【京都2歳S】過去10年で実に9勝! 「最強」ノーザンファームの期待馬フィデルが登場

SPAIA編集部

2021年京都2歳Sに関するデータ,ⒸSPAIA

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データ派泣かせの一戦

2021年11月27日に阪神競馬場で行われるのはラジオNIKKEI杯京都2歳S。「ラジオNIKKEI杯」と聞けばかつて暮れの阪神で行われていたGⅢ競走を思い出させる。

「ラジオNIKKEI杯2歳S」は現・ホープフルSの前身。翌年のクラシックを見据える素質馬が集結する出世レースで、ヴィクトワールピサやワンアンドオンリーが勝利。もっとさかのぼればアグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネが対決した「ラジオたんぱ杯3歳S」にあたるレースだった。

ただし、今回触れるのはそのレースではなく、「京都2歳S」の方が前身。重賞になってからは今年でまだ8回目だが、OP特別時代の12年にはエピファネイアが勝利している。

2013年まではOP特別、そして普段は名の通り京都開催、去年と今年は阪神開催という、なかなか参考になるデータをとりづらい「データ派泣かせ」のレースではあるが、ここではひとまず過去10年の同名レースについて検証していきたい。

最強!ノーザンファーム生産馬

京都2歳Sの人気別成績,ⒸSPAIA



まずは人気別成績から。1番人気【5-2-1-2】だが、そもそも10年で単勝1倍台に推された馬が6頭もいたことに驚いた。人気で大崩れしたのは2014年のティルナノーグ(単勝1.5倍、7着)くらい。もう1頭の着外は混戦模様だった昨年のグロリアムンディ(単勝3.8倍、4着)で、いわゆる「確固たる」1番人気なら基本的に信頼していい。今年はデビュー前から話題を集めたフィデルが出走を予定しており、恐らく単勝3倍は切ってくるだろう。

京都2歳Sの前走クラス別成績,ⒸSPAIA



続いて前走クラス別。未勝利組【0-1-3-14】を除いては新馬、1勝クラス、OP、重賞どこからも勝ち馬が出ている。

中でもズバ抜けた成績は新馬組の5勝、複勝率47.6%。ただし、この5勝はいずれも京都で新馬勝ち→京都開催のこのレース勝利。阪神開催となった昨年は1着から順にキャリア3、2、4戦を消化していた馬。よりパワーのいる舞台となったことで、新馬の勢いそのままに、というのが通用しない可能性はある。

京都2歳Sの前走距離別成績,ⒸSPAIA



前走距離別だと1600m以下【0-1-0-19】はさすがに厳しい。1800m【6-6-4-25】と2000m【4-3-6-23】の比較では前者がやや優勢だが、穴が出やすいのは後者。昨年7番人気3着マカオンドール、14年6番人気1着ベルラップなど、ここから馬券に絡んだ13頭に1番人気はいない。妙味を求めるなら2歳戦にしては長い「2000m」という距離を経験してきた馬がいい。

京都2歳Sの前走上がり別成績,ⒸSPAIA



また、スローの瞬発力勝負になりやすい2歳中距離戦らしく、上がりの脚も重要。前走上がりがメンバー中最速だった馬が【9-4-3-18】と9勝を挙げ、同2位以下の【1-5-7-48】に大差をつけている。今年でいえばトゥデイイズザデイが新馬戦は楽なペースでの逃げ切り、上がり2位。ちょっと気をつけたい。

京都2歳Sの生産者別成績,ⒸSPAIA



最後に付け加えると、このレースは過去10年でノーザンF生産馬が29頭出走して9勝、複勝率58.6%という異次元の成績を残している「ノーザンF御用達」のレース。なんと今年は登録がフィデル1頭。それだけの自信があるということだろうか。ほかにトゥデイイズザデイ、ライラックなど非社台系の評判馬も名を連ねているが、王国の牙城を崩すのがそう簡単でないことは述べておきたい。

まとめ

ここまでのデータをまとめると、「単勝3倍未満の1番人気」「前走新馬」「前走2000mだと妙味あり」「前走上がり最速」「ノーザンF生産馬」が狙い目となる。

前述したフィデルは前評判からして「単勝3倍未満の1番人気」は満たしそう。「前走新馬」「前走上がり最速」「ノーザンF生産馬」にバッチリと該当しており、文句なしの本命格。

あとは対抗以下をどう固めていくかだが、「前走2000m組」に2番人気以下での馬券絡みが多い、というところを重視したい。2000mの新馬戦を上がり最速で勝ってきたキャンデセントには重めの印をつけておく。


2021年京都2歳Sに関するデータ,ⒸSPAIA



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