【JBCクラシック予想】同年の帝王賞馬が好成績 メイショウハリオが昨年の雪辱を果たす
菊池敬太
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日本ダート競馬の頂上決戦
2023年11月3日(祝・金)に大井競馬場でJBCクラシック(JpnⅠ・ダート2000m)が実施される。JBC競走は競馬場持ち回りで、大井開催は今年で9回目。連覇に挑むテーオーケインズをはじめ、今年のかしわ記念と帝王賞を連勝したメイショウハリオ、重賞3連勝と勢いに乗るウィルソンテソーロなど、ダートの頂上決戦にふさわしい実績馬が集結した。大井で実施された過去8回の傾向から勝ち馬を導き出す。
過去8回の人気別成績では、1番人気が【5-0-1-2】と連対率、複勝率ともに信頼度は高い。2番人気は【1-2-0-5】、3番人気は【1-2-4-1】と複勝率でトップだ。勝ち馬は全て4番人気以内と人気サイドの決着が多い。
所属別成績ではJRAが全8勝を含む13連対(栗東11、美浦2)と圧倒的にリード。地方馬は船橋所属が2着3回(2001年マキバスナイパー、04年アジュディミツオー、07年フリオーソ)と健闘している。
年齢別成績では5歳馬が3勝を含む最多の6連対、4歳馬が5連対で続く。以下は3歳馬と6歳馬が各2連対、7歳馬が1連対だった。
実績面は連対馬16頭のうち、勝ち馬全8頭含む13頭がダートGⅠ、JpnⅠの勝ち馬。同年の帝王賞馬は【3-2-1-1】。また、連対馬14頭が前走でダートグレード3着以内だった。連対馬16頭の脚質は【逃げ2先行9差し4追込1】となっている。
メイショウハリオがJpnⅠ・3連勝を決める
◎メイショウハリオ
末脚を武器に、今年はフェブラリーS3着、かしわ記念1着、前走の帝王賞では史上初の連覇を達成。6歳を迎えて充実期を迎えている。大井で実施された過去8回で6歳馬は1勝のみだが、同年の帝王賞馬は【3-2-1-1】と好成績。大井コースは【2-0-1-0】と相性が良く、得意舞台に替わって昨年5着の雪辱を果たす。
◯ウィルソンテソーロ
美浦所属で勝率12.5%の4歳馬。JpnⅢ(かきつばた記念、マーキュリーカップ、白山大賞典)を3連勝と勢いに乗る。初めての大井コースでもダートの右回りは3戦3勝と抜群の適性を示しており、地方向きの先行力も魅力だ。父キタサンブラックからも、伸びしろは大きく、勢いそのままにJpnⅠのタイトルを手にしても不思議はない。
▲テーオーケインズ
栗東所属の6歳馬で、盛岡開催だった昨年の当レース覇者。好走と凡走を繰り返すが、中8週以上での出走では【6-1-1-2】と休み明けはプラス。「前走でダートグレード3着以内」の好データにも合致する。大井ダ2000mは一昨年の帝王賞勝ちから問題はなく、自分のリズムで立ち回れるならGⅠ(JpnⅠ含む)4勝目も期待できる。
ほか、オープン特別を連勝した栗東所属の4歳馬キングズソード。別定58キロを背負った前走でも鋭い末脚を繰り出し、成長が感じられる。2000mや地方遠征は初めてだが、今年、南関東無敗の三冠馬を輩出したシニスターミニスター産駒ということで、問題はないだろう。鞍上にJ.モレイラ騎手を配しており、名手の手綱さばきにも注目したい。同じく4歳馬のノットゥルノは昨年にジャパンダートダービーを制し、年末の東京大賞典ではウシュバテソーロに次ぐ2着と好走。前走のマイル戦は少し忙しかっただけに、相性のいい大井ダ2000mに替わって上位を狙う。
6連対を誇る5歳馬からは、クリノドラゴンが出走。前走のシリウスSは休み明けでひと息だったが、もともと使いつつ良化するタイプ。昨年の当レースでは4着と好走しており、流れがかみ合えば馬券圏内に食い込んできそうだ。ケイアイパープルはJpnⅢ・2勝の実績馬。大井コースは初めてだが、今回は強力な逃げ馬が不在。自ら主導権を握って粘り込んでもおかしくない。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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