休養期間がありながらもC.ルメール騎手が90勝で依然トップ 松山弘平騎手は5位に浮上【7月終了時の騎手リーディング】
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
戸崎圭太騎手が月間最多の15勝
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7月は4週、8日間の開催が行われた。6月終了時にトップだったC.ルメール騎手が7月3週目まで騎乗しないことを明らかにしており、ランキング上位にも変動があるかと思われた。しかし7月最終週の復帰後、初戦をエンブロイダリーで勝利するなど計5勝。年間では90勝に到達、リーディングトップの座は譲らなかった。
6月を終わった時点でルメール騎手と1勝差の2位につけていた川田将雅騎手。7月1週目は2勝をあげたが、7日の小倉競馬終了後に股関節深部の神経痛を発症したことにより、7月2、3週目は身体のメンテナンスに専念。7月最終週の新潟競馬で復帰し、土曜日のメインレース、関越Sをクルゼイロドスルとのコンビで勝利した。しかし月間では3勝、年間では87勝で2位という成績になっている。
3位は戸崎圭太騎手。上位2騎手が不在となったなかで、年間83勝まで勝ち星を伸ばし、上位に接近した。日別の成績をみても1→4→1→2→2→2→1→2と8日間全てで勝利を挙げている。月間15勝は全体でも最多勝利。加えて、夏の福島開催のリーディングも獲得。レッドラディエンスとのコンビで七夕賞を制するなど、獲得賞金2,027,336,000円でトップをキープしている。また、2歳新馬戦でも【5-4-1-4】勝率35.7%、複勝率71.4%、単回収率159%と抜群の強さを見せた。
坂井瑠星騎手は4位をキープ。7月は4→0→0→1→0→4→0→3と1日4勝が2回、3勝が1回と固め打ちが目立ち月間12勝、年間では70勝。こちらも2歳新馬戦では【2-4-1-3】勝率20.0%、複勝率70.0%と戸崎騎手に迫る勢い。ちなみに「前走が2歳新馬戦」という条件でも【3-0-1-1】勝率60.0%、複勝率80.0%、単回収率294%と優秀な数字を残した。
6月終了時点で5位だった横山武史騎手は、函館開催リーディングを獲得したが7月は4勝と勝利数を伸ばすことができず62勝で6位に後退。その一方で松山弘平騎手が月間12勝で5位にランクアップした。夏の小倉開催を通じても最多の13勝とし、近6年で4回目となる開催リーディングを獲得するなど、夏競馬に入ってから好調だ。
横山典弘騎手が中京記念を勝利
リーディングトップ5以外では、リーディング11位の佐々木大輔騎手が13日の函館2歳Sをサトノカルナバルで勝利し、重賞初制覇を達成。函館開催を通じても横山武史騎手に次ぐ12勝をあげるなど活躍、7月は月間10勝、年間では44勝まで勝ち星を積み重ねている。
年間25勝でリーディング25位につけている永島まなみ騎手は、6日の小倉3Rでヨシノヤッタルデーに騎乗してJRA通算100勝を達成。20日の九州産馬限定のオープン戦、ひまわり賞ではケイテンアイジンとのコンビで豪快に差し切る騎乗もあり、夏の小倉競馬を盛り上げた騎手に贈られる「九州競馬記者クラブ 小倉ターフ賞」を受賞した。
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リーディングは56位ながら、横山典弘騎手がまたしても自身の最年長重賞勝利記録を更新してみせた。21日の中京記念ではアルナシームに騎乗し、中団を追走して直線は内から強襲したエピファニーを退けるレースぶり。アルナシームには3走前の都大路Sから騎乗し、橋口慎介調教師と担当厩務員の3人で意見を出し合いながらここまで来たという経緯がある。ようやくつかんだ重賞勝利でもあり、検量前に引き上げてきた際には両手を突き上げて喜びを表していたのが印象的だった。
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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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