「単回188%」藤岡佑介騎手×小倉がアツい 小回り芝コースで狙える種牡馬と騎手を調査

東大ホースメンクラブ

小回り芝コースで好成績な種牡馬,ⒸSPAIA

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伝統の重賞に豪華メンバーが集結!

今週末は中山競馬場でアメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)が開催される。有馬記念3着のダービー馬ダノンデサイル、中山2200mで重賞2勝を挙げているコース巧者レーベンスティール、昨年の皐月賞2着馬で弥生賞勝ち馬コスモキュランダなど、例年以上にハイレベルなメンバーが揃った。

今週の芝重賞は小倉牝馬S(GⅢ)とこのAJCCの2本立て。どちらも小回りコースで行われるため、予想するうえで各馬・各ジョッキーの「小回り適性」が重要になってくる。

そこで今回は「小回り芝コースで買える種牡馬、騎手」をテーマにデータ分析を行う。なお、今回対象とするコースは函館・福島・中山・京都(内回り)・小倉の5つで、データは2022年1月22日〜2025年1月19日の過去3年分を使用する。


リアルスティール、グレーターロンドンはベタ買いでOK

小回り芝コースで買える種牡馬,ⒸSPAIA


<小回り芝コースで買える種牡馬>
リアルスティール【37-26-30-237】
勝率11.2%/連対率19.1%/複勝率28.2%/単回収率150%/複回収率99%

アメリカンペイトリオット【25-19-18-169】
勝率10.8%/連対率19.0%/複勝率26.8%/単回収率115%/複回収率87%

グレーターロンドン【14-7-7-79】
勝率13.1%/連対率19.6%/複勝率26.2%/単回収率229%/複回収率112%

まずは小回りコース(芝)で狙える種牡馬をピックアップする。

いの一番に取り上げたいのがリアルスティール。複勝率は28.2%と3割近くあり、単回収率は150%を記録している。

なかでも1600m以上では【31-22-22-176】勝率12.4%、単回収率184%とある程度距離があったほうが良さが生きるようだ。

特に中山は【16-13-9-79】単回収率181%、小倉では【6-5-9-55】単回収率192%と抜群の実績。出走してきたら必ず買い目に入れておこう。

続いてはアメリカンペイトリオット。代表産駒にスプリングS(GⅡ)を勝利したビーアストニッシドがいる。

こちらは小倉と福島を得意としており、小倉が【9-8-5-39】単回収率173%、福島も【5-2-5-42】単回収率173%とプラス域だ。

また、1200m【13-11-12-81】勝率11.1%、単回収率134%に対して1800mも【5-1-1-32】勝率12.8%、単回収率176%と、小回りコースなら短距離から中距離まで好成績を残すオールラウンダーな点も強みである。

最後にグレーターロンドン。単回収率は200%オーバーと、この条件に出てきたらベタ買いでOKだ。

福島コースでは無双状態で、【5-1-2-16】で勝率20.8%に単回収率667%と妙味たっぷり。距離短縮よりは同距離or距離延長が狙い目で、距離短縮が単回収率12%なのに対して、同距離は単回収率222%、距離延長は単回収率86%となっている。

最後に今週末、重賞が開催される中山芝2200mと小倉芝2000mについても軽く触れておく。中山芝2200mを得意とする種牡馬はモーリスが単回収率173%、ディープインパクトが同170%、キタサンブラック同145%となっている。

小倉芝2000mを得意とする種牡馬はエピファネイアが単回収率132%で、シルバーステートが同253%、さらにモーリスが同199%と、2つの舞台で名前が挙がったモーリスは要注目だ。ただし、AJCCにはホウオウリアリティが出走予定だが、小倉牝馬Sにはモーリス産駒の出走はない。


小倉の藤岡佑介騎手、短距離の永島まなみ騎手、中距離の横山琉人騎手

小回り芝コースで買える騎手,ⒸSPAIA


<小回り芝コースで買える騎手>
藤岡佑介【44-26-32-227】
勝率13.4%/連対率21.3%/複勝率31.0%/単回収率107%/複回収率80%

永島まなみ【32-20-17-307】
勝率8.5%/連対率13.8%/複勝率18.4%/単回収率113%/複回収率58%

横山琉人【19-10-14-264】
勝率6.2%/連対率9.4%/複勝率14.0%/単回収率125%/複回収率50%

この章では小回りコース(芝)で買える騎手を取り上げていく。

まずは藤岡佑介騎手。狙い目は中山と小倉。中山では【3-0-2-9】で勝率21.4%、単回収率276%、小倉では【22-7-10-74】勝率19.5%、単回収率188%となっている。

中山は母数が少ないが、小倉コースは十分な騎乗数があった上でのこの好成績。該当馬がいればどんどん狙っていきたい。

次に取り上げるのは永島まなみ騎手。最も好成績なのが京都内回りで【6-3-0-35】勝率13.6%、単回収率246%となっている。

思えばアリスヴェリテで重賞初制覇を成し遂げたマーメイドS(GⅢ)も、この京都内回りでの開催だった。短距離からマイルが狙い目で、1200mでは単回収率122%、1600mでは単回収率424%を記録している。

最後は横山琉人騎手。福島を得意としており【9-4-2-94】で勝率8.3%、単回収率225%を記録している。

こちらは中距離以上が得意なタイプで、1700m以下では勝率4.6%、単回収率53%なのに対して、1800m以上では勝率7.8%、単回収率196%と優秀。長めの距離でこそ信用したい騎手と言える。

最後にこの章でも、中山芝2200mと小倉芝2000mについても軽く触れておく。

中山芝2200mを得意とする騎手は田辺裕信騎手が単回収率311%、戸崎圭太騎手が同103%、そしてM.デムーロ騎手が同209%となっている。なかでも戸崎騎手はAJCCにダノンデサイルとのコンビで参戦。どんな騎乗を見せるのか、注目が集まる。

小倉芝2000mを得意とする騎手は丹内祐次騎手が単回収率146%、藤岡佑介騎手が同118%で、西村淳也騎手は同148%となった。丹内騎手はフェアエールング、藤岡佑騎手はコスタボニータとのコンビで小倉牝馬Sに臨む。

《プロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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