【中山大障害】「5歳が優勢」「前走3着が狙い目」 当日まで覚えておきたい5つのデータ
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
5歳の活躍が目立つ
12月21日、中山競馬場で行われる中山大障害(J・GⅠ 芝4100m)。今年で142回目を迎える伝統あるレースで、春に行われる中山グランドジャンプと並ぶ障害界のビッグレースだ。
今年は2016年と2017年の中山大障害優勝し、障害界のスターホースであるオジュウチョウサンが平地レースに出走したこともあり、出走を回避。混戦模様となっているが、東京ジャンプSと東京ハイジャンプと重賞を連勝中のシングンマイケル、平地と障害で重賞を制覇するという偉業を成し遂げたメドウラークなどが出走を予定している。今回も、レース当日までに覚えておきたい過去10年のデータをご紹介する。
まずは過去10年の年齢別成績を見ていこう。
逃げ・先行馬が断然有利
では、前走の着順別成績はどうだったのだろうか。
最も勝利数が多かったのは、前走1着だった馬。28頭が出走して4勝、2着4回、3着4回という成績を残している。ただ率だと、前走3着だった馬は7頭出走し、勝率28.6%、連対率57.1%、複勝率57.1%と抜けた成績だということが見てとれる。
以下、前走2着と3着が2勝ずつ、前走4着が1勝をあげており、前走4着以下から勝利した馬はいないという、前走の結果が如実に反映されている。
続いて前走レース別成績も見てみよう。
過去10年で東京ハイジャンプをステップに挑んできた馬が最多の3勝をあげている。勝率25.0%、連対率33.3%、複勝率41.7%は10頭以上のサンプルがある中では、最も好成績となっている。
出走数が42頭と最も多いが、3着以内に入る可能性を考えると、冬の中山開催の開幕週に行われるイルミネーションジャンプSから挑んだ馬。2勝、2着2回、3着6回と3着以内に絡んでいる頭数は最多なので、軽視してはいけないだろう。
そして脚質別の成績では、先行馬が6勝、2着5回、3着4回で勝率21.4%、連対率39.3%、複勝率53.6%と最も良く、ついで2勝、2着4回、3着2回の逃げ馬が勝率12.5%、連対率37.5%、複勝率50.0%と続いており、勝利するためには前目につけられる馬でないと可能性は限りなく低いと言わざるを得ないだろう。
過去の重賞実績は信用できる
最後に過去10年の優勝馬が中山大障害を制する以前にどのような実績を残していたのかについても調べてみた。
重賞勝ちの実績がないまま中山大障害を制したのは、2010年のバシケーン、2012年のマーベラスカイザー、2014年のレッドキングダムの3頭のみでそれ以外の7頭は重賞での実績をあげてからGⅠ制覇を果たしている。
2017年に連覇を果たした際のオジュウチョウサンは前年の中山大障害を含めて重賞7勝をあげているのは別格としても、2009年のキングジョイと2016年に初めてこのレースを制した際のオジュウチョウサンが重賞3勝、2011年のマジェスティバイオ、2015年のアップトゥデイト、2018年のニホンピロバロンが重賞2勝をあげていたことを踏まえると、重賞で実績を残している馬が、そのままGⅠの舞台でも好走していると言える。
今年の出走予定馬を見ると、シングンマイケルが騙馬という点以外、5歳、前走1着、前走東京ハイジャンプ、先行脚質、重賞2勝と全てのデータに合致しており、データから見た最有力候補にあげることができるだろう。
果たして、今年の中山大障害は過去10年のデータ通りの決着となるのだろうか。そしてどの馬が次世代の障害界を背負って立つ存在へと名乗りをあげるのか、今からレースが待ち遠しい。
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