【阪神大賞典】ディープボンドが挑む関門 「JRA平地重賞3連覇」を達成した馬と達成確率

東大ホースメンクラブ

平地重賞3連覇チャレンジ、アイキャッチ,ⒸSPAIA

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「ゴルシ」以来の3連覇なるか

今週日曜、阪神競馬場でGⅡ阪神大賞典が行われる。現役屈指のステイヤー、6歳シーズンの初戦を迎えるディープボンド、菊花賞2着から有馬記念でも2着に好走したボルドグフーシュ、菊花賞3着ジャスティンパレスの3強に、昨年の天皇賞(春)5着アイアンバローズ、アルゼンチン共和国杯覇者ブレークアップ、今村聖奈騎手と初コンビを組むメロディーレーンなどが挑む構図だ。

中でもディープボンドにとってはゴールドシップ以来となる阪神大賞典3連覇がかかる一戦。強力なライバルといえる4歳馬2頭を退け、悲願の盾へ向けて最高のスタートを切りたいところ。今週は「平地重賞3連覇」をテーマに、偉業を達成した過去の名馬たちを振り返る。

3連覇を達成した名馬たち

JRAサラブレッド平地重賞3連覇を達成した馬,ⒸSPAIA


まずはJRAで施行されたサラブレッド平地重賞を3連覇した6頭の記録を振り返る。

記念すべき初の3連覇を鳴尾記念で達成したのはセカイオー。母系をたどるとフランスから徳川家に寄贈された高砂の名がみえる「サラ系」の同馬は1955年にデビュー、足掛け5年のキャリアで40戦を走り抜き17勝をマーク。3連覇を達成した1958年のレースでは前年に桜花賞、オークスの無敗二冠を達成したミスオンワードを3着に下している。

以降長らく3連覇を成しえる存在が現れなかったが、2005年の金鯱賞でタップダンスシチーが歴史の空白にピリオドを打った。佐藤哲三騎手を背に前で運ぶスタイルを確立し、2003年のジャパンC、2004年の宝塚記念と既にGⅠを2勝していた実力馬は、シルクフェイマスやアドマイヤグルーヴといったライバルに影も踏ませず逃げ切り。59kgを背負った8歳馬とはとても思えない圧巻の走りだった。

続いて名を連ねるのが「函館の名優」の二つ名が印象深いエリモハリアー。気性の問題もあって珍しくセン馬としてデビューし、条件戦をコツコツ勝ち上がって2005年の函館記念に挑戦、北村浩平騎手ともども重賞初制覇を飾った。2006年は安藤勝己騎手を背に1番人気で堂々の差し切り、さらに2007年も前走巴賞11着から巻き返して3連覇を決めた。10歳夏の函館記念まで63戦を走り抜き、引退後もゆかりの地・函館で誘導馬を勤め上げた。

エリモハリアーのようにひとつの競馬場を滅法得意とするタイプでは、2007年からオールカマーを3連覇したマツリダゴッホ、2013年から阪神大賞典を3連覇したゴールドシップが挙げられる。前者は中山で有馬記念など13戦8勝、後者は阪神で宝塚記念連覇など8戦6勝。2頭とも馬がコースを知り尽くしているかのごとき安定感を誇った。

直近例は超長距離レースで活躍し、2015年からステイヤーズSを3連覇したアルバート。その他アラブのセイユウ記念を3連覇したシゲルホームラン、障害では金字塔といえる中山GJ5連覇を達成したオジュウチョウサンをはじめ、カラジ(中山GJ)、バローネターフ(中山大障害(秋))、コウエイトライ(阪神JS)が3連覇を成し遂げている。

ディープボンド3連覇の確率は?

平地重賞3連覇チャレンジ 条件別成績,ⒸSPAIA


<平地重賞3連覇に挑戦した馬 条件別成績>
全体成績【5-3-2-29】勝率12.8%/連対率20.5%/複勝率25.6%
芝【5-3-2-22】勝率15.6%/連対率25.0%/複勝率31.3%
6歳馬【3-3-0-13】勝率15.8%/連対率31.6%/複勝率31.6%
3番人気以内【4-3-1-12】勝率20.0%/連対率35.0%/複勝率40.0%
※1986年以降、サラブレッド重賞のみ

次に1986年以降のJRAサラブレッド平地重賞において3連覇に挑戦した馬の成績を確認する(2018年ステイヤーズSのアルバートなど、4連覇以降の例については除く)。3連覇にのべ39頭が挑戦して前述の通り5頭が達成しているが、4着以下に敗れるケースが非常に多く、やはり一筋縄ではいかぬ偉業という印象を受ける。

ディープボンドに該当する条件で詳しく調査すると、全5勝を含む馬券圏内10頭がいずれも芝重賞という点は追い風になりそう。6歳馬ではマツリダゴッホ、ゴールドシップ、アルバートが3連覇を決めており、「6歳で3番人気以内」なら【3-3-0-6】連対率50%、連対6例は全て3番人気以内だった。メンバー構成的に上位人気が確実視されるディープボンドに、好走の素地は整っている。

平地重賞3連覇に挑戦した馬の条件別成績,ⒸSPAIA



《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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