【天皇賞(春)】安定した長距離実績を信頼 東大HCの本命はテーオーロイヤル

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古馬長距離王決定戦

今週日曜日は京都競馬場でGⅠ・天皇賞(春)が行われる。阪神大賞典を快勝したテーオーロイヤル、同2着ワープスピード、菊花賞馬ドゥレッツァ、大阪杯で大敗を喫したダービー馬タスティエーラ、ダイヤモンドS2着のサリエラなどが出走を予定している。

絶対的存在がおらず、混戦ムードの漂う難解な一戦。過去10年のうち京都で行われた8回(14〜20、23年)のデータから馬券戦略を検討する。

4角位置がとにかく重要

天皇賞(春)の4角通過順別成績,ⒸSPAIA


<天皇賞(春) 4角順位別成績>
4番手以内【5-6-3-23】勝率3.5%/連対率29.7%/複勝率37.8%
5〜9番手【2-1-4-33】勝率5.0%/連対率7.5%/複勝率17.5%
10番手以下【1-1-1-50】勝率1.9%/連対率3.8%/複勝率5.7%

国内平地GⅠ最長の3200mで争われる天皇賞(春)は直線一気が決まりにくい。3〜4角の「淀の坂」を下った時点でいかに良いポジションを取っているかがカギとなる。データでも4角順位が下であればあるほど複勝率がダウンしており、好位で運べそうな馬を中心に組み立てるべきだ。以下、4角4番手以内の馬にについてさらに詳しいデータを確認する。

上がり3Fが5位以内であれば【4-5-2-1】、同6位以下なら【1-1-1-22】。やみくもに好位置を取るだけでなく、直線でひと脚使う余力も求められる。GⅠゆえに当然だが、能力がハイレベルに問われる一戦と言えるだろう。

また、前走上がり順位を見ても同様の傾向が出る。前走上がり3位以内であれば【3-2-1-6】複勝率50.0%、同4位以下【2-4-2-17】複勝率32.0%。いずれも好走馬を多く出してはいるが、前者の方が堅実だ。軸馬は前走でしっかり速い上がりを使えていて、かつ今回好位で運べそうなそうな馬から選ぶのがよい。

いざ長距離界の頂点獲りへ

◎テーオーロイヤル
一昨年に本レース(阪神開催)で3着の実績がある。ここ3戦はいずれも長距離を使われ、上がり最速で2、1、1着と結果を出し続けている。特に前走の阪神大賞典は3番手を進み、後半5Fが全て11秒台という瞬発力も求められる展開のなか、メンバー中で唯一上がり3F34秒台の脚を使い、差し追込勢を封じて勝ったのだから、シンプルに強い内容と評価すべきだろう。初の京都コースにも適応できないとは思えず、大崩れは考えにくい。長距離界の頂点獲りへ視界良好だ。

◯ドゥレッツァ
前走の金鯱賞はプログノーシスに5馬身という決定的な差をつけられての2着。同馬は伸びるインをスムーズに取れたのに対し、本馬は外差しに回り、しかも詰まるシーンもあった。今回は菊花賞を完璧な騎乗で勝たせたルメール騎手からの乗り替わりとあって悩ましいところ。ただそれほど速いペースにならないであろう今回はスムーズに先行できる確率が上がり、瞬発力もある。

▲チャックネイト
前々走のアルゼンチン共和国杯は重賞初挑戦も、後に香港ヴァーズ2着のゼッフィーロに0秒2差の3着と健闘。続く前走AJCCは不良馬場を3番手から積極的に進め、ボッケリーニとの一騎打ちを根性で制し重賞初制覇を達成。キレる脚を使うタイプではないため、軸にはしづらい。ただ前走は先行してきっちり結果を出したことや、道悪でも堅実に走っている点で買い目に入れたい一頭だ。

以下ワープスピード、サリエラ、シルヴァーソニック、ブローザホーンまで印を回す。馬券は◎軸の馬連6点で勝負する。

▽天皇賞(春)予想▽
◎テーオーロイヤル
◯ドゥレッツァ
▲チャックネイト
△ワープスピード
×サリエラ
×シルヴァーソニック
×ブローザホーン

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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