絶好調の川田将雅騎手がトップに浮上 武豊騎手はJRA史上最年長GⅠ制覇【4月1週終了時の騎手リーディング】
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ルメール騎手は3週連続重賞勝利
3月は新人騎手のデビュー、春GⅠシリーズの開幕、ドバイでの日本馬の活躍など多くの話題で盛り上がりをみせた。今回は3月4日から4月2日までの開催10日間における騎手リーディングトップ5の成績を振り返っていく。
リーディングトップの座に躍り出たのは川田将雅騎手。日別の成績は2→2→1→5→4→2→0→0→2→3と、JRAで騎乗した全ての開催日で勝利するなど21勝を加算。年間では46勝としている。この間の勝率は46.7%、単回収率121%。プログノーシスとのコンビで金鯱賞を制するなど、賞金ランキングも911,155,000円で2位以下に大差をつけている。
また地方競馬においても黒船賞、ダイオライト記念、名古屋大賞典と3日連続の重賞勝利。ドバイ遠征ではウシュバテソーロでドバイワールドカップを制し、国内外問わずの大活躍だった。
2位は38勝のルメール騎手。期間内のJRA勝利数は11勝も、オーシャンS、中山牝馬S、阪神大賞典と3週連続で重賞を制覇し、海外でもUAEダービー、ドバイシーマクラシックを勝利。大舞台でインパクトを残した。賞金ランキングでも、2月終了時点では4位という成績だったが、2位まで浮上した。
2月末時点でトップだった横山武史騎手も期間内に11勝、年間38勝でルメール騎手と変わらない成績だったが2着の回数差で3位へとランクダウンしている。重賞ではベラジオオペラに騎乗してスプリングSを優勝、その他にもチューリップ賞3着、中山牝馬S2着、マーチS2着と好走が目立った。
4位岩田望来騎手は、11勝を上積みして34勝。ルメール、横山武の両騎手に引き離されることなく4勝差で続く。期間内の騎乗数88回は最も多く、賞金ランキングは2月終了時と変わらず5位となっている。
5位には期間内12勝をマークし、年間31勝とした松山弘平騎手がランクアップ。日別の成績をみると、0→1→3→1→3→0→2→2→0→0と1日3勝が2回あり、重賞でもタスティエーラとのコンビで弥生賞ディープインパクト記念を制した。
武豊騎手は賞金ランキング3位
リーディングトップ5には入っていないものの、賞金ランキングでは武豊騎手が724,476,000円で3位にランクインしている。この期間内は39回騎乗し、5勝という成績だったが、回収率は単複ともに100%を超える成績。またモズメイメイでチューリップ賞、ジャックドールとのコンビでGⅠ・大阪杯を勝利するなど勝負強さを発揮した。54歳19日でのGⅠ勝利はJRA史上最年長記録更新となった。
ベテランの活躍もあれば、フレッシュな新人騎手も続々と初勝利をあげている。今年デビューした6人の中で、JRA最初の白星を掴んだのは小林勝太騎手。3月12日の中山12Rでアメトリーチェに騎乗し、ハナを奪うとそのまま逃げ切った。
3月19日の中京8Rでは河原田菜々騎手がテーオーソラネルとのコンビで勝利。こちらも軽量を生かした積極的な騎乗で後続に3馬身差をつけた。また翌週の3月26日の阪神1Rではレッツゴーローズに騎乗した田口貫太騎手が優勝。地方競馬の交流戦ではすでに勝利していたが、JRA初勝利は所属する大橋勇樹厩舎の管理馬によるものとなった。
その他、デビュー5年目の団野大成騎手は高松宮記念でファストフォースを勝利に導きGⅠ初制覇。デビュー2年目の角田大河騎手はシーズンリッチに騎乗した毎日杯で重賞初制覇を達成するなど、若手騎手の嬉しいニュースも多かった。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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