【レパードS】今年は逃げ馬に厳しい展開になる可能性大 穴馬は後方待機のリバートゥルーとマオノアラシだ

佐藤永記

レパードSの逃げ馬の条件別成績(過去10年),ⒸSPAIA

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逃げ馬が残れる基準は前半5Fにあり

来年は新設されるジャパンダートクラシックへのステップレースとなるレパードS。3歳の中央ダート馬にとって、今後の出走計画が大きく変わることになる重要な一戦であり、今年もそれは変わりない。そんなレパードSは毎年、2勝クラス相当の馬たちによって大量の抽選が発生する。出走馬が流動的なため例年であれば事前の展開予想が難しいのだが、今年は少し事情が違っている。

レパードS 過去10年の条件別データ,ⒸSPAIA


まず、過去10年のレパードSにおける逃げ馬の成績は【2-4-1-3】。やはりダートということで逃げ馬は馬券に絡みやすいことがわかる。ただ、馬券圏外となった3回を確認したところ、今年もそうなる可能性が高いかもしれない。

過去10年の本レースにおける前半5Fの時計と逃げ馬の結果を見てみる。うち、前半5Fが60.5以下だったのは2019年と2022年。この2回は逃げ馬が馬券圏外になっている。ちなみに逃げが圏外になった残りの1例は2015年で前半5Fは61.5と遅かったが、逃げ馬は4着と惜しい結果だった。

つまり、前半5Fが60.5より遅い年はほぼ逃げ馬が馬券に絡み、60.5より速い年は逃げ馬が沈んでしまっているのだ。新潟ダートはJRAダートで3番目に直線が長い。逃げ先行が有利なダートであっても、ペースによっては後方組にもチャンスがあるということだろう。この線引きはぜひ活用したいところである。


パクスオトマニカ参戦でハイペースか

そして気になる逃げ馬だが、今年は日本ダービーで逃げたパクスオトマニカが参戦。同馬は7戦のうち5戦で逃げている生粋の逃げ馬だ。他に競りかける馬がいた場合、ペースは落ちない可能性がある。直近3走で逃げているエクロジャイトも、折り合うかどうか悩ましい。

エクロジャイトは逃げ始めた3走前からブリンカーを着用していることもあり、控えるリスクを考慮して、鞍上が「逃げ争い」を選択することは十分に考えられる。つまりハイペースになる可能性が高い。ちなみに、この2頭は収得賞金が十分にあり抽選対象ではないため、回避しない限り2頭とも出走してくる。

以上から、今年は昨年と同様に前半のペースが上がり、逃げ馬にとって厳しい流れになる可能性が高い。これに賭けてみるのはアリではないか。

そうなると、控える競馬で結果を出しているミスティックロアやクールミラボー、オメガギネスあたりが人気上位候補で狙いたい馬として浮上する。穴候補は、前走、重馬場でも4角13番手から追い込みを決めたリバートゥルーや、控える競馬で安定感のあるマオノアラシに注意したい。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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