【安田記念】カギはソダシの位置取り! 切れ味勝負ならソングラインとシュネルマイスター、メイケイエールもチャンスあり

勝木淳

安田記念に関するデータ,ⒸSPAIA

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本賞金7500万円でも除外対象

本賞金7500万円、前走ダービー卿CTを勝ったインダストリアが除外対象になるほど、今年の安田記念の登録馬はハイレベルだ。GⅠ馬はフルゲート18頭中10頭と半数以上を占める。激戦必至の好メンバー。春の東京5週連続GⅠ開催の最終日を飾るにふさわしいレースになりそうで、楽しみしかない。当然、的中馬券もしっかり手にしたいところ。日本ダービーは終わったが、まだまだ競馬は続いていく。データは過去10年分を使用する。

安田記念の人気別成績,ⒸSPAIA


まずは人気の傾向から。1番人気は【3-3-2-2】勝率30.0%、複勝率80.0%と10年で3勝はそこまで強力ではないものの、馬券圏外は6歳イスラボニータとGⅠ未勝利イルーシヴパンサー。4歳時のモーリスを除き、4、5歳GⅠ馬なら複勝率は100%。今年の軸は崩れそうにない。

2番人気【0-1-1-8】複勝率20.0%は気になるが、まずは4番人気以内が候補で、単穴は4勝の7~9番人気。複穴なら10番人気以下【0-1-3-66】複勝率5.7%。3着なら伏兵の食い込みも考えられる。

安田記念の年齢別成績,ⒸSPAIA


ダービー終了を機にクラス編成が4歳以上から3歳以上に変わり、条件戦は3歳勢中心のスタンスになるだろう。今年は安田記念にも3歳マイル王シャンパンカラー、2歳王者ドルチェモアが参戦。過去には2011年リアルインパクト(NHKマイルC3着)の勝利はあるが、過去10年では3歳は【0-0-1-3】複勝率25.0%。21年シュネルマイスター3着のみ。稍重のNHKマイルCを勝ったシャンパンカラーはできれば雨を味方につけたいだろう。

古馬勢は4歳【5-2-2-26】勝率14.3%、複勝率25.7%、5歳【3-5-3-38】勝率6.1%、複勝率22.4%で、スピードとスタミナが充実していないと乗り切れない東京マイルでは、5歳を4歳が逆転するシーンが目立つ。ソダシ、シュネルマイスター、ジャックドール、ソングラインら5歳勢の実績馬をセリフォス、ダノンスコーピオン、ナミュール、レッドモンレーヴら4歳勢が負かすことができるか、注目だ。なお、6歳は【2-2-3-39】勝率4.3%、複勝率15.2%。ウインカーネリアン、カフェファラオの一発はあるだろうか。

ソダシとソングライン、シュネルマイスターの共存は

4、5歳のGⅠ馬が1番人気なら崩れない。できれば5歳より4歳中心といった傾向を見つけたが、ここからは前走成績からさらに絞ってみよう。

安田記念の前走クラス別成績,ⒸSPAIA


前出ウインカーネリアン、カフェファラオ、セリフォスの前走海外は【1-2-1-14】で、勝ったのは14年ジャスタウェイ。あの6馬身差圧勝のドバイデューティーフリー直後の不良馬場での激闘は懐かしい。内訳はドバイデューティーフリーと名前を変えたドバイターフが【1-1-1-3】なので、今年該当するのはセリフォスのみ。だが海外組は前走1着【1-1-1-3】、2着以下【0-1-0-11】と勝っていないと苦しい。今年の海外組はいずれも該当しない。セリフォスは3歳で挑戦した昨年は4着、次走の富士Sを勝ち、一気にマイル王まで駆けあがった。東京のマイルで持久力寄りの流れになれば面白い。

次に前走国内GⅠ【4-5-3-32】勝率9.1%、複勝率27.3%について順を追ってみていこう。ヴィクトリアマイルは【1-4-0-10】勝率6.7%、複勝率33.3%。着順の内訳は1着【0-2-0-1】、2、3着【0-0-0-6】、4、5着【1-2-0-1】、6~9着は出走なし。勝ったソングラインはデータ上、好走パターンに入るが、2着ソダシはデータ上、苦しく、7着ナミュールはデータでの判断は保留といったところ。

今年のヴィクトリアマイルはロータスランドが絶妙なペースで逃げ、序盤600m34.2、前後半800m46.2-46.0、最後600m33.7の決め手比べ。上がり33.2で差したソングラインは昨年の覇者だが、その昨年は前後半800m46.7-45.6の瞬発力勝負。ウインカーネリアンとソダシ次第だが、またも切れ味勝負なら好走する余地はある。ソダシにとってヴィクトリアマイルは少しペースが遅く、緩急を問われた点が痛かった。川田将雅騎手に乗り替わる今回は強気にウインカーネリアンをマークし、しっかり動かせるかがポイント。着順別のデータは厳しいが、展開が好転する可能性はある。7着ナミュールは展開以前に、発馬直後の落馬寸前の不利が着順に影響したと考えれば、こちらも見切ることはできない。

次に高松宮記念【2-0-1-8】勝率18.2%、複勝率27.3%について。適度に間隔がとれるからか、カテゴリーがまったく違うにもかかわらず、好走馬を出す。着順内訳は1、2着【2-0-0-2】、3~9着【0-0-0-5】、10着以下【0-0-1-1】。ヴィクトリアマイルを回避したメイケイエールはチャンスありだ。

つづいて前哨戦が当てはまる前走GⅡは【2-3-6-65】勝率2.6%、複勝率14.5%と頭数の割に頼りない。京王杯SCは【1-1-1-24】勝率3.7%、複勝率11.1%。今年の該当馬はレッドモンレーヴの1着【0-0-1-6】、ダノンスコーピオンの10着以下【0-0-0-4】。ローテのデータとしては厳しいが、前走が明らかな叩き台だったダノンスコーピオンとレッドモンレーヴはともに東京マイルが得意。1400mよりパフォーマンスをあげてくるだろう。

安田記念のマイラーズC着順別成績,ⒸSPAIA


シュネルマイスターらが当てはまる前走マイラーズCは【1-0-4-32】勝率2.7%、複勝率13.5%。好走確率は高くないが、阪神のマイラーズCだと【0-0-0-7】で京都は【1-0-4-25】。今年はいくらか好走確率があがる。その着順内訳はシュネルマイスターの1着【0-0-1-8】複勝率11.1%、ガイアフォースの2着【0-0-0-6】、ソウルラッシュの3着【0-0-1-5】複勝率16.7%と好走した馬はそこまで怖くない。かといって好走パターンの4着馬は不在と悩ましい。今年は序盤600m34.4、前後半800m46.1-45.4、上がり34.1と京都らしい瞬発力勝負になった。上がり32.9で差し切ったシュネルマイスターは実績通り、東京マイルは問題なし。切れ味勝負を制した前走の経験は大きい。

安田記念の別成績,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち』『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(星海社新書)に寄稿。



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