【エプソムC】「4歳上位人気」が堅実!当日まで覚えておきたいデータ

勝木淳

2020年エプソムカップインフォグラフィックデータⒸSPAIA

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4歳上位人気馬が堅実

宝塚記念の前哨戦的な位置づけでもあるエプソムCだが、春シーズン末期にあたるGⅢらしくAランク馬の出走は少なく、どちらかといえばこれから秋に向けて展望したい組、春に重賞戦線でタイトルを逃した組が集結するという側面が強い。

人気別成績(過去10年)ⒸSPAIA

となると、どうにも波乱をイメージしがちだが、過去10年では1人気【4-2-1-3】勝率40%、複勝率70%、2人気【3-1-1-5】勝率30%、複勝率50%と上位人気が堅実に走る。せいぜい5人気【2-0-1-7】勝率20%、複勝率30%までであり、6人気以下は人気が下がるにしたがい好走確率が小さくなっている。ここは事前の評価をある程度信用して臨みたいところだ。

次に年齢別成績を検討する。

年齢別成績(過去10年)ⒸSPAIA

こちらは4歳【8-6-2-14】勝率26.7%、複勝率53.3%で断トツである。抵抗できるのは5歳【2-2-2-39】ぐらいまでで、6歳以上の高齢馬はデータ上では狙いにくい。これからを展望したい4歳馬が初重賞制覇を遂げるというシーンが多いレースである。

前走クラス別成績(過去10年)ⒸSPAIA

前走GⅡ組が【5-2-2-19】勝率17.9%、複勝率32.1%と目立つ。GⅠ組【1-0-0-7】でイメージとしては春シーズンで強い組と戦って跳ね返された馬がここで再浮上のきっかけをつかむといったところだろうか。

オープン特別組も【4-3-2-64】と数字はそこそこだが、出走頭数が多く絞りにくい。効率を考えれば、やはりGⅡ、GⅠ組から探した方がよさそうだ。

ポイントは前走関西圏と距離延長

さらに前走競馬場別成績を検討する。

前走競馬場別成績(過去10年)ⒸSPAIA

同舞台の東京は【4-4-1-57】と悪くはないが、勝率6.1%、複勝率13.6%という数字が示すようにこちらも頭数が多いので絞るのに苦労しそうだ。であれば、阪神【2-1-0-1】や京都【4-1-3-22】など関西圏のレースに出走した馬を検討する方が効率的によい。

特に阪神組は出走数が少なく、勝率50%、複勝率75%と高確率なので、これは見かけたら必ずチェックしておくべきだろう。中京も【0-1-1-0】なので、関西圏のレースからエプソムCに出走するというのが好走パターンといえよう。

最後に前走距離を見てみる。

前走距離比較別成績(過去10年)ⒸSPAIA

こちらは短縮組【1-3-5-51】と勝ち切るよりなんとか3着というイメージを持った方がよさそうだ。注目は【5-3-1-35】の距離延長組だろう。短縮組とは真逆の数字の推移を示しており、上位人気が強いレースだけにアタマを固定したいところなので、距離延長組のこの数字は忘れずにいたい。

前走距離別成績(過去10年)ⒸSPAIA

具体的に距離延長組を調べると、前走1600m出走【4-3-1-26】が勝率11.8%、複勝率23.5%と好アベレージだ。2000m組【1-3-5-39】と短縮と延長の関係と同じく対照的な数字が並んでいる。マイル戦出走の上位人気馬から2000m戦出走馬を連下にという馬券が有効である。

前走1600m出走馬の前走着順別成績(過去10年)ⒸSPAIA

もう少しマイル戦出走馬を掘り下げると、1着【0-0-0-4】と好走例はなく、6~9着【2-0-0-6】が示すようにマイル戦敗退組が1800mで巻き返してくるという傾向がある。10着以下も【0-2-0-4】複勝率33.3%なので、あえて人気薄を狙うのであれば、見た目の成績が悪いこの組に注目したいところだ。 まとめると、

●上位人気堅実
●4歳馬断然優勢
●前走関西圏のレース出走
●前走マイル戦出走馬
●前走マイル戦敗退組に妙味アリ

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

2020年エプソムカップインフォグラフィックデータ

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