【チャレンジC】勝って課題も見えたレイパパレ ヴィクトリアマイルはベスト条件
SPAIA編集部 鈴木佑也

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レイパパレが断然人気に応える
12月5日に阪神で行われたのはチャレンジC。11頭立てという少頭数の中、4戦無敗の3歳牝馬レイパパレが圧倒的な1番人気に支持されていた。
戦前の想定通り、ジェネラーレウーノが逃げて主導権を握る。レイパパレは手綱をがっちりと押さえながら2番手、ナイママは出ムチを入れて主張したが行けず3番手に収まる。2番人気のブラヴァスは外目の5番手、ヒンドゥタイムズはレイパパレを真後ろでマークする形。
1000m通過は62.0秒というスローペース。残り800mから一気にペースアップすると、4角手前では早くもレイパパレが先頭。その直後をついてきたヒンドゥタイムズがとらえにかかるが先に脚が鈍り、代わって外から来たブラヴァスも右に刺さる素振りを見せて弾けきれず。レイパパレが1.1/2馬身差のリードを保ってゴールした。
2着はブラヴァス、3着はヒンドゥタイムズと人気順で入線し、3連単は620円という堅い配当。レイパパレの連勝は5に伸びた。
課題見えた勝ち馬、光明見えた4着馬
勝ったレイパパレは初の2000m戦。前半のペースが違うとはいえ、後半ラップの57.9-45.8-34.4は、今年の大阪杯(58.0-45.9-34.2)と酷似しており、十分に評価できる内容。ただ、前走抑えきれずに逃げるような競馬をした後の距離延長で、折り合い面は見た目にもギリギリだった。
全兄シャイニングレイも2歳時には2000mのホープフルSでGⅡ勝ちを挙げた馬だが、故障による2年の休養を明けた後は折り合い難が出て短距離に転向、その後CBC賞で重賞勝利。レイパパレもこの気性だとベストはマイルあたりか。夏の新潟で左回りは経験済み。来年のヴィクトリアマイルは正にドンピシャの条件だろう。
2着ブラヴァスは最後で右に刺さる面を見せたが、それがなくても着順は一緒だった形。GⅢ上位の安定勢力ではあるが、GⅠで勝負するには数段のレベルアップが必要。血統面から来る期待に応えられるか。
3着ヒンドゥタイムズは内で脚を溜め、断然人気の馬が抜け出した後ろを狙い撃つ、という武豊騎手らしい完璧な騎乗。この形で遅れをとっては仕方ない。上位2頭とは若干の力の差があった。
光明が見えたのは4着サトノクロニクル。3年前の同レース覇者で、重賞での好走歴も複数あった馬だが、その後は長期スランプ。その一因でもあった勝負所で見せる深刻なズブさが、ブリンカーの効果か今回は軽減されていた。明けて7歳を迎える来年の去就は分からないが、現役続行ならもう一花、どこかで咲かせる可能性はある。
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