【フェブラリーS】根岸S勝ち馬が直近5年で3連対 欠点少ないレモンポップ
門田光生
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外国馬の初参戦
2023年2月19日に東京競馬場で行われる第40回フェブラリーS。JRAで行われる本年最初のGⅠだ。今回の目玉は、なんといっても昨年のBCマイル2着馬シャールズスパイトだろう。フェブラリーSに外国馬が出走するのは初めてということで、データ予想でどう扱っていいか難しいところ。それはともかく、この馬の参戦によって、混戦に拍車がかかるのは間違いない。
そんなフェブラリーSにはどんな傾向が出ているのか。今回はGⅠということで、過去15年のデータを参考にして検証していきたい。
☆所属、性別、年齢
栗東所属馬が12勝、2着12回、3着14回。ただし、出走頭数も美浦に比べて多いので、勝率、連対率では大きな差はない。冒頭に書いた通り、外国馬の参戦はこれまでなし。
性別では、連対した30頭はすべて牡馬かセン馬。牝馬は昨年出走したソダシの3着が最高で、馬券に絡んだのはこの馬だけ。ショウナンナデシコは今年のメンバーなら足りそうだが、データ的に連対までは難しいということになる。
年齢別では10連対(6勝)している5歳馬がトップ、続くのは8連対(5勝)の4歳馬。6歳馬も6連対(4勝)と悪くない。しかし、7歳以上からは1着馬が出ていない。
☆前走クラスと前走
重賞以外から馬券に絡んだのは、2009年の2着馬カジノドライヴと、2014年の1着馬コパノリッキーだけ。基本的には前走重賞組から狙うのが筋だろう。
GⅠ~Ⅲからまんべんなく連対馬が出ているが、勝率、連対率で比較すると、前走中央GⅠ組の数字がやや抜けている。前走地方組も9連対(2勝)と結果を残している。前走で芝を使っていた馬は該当する17頭すべてが馬券外に沈んでいて、注目の外国馬シャールズスパイトは前走が芝だから、この点でマイナスデータに引っかかってしまう。また、前走を海外(香港)で走っていた2010年ローレルゲレイロ、2018年レッツゴードンキも、ともに着外。シャールズスパイトは厳しい戦いを余儀なくされそうだ。
最も連対馬を出しているレースは、8連対のチャンピオンズC(前身のジャパンCダート含む)。この組がいれば話が早いのだが、今回は1頭も登録なし。続いてトライアルである根岸Sの7連対(4勝)になるが、こちらは出走頭数が抜けて多く、勝率、連対率はそこまで高くない。地方のレースだと川崎記念が6連対(2勝)と有力だが、こちらも今年は出走馬なし。東京大賞典も3連対を挙げているが、ここから勝ち馬は出ていない。今年は好走確率の高いチャンピオンズCと川崎記念組がいないので、東海S組が最も好走率の高い前哨戦となる。
☆前走着順と着差
前走1着馬が8勝、2着6回と結果を出している。さらに、コンマ5秒差で勝った馬は【3-2-0-4】で、連対率が5割を超えている。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げていく。ダートは大型馬有利のデータが出やすく、このレースもそれに当てはまる。前走馬体重490キロ以下から勝ったのは、2018年ノンコノユメ(前走馬体重456キロ)だけ(2着馬は3頭)。また、前走7番人気以下だった馬は56頭いて未勝利、2着馬も2頭だけ。
あと、フェブラリーSというレース名にもかかわらず、2月生まれの馬は【0-2-3-29】と、なぜか勝ち馬が出ていない。最後に、中1週以内で出走した馬は連対がない。
消去法から浮上したのは……
フェブラリーSのデータをまとめてみると、まず好走率が上がるのはA「前走が東海S」B「前走1着馬、コンマ5秒差以上で勝っていればなおよし」。
勝率、または連対率が下がってしまうのはC「7歳以上」D「前走が条件戦、オープン、東京大賞典」E「前走490キロ以下」F「前走7番人気以下」G「2月生まれ」。そして、連対がないのはH「牝馬」I「中1週以内」。
キーとなるはずだったチャンピオンズC組と川崎記念組がいないせいか、今回はプラスデータが2つと少なく、クリアしている馬も少ない。まずA「前走が東海S」だが、唯一これを満たしているオーヴェルニュは、C「7歳以上」E「前走490キロ以下」F「前走7番人気以下」とマイナスデータが3つあって、本命どころか、印をつけるかどうかもためらわれるところ。
B「前走1着馬、コンマ5秒差以上で勝っていればなおよし」は、地方馬スピーディキックが該当。ただ、これもE「前走490キロ以下」とH「牝馬」のマイナスデータに該当。特にHは、過去15年で連対例なし(3着1回)。人気はしないだろうから、3連系の馬券を買うなら相手候補にいれていいかもしれない。残る前走1着馬はケイアイターコイズとレモンポップの2頭。
前者はマイナスデータを4つも持っているのでは、さすがに強く推せない。後者はG「2月生まれ」に引っかかるが、マイナスデータが1つしかないのは今年のメンバーなら優秀だ。「2月生まれ」の勝率0%というのは因果関係がよく分からない謎データだが、これまで勝っていないのは事実で、今回は頭から狙うのではなく軸としての本命としたい。なお根岸S勝ち馬は、ここ5年で1、5、1、4、2着。半分以上が連対しているのなら、分の悪い勝負ではないはずだ。
マイナスデータが少ないという点ではタガノビューティーとテイエムサウスダン。プラスデータがないかわりに、マイナスデータも持っていない。今回はこのような馬でも上位候補に挙がってくる。タガノビューティーはこの原稿を書いている時点で補欠1番手なので、☆印にとどめておく。ドライスタウトもマイナスデータがD「前走がオープン」だけなので、これも圏内候補。あとは上記で触れたスピーディキックを押さえておきたい。
◎レモンポップ
◯テイエムサウスダン
▲ドライスタウト
△スピーディキック
☆タガノビューティー
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
今年も確定申告の時期がやってきました。e-TAXは慣れれば便利なんですが、何せ1年に1回しかやる機会がないので、昨年どうやったのか、まず思い出す作業からしなくてはならないのが悩みの種です。
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