【中山金杯】「3勝クラスを前目でV」なら複回収率184% データで導く穴馬候補3頭

鈴木ユウヤ

2024年中山金杯、データで探す穴馬のイメージ,ⒸSPAIA

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データで見る「穴候補3頭」

長かった2023年の競馬との激闘も幕を閉じ、今週から新たな戦いのゴングが鳴る。着実に先制点を取りたい我ら競馬好きにとって、大事な大事な初陣。それが東西の金杯だ。

ここでは東の中山金杯をフォーカス。一見して難解な多頭数のハンデ重賞だが、好配当ゲットのカギはどこに隠されているか。様々な切り口のデータを駆使し、3頭の穴候補を導き出した。

本題に入る前に前提をひとこと。金杯デーの中山競馬はホープフルSまでのAコースから内柵を6メートル移動したCコースで施行される。馬場の荒れた部分が保護され、内枠有利、外枠不利の傾向が現れる。

中山金杯 馬番別成績(過去10年),ⒸSPAIA


データ的にも、過去10年の中山金杯で2桁馬番の馬は【1-2-3-65】勝率1.4%、複勝率8.5%、単回収率11%、複回収率33%と極めて低調である。これから紹介する3頭は枠順確定前のチョイスだが、外枠が苦戦する傾向には別途留意したい。

斤量お得な3勝クラス勝ち馬 ボーンディスウェイ

まずはボーンディスウェイから。ホープフルS5着、弥生賞3着など重賞でも善戦しながら、3歳秋以降は条件戦から再出発。前走で3勝クラス・常総Sを勝って重賞に駒を進めてきた。

中山金杯 前走クラス別成績(過去10年),ⒸSPAIA


過去10年の中山金杯で「前走3勝クラス勝ち」の馬は【2-1-2-9】複勝率35.7%、複回収率131%。非常にシンプルだが、昇級初戦となる馬が狙い目だ。実績に基づいた斤量を課せられるのがハンデ戦。構造上、「現在の能力に見合った実績を持っている馬」は妥当な斤量になり、「実績に対して現在の能力が衰えている馬」は不利、「まだ実績はないが能力が伸びてきた馬」は有利になる。昇級馬の活躍はそういった理由だろう。

また、前走の3勝クラスを4角5番手以内から勝った馬は【2-1-2-5】複勝率50.0%、複回収率184%とさらに妙味が上がる。中山金杯が前記の通りCコースで内前有利になりやすいため、先行馬の方がいい。

ボーンディスウェイ自身、この舞台で3着だった弥生賞は勝ち馬アスクビクターモア、2着馬ドウデュースの両GⅠ馬に0.1秒差と食らいついた価値ある内容。前走は辛勝だが、抜け出してややソラを使ったようにも見受けられた。勝ち切るのが難しい反面、重賞でも相手なりに走れるタイプではないか。

チャレンジC組は「別定→ハンデ」が味方する馬を リカンカブール

続いて2頭目リカンカブール。明け5歳ながらまだキャリア9戦と伸びしろは十分。チャレンジC7着から連戦する。

中山金杯 前走チャレンジC組の成績(過去6年),ⒸSPAIA


チャレンジCが現行の12月阪神芝2000mになってから、中山金杯における前走チャレンジC組の成績は【1-2-2-8】複勝率38.5%、複回収率149%。どちらも直線が短い右回り1周競馬の2000mとあってこのローテを踏む馬は多く、そして結果も出ている。

ただしチャレンジCは別定戦で中山金杯はハンデ戦。基本的には、実績馬ほど前走比で不利な斤量を負うことになる。狙うは「斤量減 or 変わらず」【0-2-2-5】複勝率44.4%、複回収率193%のグループだ。一昨年はスカーフェイスがチャレンジC5着(56キロ)→中山金杯7番人気2着(54キロ)と穴を開けた。このパターンを意識したい。

リカンカブールの前走は後方インに構えるも、4角手前で馬群が凝縮したあたりから外を回していくロスがあった。ジリジリ脚は使っているが、終始インで“ショートカット”した3着イズジョーノキセキあたりとは立ち回りに差があった。それでいて着差は勝ち馬から0.5秒、3着まで0.3秒。展開ひとつで勝負圏内に入る実力はありそうだ。

重賞の大穴男・菅原明良に一番福? ゴールデンハインド

ラストはフローラS勝ち馬ゴールデンハインド。オークス11着以来の実戦となる。鞍上は継続騎乗で菅原明良騎手と想定されている。

菅原明良騎手のJRA重賞騎乗成績,ⒸSPAIA"


先週のホープフルSでもサンライズジパングを13番人気3着に導いた菅原騎手。とにかく重賞で大穴を持ってくる。JRA重賞での複勝回収率を見ると、2戦しか騎乗のなかった2020年は別として、2021年が155%、2022年が217%、2023年が151%。重賞は菅原騎手の複勝だけで3年連続黒字になっていた。金杯に限らず、1年間通して追いかけてみたいデータだ。

騎乗馬ゴールデンハインドはフローラSを逃げ切り。この時は正直、開幕週の馬場や枠、展開に恵まれた印象も強い。ただ、今回のメンバーもとにかく逃げ先行馬が少ない。前に行きそうなショウナンマグマやコスタボニータあたりが除外対象で、大半が差し追い込み馬だ。展開利は大きく、先手を奪ってしまえば持ち前のしぶとさでまんまと逃げ切る可能性も小さくない。

<ライタープロフィール>
鈴木ユウヤ
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、X(Twitter)やブログで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。

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