【きさらぎ賞】重賞好走馬ウォーターリヒト、ファーヴェント中心 紐候補はレガーロデルシエロなど多数

勝木淳

2024年きさらぎ賞に関するデータ,ⒸSPAIA

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キャリア2、3戦に注目

翌週の共同通信杯が皐月賞好走馬を多く出し、クラシックへつながる機能を果たす一方で、きさらぎ賞は苦戦を強いられている。同じような間隔で本番を迎えられるものの、共同通信杯の注目度があがるほど、そのあおりを食らった印象だ。かつて使いながら本番へ進んでいた頃は、ここからトライアル、本番と3走する道は選択肢のひとつであり、機能を果たしていた。

だが、空洞化は裏を返せばチャンスというもの。共同通信杯ではなくあえてここを選び、賞金加算を目論むのも戦略だ。コースは違えど賞金の金額は変わらない。データは中京施行の3年間を含め、過去10年分を使用する。

きさらぎ賞の人気別成績,ⒸSPAIA


メンバーレベルが低下傾向にあるものの、1番人気は【3-2-2-3】勝率30.0%、複勝率70.0%と信頼度が高い。クラシック出走へ向けた勝ち抜け戦はある程度序列がつけやすく、さらに賞金加算を狙う意欲も戦歴にあらわれやすい。素直に成績のいい馬に目をつけよう。

2番人気【2-4-2-2】勝率20.0%、複勝率80.0%、3番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%、4番人気【1-2-0-7】勝率10.0%、複勝率30.0%と、信頼度は人気と比例する。6、7番人気あたりもチャンスはあるものの、まずは上位人気馬の取捨をきっちりしたい。

きさらぎ賞のキャリア別成績,ⒸSPAIA


キャリア別では、1戦は【1-1-0-12】勝率7.1%、複勝率14.3%と頼りなく、その分、2戦【4-4-2-11】勝率19.0%、複勝率47.6%、3戦【3-4-5-12】勝率12.5%、複勝率50.0%と経験を積んだ組が優勢だ。4戦【1-1-2-8】勝率8.3%、複勝率33.3%、5戦【1-0-1-6】勝率12.5%、複勝率25.0%とそれなりにキャリアを重ねた馬からも好走馬が出ており、キャリア重視で予想を組み立てよう。

なお、キャリア1戦で2着以内にきた2頭はいずれも京都施行での記録。ただし内訳は1600m、2000mの新馬勝ちで、前走1800mは【0-0-0-6】。シヴァースやビザンチンドリームが候補だ。


条件戦2着は好走のサイン

今年はシンザン記念3着ウォーターリヒト、東京スポーツ杯2歳S3着ファーヴェントなどの重賞好走馬に、ホープフルS8着インザモーメントなどGⅠ敗退馬が加わり、1勝クラス惜敗、新馬、未勝利勝ちたてが対抗する図式だ。さて、好走候補に残るのはどの馬だろうか。

きさらぎ賞の前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前走クラス別では前走GⅠ【2-1-3-6】勝率16.7%、複勝率50.0%のうち、ホープフルSは【1-1-1-3】勝率16.7%、複勝率50.0%で有力だ。2022年マテンロウレオが6着から巻き返した。ただ、これは中京施行での記録で、京都のきさらぎ賞だと【0-0-0-1】。19年ヴァンドギャルド1番人気4着しかない。ホープフルSのGⅠ昇格は17年で、京都きさらぎ賞はサンプル数がすくない。

前走シンザン記念は【1-0-0-0】。20年コルテジアが3着から巻き返した。ウォーターリヒトはデビュー4戦で、全て芝2000m出走。シンザン記念は距離短縮で激走した。再度の距離延長がどう出るか注目だ。

出世レースのひとつ東京スポーツ杯2歳Sは【0-1-1-1】。20年アルジャンナは東スポ杯2着からきさらぎ賞3着、22年ダンテスヴューが4着から2着とした。3着だったファーヴェントも有望だろう。前走は中盤でペースが落ちないマイル戦のような流れになり、最後200mでやや時計を要した。前にいた1、2着馬をとらえられず、2着シュバルツクーゲルとはハナ差。ハーツクライ産駒特有の惜敗感があるにはあるが、極端に速い上がりが問われない限り、有力だ。

きさらぎ賞の前走1勝クラス、距離別成績,ⒸSPAIA


前走1勝クラス【4-6-3-22】勝率11.4%、複勝率37.1%は、京都7年間に限ると【3-6-2-14】勝率12.0%、複勝率44.0%。

その距離内訳をみると、1800m【0-3-0-1】複勝率75.0%、1800m未満【1-1-1-8】勝率9.1%、複勝率27.3%、1800m超【2-2-1-5】勝率20.0%、複勝率50.0%で距離短縮が優勢だ。

さらに細かく見ると、2000m【2-2-1-4】勝率22.2%、複勝率55.6%、1600mは【1-1-0-4】勝率16.7%、複勝率33.3%。前走2000mの平場ナムラエイハブ、1600mのこうやまき賞レガーロデルシエロはともに2着だった。一見足りないようだが、京都で行われた7年で前走1勝クラス2着は【0-1-1-0】。このうち18年2着グローリーヴェイズはレガーロデルシエロと同じこうやまき賞2着だった。

きさらぎ賞に関するデータ、インフォグラフィック,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。



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