【ダービー卿CT】中山マイルで外枠勢を買える条件は? 鍵を握るのは中枠の先行馬
佐藤永記
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曲線だらけで外枠は振り回されがち
中山のマイル重賞であるダービー卿チャレンジトロフィー。昨年は単勝11番人気、12番人気の2頭によるワンツーとハンデ重賞らしく波乱が起きた。やはり荒れることを前提として取り組みたい重賞だ。さらにご存知のとおり中山マイルは2角ポケットからの外回り。大きく曲がる2コーナー、ゆるやかに曲がる3コーナーからの4コーナ-と、とにかく曲がる曲がる。当然内枠が優勢で、振り回されやすい外枠が不利なのは納得のいくところだ。
しかし外目の枠だからといって完全に買えないわけではない。7枠での優勝例もあるし、2、3着も内枠や5枠と比べると落ちるものの無視していいほど来ないわけではない。
ただ、全体的に内枠と5枠が優勢なのは明らかだ。では、内有利な中山マイルで外枠が馬券に絡むのはどんな状況なのかを、近年のレース映像を見ながら確認してみた。
中凹みのスタート体形が必須条件
すると、外寄りの枠が上位に絡めた年とそうでない年で、スタートの体形に差があった。直近5年で見ると、2018、19、21年は中枠からスタートで前に行く馬がおらず、外枠の馬が早めに内に寄せることができた年で、レース結果の馬番を見ても枠の有利不利が少なかった。一方、2020年は1、2番の最内が突っ張ったところ8番も行ったため外枠が総じて外のまま振り回される形になり、結果は好位を走った内枠勢で独占。外枠壊滅となった。昨年は逆に4、6番、中枠勢が先行争いに殺到した結果、外枠勢が内へ入ることができず、後方待機の内枠勢の追込決着となっている。
つまり、外枠の馬が好走するには、中枠が凹んで壁のない状況になり、内に寄せやすい展開が必要であるということだ。
カギを握る中枠に入る馬の脚質
となると気になるのは中枠にどんな馬が入るかである。近況逃げ中心で戦っているベレヌスを筆頭に、逃げ先行勢が多いと中凹みのスタート体形は想像しづらいところだ。枠番発表時に、中枠に逃げ、先行馬が多いか少ないか。外枠の扱いに影響が出る要素となるので要注目ということだ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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