【スプリングS】「右回り」「叩き2走目」で一変を期待!東大HCの本命は穴馬ココロノトウダイ

東大ホースメンクラブ

スプリングSインフォグラフィックⒸSPAIA

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前哨戦らしくないレース?

3月22日(日)に中山競馬場で行われるのはスプリングS(GⅡ・芝1800m)。3着までに皐月賞への優先出走権が与えられるトライアル重賞だ。昨年のホープフルS2着のヴェルトライゼンデが人気の中心と見られるが、同馬の評価や、その他でオッズ的な観点から狙いたい穴馬を検討していく。

まずはレース傾向や展開、馬場傾向を分析していこう。

前後半5Fと1~3着馬の脚質ⒸSPAIA

過去10年スプリングSでは、実に8回が前半1000m59.5~60.3秒という範囲に収まっており、計ったかのように平均ペースになる不思議なレース。先日行われた皐月賞トライアルの弥生賞はスローペースの年が多いレースだが、スプリングSは前哨戦特有の駆け引きとは無縁だと思っていい。出走馬のレベルは別として、純粋にレースの質という観点では本番に近い。

前が潰れたり、極端に緩んで瞬発力だけで勝てるようなレースになったりということがなく、頭数も比較的集まる重賞のため、後方からぶん回して勝つのは容易でない。実際、中山で行われた9回で4角5番手以内の馬が7勝を挙げている。

今年のメンバーではアオイクレアトールがハナに立つだろうか。なんとしても逃げたいタイプこそいないが、好位勢は揃っているので平均ペースを想定する。10頭立ての少頭数だが、ある程度の位置で運べる馬から入りたい。

外枠がほしい

過去3年の中山芝1800m枠番別成績ⒸSPAIA

この開催は中山芝1800mの重賞が中山記念、中山牝馬S、スプリングS、フラワーCと4つもあるので、枠順別成績を紹介するのも3回目。端的に言うと大きな差はないが中~外枠の成績がよく、1枠は減点、というコース。

しかし馬場傾向を考えれば当然、開幕週の中山記念と最終週のスプリングSでは事情が違う。先週の日曜は9レースをゲートで暴れて外枠発走になったワイプティアーズが勝利、メイン・アネモネSでは大外枠から、馬場の真ん中あたりを回して伸びたフィオリキアリが7番人気2着に入るなど、今はもう明らかに外枠の方が競馬しやすい。今週もAコースを使用するのでこの傾向が大きく変わることはないだろう。各馬、外めの枠がほしいところだ。

本番を見据えるよりも…

スプリングS前走からの間隔別成績ⒸSPAIA

スプリングSの出走間隔別成績を見ると中4~8週の連対率、単回収率が高い。中9週以上のグループに多く含まれる「2歳戦で実績のある馬の春始動戦」というパターンは複勝率こそ高いが、人気馬が多いわりには強調点に欠ける。回収率ベースで見るとあまりよくない。休み明けの実績馬を信頼するよりは、ちょうどいい間隔で一度使われている馬を狙うべきだろう。

ここまでの内容を整理すると、
1.毎年のように平均ペース。4角5番手以内が7勝
2.コースデータは1枠不利、馬場傾向も外枠有利
3.休み明けの実績馬より、4~8週前に一度叩いた馬

ということになる。以上をふまえて出走馬の検討に移る。

ひと叩き、右回りで好転

以下、3日間開催の関係で執筆時点では枠順が発表されていないことをご了承願いたい。

本命はココロノトウダイ。2走前のきんもくせい特別は2着馬と一騎打ちの形になり、3着以下には5馬身差をつける強い内容。それを思えば前走の共同通信杯は案外だったが、休み明けの一戦だったことに加え、丸山騎手から「右回りの方がいい」という報道もあったので、その辺りが重なっての凡走と判断した。一度使われて右回りの中山に替わるここで見直したい。

対抗はヴェルトライゼンデ。昨年末のホープフルSは、勝ち馬コントレイル自身がそれまで見せていたパフォーマンス、3着ワーケア、5着オーソリティが弥生賞で好走したことからも判断してGⅠの額面通りにレベルの高いレースだった。そこでの2着を素直に評価した。ただし休み明けという点と1番人気濃厚であることを加味すると、旨味はあまりない。

3番手はサクセッション。前走ジュニアCはハイペースの中、4角で大外から軽々と先団を飲み込んで押し切る好内容。能力は高い。唯一負けたデイリー杯も、早仕掛けで直線を迎える前に脚を使い切る形になってしまったことが敗因とハッキリしている。ただし、そのデイリー杯でも見せたように、仕掛けに対して反応がよすぎる面があるので、距離が延びることには一抹の不安がある。

以下、臨戦過程を重視してファルコニア、川崎のエンまで押さえる。

▽スプリングS予想▽
◎ココロノトウダイ
○ヴェルトライゼンデ
▲サクセッション
△ファルコニア
☆エン

スプリングSインフォグラフィックⒸSPAIA

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