【チャレンジC】勝ち馬の条件に該当するのは4頭 フリームファクシを後押しする好データとは
佐藤永記
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現行条件ではまだ7回目
2016年までは1800mのハンデ戦だったが、2017年からは2000mの別定戦となったチャレンジC。優勝馬にはサウジカップデーに行われるネオムターフカップ(芝2100m、来年からGⅡに昇格)への優先出走権が与えられる。個人的には今後、面白い重賞へ進化していくと思っている。ただ、2000mの別定戦に変更されてからはフルゲートになったことはなく、今年も登録時点で13頭とやや寂しい。
そんなチャレンジCは今年で74回目だが、現行条件では7回目。データは少ないが、基本的な傾向を整理してみよう。
まずは年齢別成績だ。過去6年で3歳馬が【4-0-2-5】とかなり優秀な成績を残している。4歳馬も【2-2-2-14】で、現行条件での勝ち馬は6回とも4歳以下ということになる。5歳馬は【0-3-1-14】と、ここまではいいのだが、6歳馬が【0-0-0-13】と一切馬券に絡んでいないことは気になる。ほかの重賞と同様、高齢になるほど成績が落ちる傾向にあるようだ。
騎手別成績も極端だ。C.ルメール、M.デムーロ騎手が6年間で計5勝しており、そこに川田将雅騎手の1勝2着2回を含めると、この3名が乗る馬を買えばいい、という身も蓋もない結論になってしまう。
また、騎手の東西所属別で見ても、美浦から遠征してきた騎手は【0-0-2-6】で、来ても3着までといった形になっている。これに関しては同日に中山でGⅡステイヤーズSがあり、そもそも遠征が少なくなることも考慮しておきたい。年末なので短期免許の外国人騎手が参戦することも多く、成績は【0-1-1-4】で悪くはない。今年はH.ドイル騎手とJ.モレイラ騎手が参戦予定である。
ここまでは極端なデータを紹介してきたが、最後に意外な結果となったデータを示しておきたい。それは前走距離別成績である。
前走が2000m、つまり同距離だった馬は【0-3-4-27】と、現行条件に変わってからは意外にも勝ち馬が出ていない。1800mと2200mからそれぞれ2勝、1600mから1勝、3000mから1勝となっている。中距離の強い馬たちはジャパンCや有馬記念に向かうからこのようになるのかもしれない。ただ、2、3着の馬が計7頭と多いので無視するわけにもいかない。というわけで、前走2000mだった馬のレース別成績を確認してみる。
内訳を見ると前走福島記念組が【0-0-0-10】、アンドロメダS組が【0-0-0-8】と、この2レースからの出走が多く、苦戦傾向だ。福島記念組が苦戦するのはコース形態の違いが大きそうだが、同コースでの開催もあったアンドロメダS組が馬券になっていないのは意外なところだ。やはり重賞の壁が大きく、苦戦するのではないだろうか。
さらに意外なのは天皇賞(秋)組の【0-0-1-3】である。3着に入ったのは2021年ペルシアンナイト。天皇賞(秋)7着からの臨戦で、ほか2頭と比べて一番着順が良かった(1頭は除外)。同レースで上がり2位のタイムを叩き出していた点も含め、実力馬が転戦してきたのであれば無視はできない。
今年の前走2000m組だとガイアフォースが天皇賞(秋)5着から出走する。ほかは非重賞や、データ的に低調な福島記念からの臨戦となっている。マークするとしてもガイアフォースだけでよさそうだ。
好条件該当馬は4頭
今年は、「4歳以下」、「前走2000m以外」という勝ち馬の条件を満たす馬は案外少ない。「4歳以下」の馬は7頭で、「前走2000m以外」という条件も含めると、フェーングロッテン、フリームファクシ、ベラジオオペラ、マテンロウレオの4頭まで絞られる。
当欄でピックアップしたいのは、川田将雅騎手が騎乗予定の3歳馬フリームファクシだ。ダービー10着からの転戦となるが、同4着だったベラジオオペラも出走してくるため人気を落としてくれそうだが、未勝利勝ちからきさらぎ賞まで3連勝しており実力はある。皐月賞、ダービーとそれまでの先行策がとれずに後方の競馬になっていたが、今回は頭数が少なく、ある程度前につけられるだろう。デビューからきさらぎ賞まで手綱をとっていた川田騎手に戻るのも、折り合い面で期待が持てそう。しかも川田騎手は当レースが現行条件になってから【1-2-0-2】と好成績だ。3歳馬【4-0-2-5】のデータも後押しすることから、単勝でチャレンジしてみたい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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