組が優勢だ。

前走1勝クラス【2-4-4-48】、2勝クラス【1-0-1-7】、OP・L【5-2-1-20】、GⅢ【0-0-0-6】、GⅡ【2-0-1-13】、GⅠ【0-4-3-21】となっている。サンプルは多くないものの、前走GⅢ組は全く馬券に絡めていないので注意が必要。今回人気が想定されるレーベンスティールは1勝クラスからの臨戦のため、こちらも割引が必要だ。

【前走未勝利戦、条件戦、GⅢの出走予定馬】
・ウイニングライブ
・エマヌエーレ
・エルトンバローズ
・コレペティトール
・シルトホルン
・ダイシンヤマト
・マイネルモーント
・ヨリキリ
・ラファドゥラ
・レーベンスティール


前走不利データ:京都新聞杯のオメガリッチマン

オメガリッチマンの前走は京都新聞杯6着。京都新聞杯は芝2200mで開催されているが、イスラボニータ産駒の2200mの成績は【0-1-1-8】で一頭も勝ち馬が出ていない。同産駒は比較的短い距離を得意とする馬が多く、1800mは【13-12-12-128】で単勝回収率も114%ある。オメガリッチマンにとって前走はやや距離が長かったことから上積みは見込めるだろう。


血統解説:オメガリッチマン、バルサムノート、レーベンスティール

・オメガリッチマン
日本での牝祖は祖母オジャグワ。オジャグワは現役時アルゼンチンで走った馬だが、エストレジャス大賞ディスタフ連覇を含むGⅠ・5勝という超級の名牝だ。

なにが凄いかというと、エストレジャス大賞ディスタフは今でこそパレルモ競馬場のダート10Fという設定だが、オジャグワが連覇した頃は奇数年はサンイシドロ競馬場の芝、偶数年はパレルモ競馬場のダートと毎年入れ替わって開催されていた。つまり連覇したということはダート10F、芝10F両方で勝利したということだ。当然ながらこんなことをやってのけた馬はオジャグワ以外いない。

社台ファームがオジャグワを繁殖として導入後、なかなか競走馬となる産駒が出ない中、JRA3勝のリベルタンゴ(父Smart Strike)、同じく3勝のサトノシャーク(父ディープインパクト)などを輩出した。本馬の母エルカラファテはそんな2頭の妹。スタミナ豊富、スピードがあってパワーもある三拍子揃った万能型ファミリーだ。

イスラボニータは緩いタイプの産駒も多く出すが、本馬はそういうことはなく柔らかい走りをする。スタートに課題を残す馬だが、福島は開幕週で直線も短いのである程度良いポジションを確保したい。

オメガリッチマンの血統表,ⒸSPAIA


・バルサムノート
日本での牝祖は祖母ラタフィアだが、このファミリーは本馬の4代母ローラローラとその半妹ジョリーザザを根幹として日本で広がりを見せている。

ローラローラの分岐からは本馬の母でセントウルSなど重賞2勝のエピセアローム、日経新春杯勝ちのカポーティスター、そして有馬記念と天皇賞(春)を勝ったサクラローレルが出ている。対してジョリーザザの枝からはJCDなどGⅠ級5勝のタイムパラドックス、ホープフルS勝ちのタイムフライヤーが出ている。

ファミリーの活力としては今回の出走馬の中でも抜群の一頭だ。ローラローラの枝は芝適性、早熟性、持続性能が高い馬が多いことが特徴。本馬は父がモーリスだからまだ奥がありそうで、重賞になりタイトな流れとなればより良さが引き出されるだろう。操縦性も高いので福島への舞台替わりも問題ない。

バルサムノートの血統表,ⒸSPAIA


・レーベンスティール
日本での牝祖は5代母マギージグス。母トウカイライフはダート1700~1800mで中央3勝。母の産駒は3/5が勝ち上がり。優秀な繁殖と言える。しかし代表馬はコスモス賞勝ちのルーチェデラヴィタで、突き抜けるほどの馬はまだ輩出できていない。

本馬が属するF5の牝系はオーストラリアで長らく活力を見せており、最近だとヤマニンバイタル産駒でシドニーCを勝ったWho Shot Thebarmanなどもいるが、本馬の近いところだと4代母の半姉に京成杯3歳S勝ちでエリザベス女王杯2着のタケノダイヤがいる程度で、ほとんど活躍馬が出ていない。牝系としては芝ダートどちらでも走れるが、オーストラリアの中長距離戦線を主戦場にしてきた牝系だけあって、最大の特徴は豊富なスタミナだ。

本馬はリアルスティール産駒でスピードも入っているので1800~2000mがベストな距離だろう。ポジションを楽に取れるところは本馬のストロングポイントで、競馬も上手いので大崩れはなさそう。新馬戦は負けた相手がソールオリエンスだったので仕方ないとしても、2走前は今回も出走予定のセオに敗北している。牝系の活力も目を見張るものではないので、重賞の壁に跳ね返される可能性は大いにある。操縦性が高いので福島コースはこなしてくるだろう。

レーベンスティールの血統表,ⒸSPAIA


Cアナライズではオメガリッチマンを推奨

今回のCアナライズではオメガリッチマンを推奨する。割引データにも該当せず、好走データも持っている。加えて3走前の京成杯の内容が秀逸で、4角でまともにソールオリエンスの不利を受けながら2着まできたことは評価すべきだ。

2走前や4走前のように若干ゲートに課題を残しているので、スタートを決めて前々で運ぶことができれば、イスラボニータ産駒得意の1800mで激走があってもおかしくないだろう。

【ライタープロフィール】
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。

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