【セントウルS】トウシンマカオとアサカラキングは消し ハイブリッド式消去法

八木遊

過去10年のセントウルS『関東馬』かつ『前走3着以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の新潟記念は、マーメイドSでワンツーを決めたエーデルブルーメとアリスヴェリテに重い印を打ったが、ともに掲示板外に敗れ惨敗。ハナ差2着のセレシオンは押さえていたものの、1着シンリョクカ、3着キングズパレスをそろって消去しており、的中には程遠い予想だった。

振り返ってみると、夏競馬の成績は決して悪くなかったものの、会心の的中はなし。今週末に幕を開ける秋競馬の初戦で好スタートを決めたいところだ。今週予想するのはセントウルS。阪神競馬場リフレッシュ工事に伴う変則日程のため、今年は中京で行われる。過去10年のうち7回が阪神、3回が中京で行われているが、いつも通り過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。


『関東馬』×『前走3着以下』★0.0%★

まずは東西別データから【1-1-0-23】(複勝率8.0%)の関東馬を取り上げる。このデータだけで消去対象の複勝率10%を下回るが、ハイブリッド式ではもう一つの条件を掛け合わせる。今回は前走時の着順だ。馬券圏内に入った2頭は前走連対という共通点があった。前走3着以下の関東馬は【0-0-0-19】(同0.0%)。全て馬券圏外だ。

今年このデータに当てはまるのは以下の4頭。アサカラキングとトウシンマカオはどちらも上位人気に推されそうな存在だが、今回は迷いなく消去する。

【今年の該当馬】
・アサカラキング
・サウザンサニー
・トウシンマカオ
・ミッキーハーモニー

『6歳以上』×『サンデーサイレンス系(ディープインパクト系は除く)』★0.0%★

続いて年齢に注目。6歳以上は【0-3-5-61】(複勝率11.6%)とピリッとしない。特にディープインパクト系を除くサンデーサイレンス(SS)系は【0-0-0-18】(同0.0%)。そのほとんどが人気薄だったことは事実だが、2つ目はこの組み合わせを採用したい。

今年この消去条件に当てはまるのは以下の3頭。トゥラヴェスーラは古馬重賞で3度馬券圏内に来ている実力馬だが、さすがに9歳秋を迎え、これ以上の上昇は見込めないだろう。

【今年の該当馬】
・カリボール
・グレイトゲイナー
・トゥラヴェスーラ

『前走から距離短縮』×『前走4角6番手以下』★0.0%★

3つ目は前走距離別データから距離短縮組をピックアップする。前走1200mを超える距離から本レースに出走してきた馬は32頭いた。その成績は【4-1-3-24】(複勝率25.0%)と悪くない。ただし、馬券圏内に入った8頭は「前走4角5番手以内」という共通点があった。逆に4角6番手以下だった馬は【0-0-0-12】(同0.0%)で全滅している。

今年の登録馬の中で前走から距離短縮馬は4頭。このうちジョウショーホープ、ダノンスコーピオン、テンハッピーローズの3頭が前走4角6番手以下だった。今春のヴィクトリアマイルを制したテンハッピーローズは、デビュー戦以来となる6ハロン戦。思わぬハイペースに末脚が削がれる可能性が高いとみる。

【今年の該当馬】
・ジョウショーホープ
・ダノンスコーピオン
・テンハッピーローズ

『社台系生産』×『前走から中8週以下』★6.7%★

4つ目は生産者別データから【2-3-1-24】(複勝率20.0%)の社台系生産馬を取り上げたい。馬券に絡んだ6頭のうち5頭に共通していたのは、前走から中9週以上の間隔が空いていたこと。逆に中8週以下で本レースに出走してきた社台系生産馬は【0-0-1-14】(同6.7%)と凡走することが多かった。ちなみに、唯一馬券に絡んだのは、14年2番人気で3着に入ったエピセアロームだ。

今年この条件に当てはまったのは以下の4頭。うち2頭はすでに消去済み。新たにキミワクイーンとモズメイメイの牝馬2頭を消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・(カリボール)
・キミワクイーン
・(ミッキーハーモニー)
・モズメイメイ

『前走から中6週以上』×『今回6番人気以下』★3.4%★

4つの条件を終えて18頭中12頭を消去した。最後も前走からの間隔データを取り上げる。4つ目の消去データは、前走から中8週以下を取り上げたが、ここでは前走から中6週以上という条件を採用する。成績は【6-4-6-46】(複勝率25.8%)と好走率は高め。ただし、本レースで最終的に6番人気以下だった馬は【1-0-0-28】(同3.4%)と、そのほとんどが4着以下に敗れている。

残っている6頭のうち、前走から中6週以上の間隔で出走するのは以下の4頭。ピューロマジックとママコチャが6番人気以下になる可能性は低いが、もしストーンリッジやヨシノイースターが6番人気以下なら消しとする。

【今年の該当候補】
・ストーンリッジ
・ピューロマジック
・ママコチャ
・ヨシノイースター

全ての条件を終えて確実に残るのは、アネゴハダとテイエムスパーダの5歳牝馬2頭と。少なくともアネゴハダは大穴候補だろう。同馬は前走CBC賞でシンガリ負けだったが、もともと叩き良化型。一変の可能性にかけたい。一方、昨年覇者のテイエムスパーダは、前走アイビスSDで3着に好走し、復活の兆しを見せた。斤量差を加味すると、少なくともモズメイメイと同等の評価はすべきだろう。

買い目はアネゴハダとテイエムスパーダのワイドに加えて、2頭からのワイド流し馬券で勝負したい。中京開催は5週目を迎えるため、例年のような逃げ先行有利になるとも限らないが、前残りの馬場と展開になることを祈りたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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