【ステイヤーズS】リピーターに要注目のマラソンレース! 注目は前走アルゼンチン共和国杯だ!

高橋楓

インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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狙いは前走「アルゼンチン共和国杯」&「丹頂S」&「京都大賞典」からの転戦馬!

「26歳」webライターとして私がデビューしたのがこの年齢だ。今、改めて考えると月日の長さを感じる。そんな長期間にわたり一線級で毎年重賞を制覇しているジョッキーがいる。「横山典弘騎手」である。

1995年の日経賞をインターライナーで制して以来、実に「26年連続重賞制覇」を果たしている。そんな横山典弘騎手、意外な事に今年の重賞制覇がまだ無いのである。いよいよ12月。27年連続重賞制覇が果たされるのか注目が集まる。今回はそのステイヤーズSを検討していく。

過去10年 前走レース別成績,ⒸSPAIA

近10年間で勝ち馬が歩んできたローテーションは4レースのみ。
アルゼンチン共和国杯[6-0-5-36]
丹頂S[2-0-0-7]
京都大賞典[1-3-1-8]
比叡S[1-1-1-5]

他に2着に絡んだのはオクトーバーS、ダイヤモンドS、古都S、ノベンバーS、アンドロメダS組で各1頭ずつとなっている。

過去10年 年齢別成績,ⒸSPAIA

次に年齢別の成績を振り返ってみよう。
3歳[0-1-0-2]
4歳[2-2-3-14]
5歳[3-2-3-32]
6歳[2-2-2-28]
7歳[1-1-0-15]
8歳以上[2-2-2-18]

いかにも長距離戦らしく高齢馬の好走が目立つ。特徴的な傾向があるのは5歳勢。当日4番人気以内ならば[3-2-2-6]なのに対し5番人気以下ならば[0-0-1-26]と明暗ハッキリとしている。当日のオッズ次第で収拾をつけてみたい。

また、このレースのキーワードは「リピーター」だ。3連覇を果たし計4連対したアルバートや隔年で3回も連に絡んだファタモルガーナ、他にもデスペラード、トウカイトリック、モンドインテロなど何度も馬券に絡んだ馬が多い。昨年の勝ち馬オセアグレイトには要注意だ。

注目は「C.ルメール」&「ステイゴールド産駒」!そして「横山典弘」騎手!

芝2500m以上限定 騎手ランキング,ⒸSPAIA

「長距離戦は騎手で買え」という競馬の格言がある。実際はどうなのか2011年1月1日から2021年11月26日まで行われた芝2500m以上の570レースにスポットをあて数値化してみたい。

第1位 C.ルメール[36-18-17-50]
第2位 吉田隼人[28-20-23-149]
第3位 横山典弘[19-6-13-82]
第4位 岩田康誠[18-19-21-90]
第5位タイ 戸崎圭太[17-21-9-67]
第5位タイ 福永祐一[17-11-10-69]

さすがの1位はC.ルメール騎手。勝率29.8%、連対率44.6%、複勝率58.7%は圧巻の数値である。ちなみに騎乗機会10回以上で複勝率が40%を超えているのはC.ルメール騎手以外ではJ.モレイラ騎手(69.2%)、R.ムーア騎手(53.8%)、戸崎圭太騎手(41.2%)、H.ボウマン騎手(40.0%)のみ。当該騎手が長距離戦で騎乗してきた場合、3連系の馬券には加えておきたい。

また冒頭でも紹介した、27年連続重賞制覇がかかる横山典弘騎手は第3位。上位人気が予想される昨年の覇者オセアグレイトに騎乗予定なだけに気合も十分だろう。

芝2500m以上限定 種牡馬ランキング,ⒸSPAIA

次に種牡馬部門。いつもならば無条件でディープインパクトの名前が出てくるのだが、このランキングは違う。

第1位 ステイゴールド産駒[65-53-44-391]
第2位 ハーツクライ産駒[53-50-54-379]
第3位 ディープインパクト産駒[47-64-54-445]
第4位 キングカメハメハ産駒[30-32-34-281]
第5位 ハービンジャー産駒[20-21-32-202]

トップにたったのはステイゴールド産駒で勝率11.8%、連対率21.3%、複勝率29.3%とハイアベレージを記録している。ランクインしていない種牡馬で覚えておきたいのは下記4頭。

オルフェーヴル産駒[18-10-13-87]
スクリーンヒーロー産駒[9-4-4-39]
エピファネイア産駒[9-3-3-24]
ジャスタウェイ産駒[6-6-5-29]

出走回数がしっかりとある中で、勝率10%超かつ複勝率30%超を果たしている。長距離戦は得意不得意がハッキリするだけにこれらの産駒が登場した際にはチェックを忘れずにしておきたい。

本命は昨年覇者の「オセアグレイト」!

オセアグレイトに関するデータ,ⒸSPAIA


本命は「オセアグレイト」を推したい。「前年の覇者」、「5歳馬」、「京都大賞典組」、「オルフェーヴル産駒」そして「横山典弘騎手」と、今回取り上げたすべての項目に該当している。今年は京都大賞典6着からここに挑むが、昨年は七夕賞12着→アルゼンチン共和国杯11着からこのレースを制しているだけに、臨戦過程はさほど気にせずとも良さそうだ。

対抗は「カウディーリョ」。こちらは丹頂Sを制してからこのレースに挑んできた。2年前のワールドプレミアが制した菊花賞でハナをきったのはこの馬だった。終始先頭を走り、8着に敗れたとはいえわずか0.6秒差。もとから長距離適性を見込まれた好素材の本馬。今年の北海道の2600m戦で改めて能力の高さを見せてくれただけに期待が高まる。

3番手は「ディバインフォース」。この馬も2年前の菊花賞に挑み4着。その後に長距離戦線を着実に歩んできた。前走、阪神3000mの古都Sで1番人気4着。この馬の最大の特徴はキレのある末脚で、22戦中18戦で上がりタイム3位以内、そして8戦で1位だ。父ワークフォース産駒は長距離戦で[7-8-9-67]、騎乗予定の田辺裕信騎手は[5-14-13-102]と複勝率25%前後をマークしている。軽視は禁物だ。

以下、アルゼンチン共和国杯組で重賞戦線の常連アドマイヤアルバ、ハーツクライ産駒で北海道の長距離戦からの転戦組ゴースト、長距離戦得意のボスジラまで印を回しておきたい。

◎オセアグレイト
○カウディーリョ
▲ディバインフォース
△アドマイヤアルバ
×ゴースト
×ボスジラ

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレース、競輪の記事を中心に執筆している。

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