【2歳馬ジャッジ】ダノンティアラがラスト好ラップで新馬勝ち! ダンテスヴューは2戦目でキッチリ勝利

山崎エリカ

2021年10月1週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA

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目指せ「2歳戦で大儲け」

このコラムでは「2歳戦で大儲け」を目指して、古馬のレースと比較しながら2歳戦の指数を算出し、出走馬を評価していく。今回は中京の未勝利戦を好内容で勝利した良血馬ダンテスヴューや、中山でラスト速いラップタイム記録し勝利したダノンティアラなどがでた10月2日、3日の2歳戦について、指数と評価を掲載する。

10月2日(土) 中京2R 優勝馬 ダンテスヴュー 指数-7 評価AA
新馬戦ではスタートで内の馬と接触し、後方からの競馬となったダンテスヴュー。レースの流れが緩くなり、逃げ馬が楽に逃げ切る展開を、最後の直線で大外から猛追するも届かずの2着だった。ダンテスヴューはダービーに出走していれば、勝っていたのではと言われた弥生賞馬カミノタサハラをはじめ、きょうだいには活躍馬が揃う超良血馬だ。

しかし、新馬戦のレース自体は指数、レベル共にあまり高くない2着。それで今回の単勝オッズ1.4倍はやはり過剰人気、今回は逆らってこそ馬券妙味があると考えていた。

ところがダンテスヴューはそれをあざ笑うかのように勝利した。新馬戦から比較すると前目からの正攻法の競馬で、2着に2馬身半差をつけての勝利。未勝利クラスとしてはかなり優秀な指数だった。デビュー2戦目でこの指数ならば、将来の活躍確率はかなり高いだろう。さすが良血馬。兄たちを超える活躍ができるか楽しみだ。

10月2日(土) 中京3R 優勝馬 リメイク 指数-11(ダート) 評価A
スタート直後の芝の部分で良いスピードを見せ、ダートに入ってからは2番手でレースを進めたリメイク。最後の直線は余裕たっぷりに前に並びかけ、追い出されると独走状態に。結果8馬身差をつけての圧勝。古馬1勝クラス勝ちレベルの指数を記録しての新馬勝ちだった。

ラスト2Fは11秒9-12秒2と大きく減速しなかった点も高く評価できる。スタート直後の芝の部分で見せたスピードには、光るものがあった。リメイクの父はUAEダービーを勝利し、その後アメリカのクラシック戦線で活躍したラニ。この馬にも父同様の型破りな活躍を期待したい。

10月2日(土) 中京5R 優勝馬 ヴェールランス 指数-3 評価A
スタートを決めると行きたがる素ぶりを見せながらも3番手からの競馬となったヴェールランス。直線では内にいた馬がラチに激突するアクシデントがあったが、それを気にもせず、最後までしっかり伸びて勝利した。

上位2頭で3着馬には3馬身半以上の差。ラスト2Fは11秒8-11秒9とほぼ減速せず。ゴールまで残り1000m地点から11秒台のラップが続いた緩みないレースを、最後までほぼ減速しなかったことは評価できる。今回の上位2頭ヴェールランス、テンダンスはともになかなか強い内容だった。ヴェールランスの母は桜花賞馬ジュエラー。母の能力を受け継いでいるようだ。

10月2日(土) 中京9R 優勝馬 ドーブネ 指数-9 評価A
新馬戦はロスのある競馬ながら、しっかり伸びて勝利したドーブネ。今回は2戦目で随分と相手が楽なメンバー構成。こうなるとドーブネがどういった勝ち方をするかが注目点となった。

ドーブネは今回そこまで良いスタートではなかったが、二の脚の速さが違い、新馬戦とは一転して逃げる競馬。結果そのまま押し切っての勝利。

今回の指数はマズマズのレベル。逃げて勝利するのは瞬発力型の馬にとっては一番厳しい競馬。そのため全能力を出し切れなかったのかもしれない。今回が能力の天井なのか、それとも次走折り合う競馬でさらに前進となるか。次走でこの馬の能力がおおよそわかりそうだ。

10月3日(日) 中京3R カジュフェイス 指数-7 評価B
新馬戦では2着。前走の未勝利は好位の内で流れに乗っていたが、最後の直線序盤で窮屈になり、馬群がバラけてからは反応したが、今度は外の馬が幅寄せをしてきて窮屈になって5着に敗れたカジュフェイス。満足に追えずに脚を余したような内容だった。

今回は3戦目、逃げて前走の鬱憤を晴らす、4馬身差の圧勝劇。未勝利クラスとしては優秀な指数を記録した。今回は力を出し切った競馬なので、次走の昇級戦でいきなり好走するかは何とも言えないところがある。しかし、3戦目で今回の指数が記録できるのは高い潜在能力を持っている証拠。今後は勝ったり負けたりしながら、上昇していくだろう。

10月3日(日) 中京4R 優勝馬 クラウンプライド 指数-6(ダート) 評価B
スタートがあまり良くなく、中団で折り合う競馬になるかと思われたが、スピード能力が高いからか、鞍上の意思に反して行きたがり、折り合いを欠く競馬となったクラウンプライド。かなり首を上げるシーンがあり、ロスのある競馬ながら結果は6馬身差の圧勝。新馬戦としては指数も良い。次走でどれだけ上昇できるかで、この馬の本当の能力がわかりそう。かなりの潜在能力がありそうで楽しみだ。

10月2日(土) 中山4R 優勝馬 レヴァンジル 指数-10 評価AA
新馬戦では最後の直線でゴーサインを出されても、加速しきれず3着だったレヴァンジル。今回は2戦目、前走より前目の好位でレースを進めた。緩みのない流れを外から追走し、やや苦しむシーンを見せながらも、前を行くサンストックトンを目標に追走。直線序盤でサンストックトンとともに抜け出し叩き合いに。結果上位2頭で3着馬を8馬身以上引き離し好タイム、好指数でゴールした。

2戦目でこの指数を記録できるということから、レヴァンジルはかなり強いと評価できる。ただ新馬戦で見せた瞬発力不足気味のレースや、今回で追走にやや苦しむところを見せた点からも、この馬は長距離向きのスタミナタイプと推測される。

好走条件をやや選びそうではあるが、今後のクラシック戦線での活躍が楽しみな馬だ。また今回の2着馬サンストックトンは、レース内容自体はレヴァンジルよりも優秀だったし、記録した指数も同日に行われた芙蓉Sの3着に相当するものだった。今回は目いっぱいに走った感があるが、いずれオープン、重賞戦線に上がっていく馬だろう。

10月2日(土) 中山6R 優勝馬 アイヴォリードレス 指数-9 (ダート) 評価B
スタートはあまり良くなかったアイヴォリードレス。ダートの部分から少しずつポジションを上げ、4角では好位の直後につけた。直線では前を目標にしっかり伸び、結果は5馬身差をつけての圧勝。好タイム、好指数での勝利だった。スタート以外はほぼ理想的にレースを進めての勝利だっただけに、そこまで高い評価ができないところもあるが、新馬戦で記録した指数としては優秀。勝ったり負けたりしながら上に行く馬なのだろう。

10月2日(土)  中山9R 優勝馬 ラーグルフ 指数-10 評価B
新馬戦で驚異の追い込みを見せ勝利したドグマ。同じく新馬戦で長く良い脚を使い差し切り勝ちを飾ったミッキーブンブン。今回はこの2頭が上位人気に支持された。新馬戦の内容だけならばこの2頭で決まりとも言えるのだが、この2頭は新馬戦で勝ちに行く競馬をしていなかった。

ドグマは今回勝ちに行く積極策で苦しくなって4着と失速。一方、ミッキーブンブンは出遅れ。結果的には福島の時計の掛かる馬場から中山の高速馬場に変わってスピード面で戸惑うことになってしまった。

レースの結果はキャリアを積んだラーグルフとグランドラインが1着、2着。芙蓉Sとしては、低い指数での決着だった。この2頭は今後も展開待ちの穴馬という評価になりそうだ。今回人気を裏切ったドグマとミッキーブンブンにとっては、今後に向けての良い経験となったはず。今回を糧に前進してくるだろう。

10月3日(日) 中山5R 優勝馬 ダノンティアラ 指数-3 評価AA
ダノンティアラは好スタート、好ダッシュでハナに立ったが、最内からハナを主張してきた馬を行かせて、スローペースの2番手で折り合う競馬。4角では外から先頭に立ち、そこから強烈な加速比べ。ラスト2Fを11秒2-11秒0で勝利した。テン良し、中良し、終い良しの理想的な競馬。今回はそこまで負担の掛かる内容でもなかったので、今後は順当に上昇が見込め、活躍がかなり期待できる。また、直線の内からダノンティアラとの叩き合いに持ち込み、接戦の2着だったウインバグースもかなり優秀な内容。今後が楽しみだ。


2021年10月1週目の2歳馬ジャッジ,ⒸSPAIA


※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ダノンティアラの指数「-3」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも0.3秒速い

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性予想家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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