【毎日王冠】前走エプソムC勝ちが後押しに 東大HCの本命はジャスティンカフェ

東大ホースメンクラブ

過去10年の毎日王冠、前走エプソムC優勝馬の成績,ⒸSPAIA

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秋への一大前哨戦

今週日曜日、東京競馬場でGⅡ・毎日王冠が行われる。安田記念を制しBCマイルへの始動戦にここを選んだソングライン、その安田記念で3着に入ったシュネルマイスター、エプソムC勝ち以来の競馬となるジャスティンカフェ、ラジオNIKKEI賞を含む目下3連勝中のエルトンバローズなど、今年も粒揃いのメンバーとなった。

天皇賞(秋)をはじめとする秋GⅠへつながる伝統の前哨戦。過去10年のデータからその馬券戦略を検討していく。


エプソムC組に注目

毎日王冠の前走クラス別成績,ⒸSPAIA


<毎日王冠 前走クラス別成績>
国内GⅠ【5-5-3-32】勝率11.1%/連対率22.2%/複勝率28.9%
GⅡ【2-1-1-11】勝率13.3%/連対率20.0%/複勝率26.7%
GⅢ【2-4-5-33】勝率4.5%/連対率13.6%/複勝率25.0%
OP以下【0-0-1-10】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率9.1%
※海外【1-0-0-3】、地方【0-0-0-1】

ここでは前走クラス別成績から好走パターンを探る。4頭が該当する前走GⅠ組は勝利数、連対数が最多。5勝はすべて前走3着以内【5-3-1-6】によるもので、大舞台での好走がプラス材料となる。一方で前走4着以下だと【0-2-2-26】と2着が精一杯、かつ着外も多い。毎年のようにハイレベルなレースが繰り広げられるこの舞台で、巻き返しは期待しにくい。

次に5頭が出走する前走GⅢ組だが、好走例の多くを占めるのは【2-2-2-6】のエプソムC組である。勝ったのは15年エイシンヒカリ、16年ルージュバックとやや遡るが、ともにエプソムCからの連勝だったことに注目。昨年、同様にエプソムCを勝って臨み5着に敗れたノースブリッジも、出遅れながら勝ち馬サリオスに0秒4差という内容だった。ジャスティンカフェを後押しするデータだ。

なお前走GⅡ組は札幌記念組【1-1-0-7】、中山記念組【1-0-1-0】が中心。バビットと同じAJCCからの参戦馬は過去10年の間1頭もおらず、それ以前に広げても92年7着のハシノケンシロウが最後。また前走OP以下組は、14年にスピルバーグがメイSを勝って以来の競馬で3着に入っているが、最近は馬券に絡めていない。まず割引対象とすべきである。


鋭い脚で秋への弾みを

◎ジャスティンカフェ
昨年の毎日王冠は上がり最速タイ(33秒8)の脚で4角8番手から追い込むも、同じく上がり最速を繰り出したサリオスに狭いところから抜け出され、先着を許した。それでもレコード決着となるほどの速いペースに呑まれることなく自分の競馬ができており、直線での抜け出し方も完璧。タイム差も0秒1にとどめており負けて強しの内容だった。エプソムCでも道悪をものともせず、4角11番手から前を撫で切り爽快な勝利。広いコース向きなのは明白で、軸に据えたい一頭だ。

◯シュネルマイスター
中山記念は4着に敗れるもマイラーズCで復活勝利を遂げ、安田記念でも鋭く追い込んで3着に入った。今年に入ってから復調気配を見せ始めている。上がり最速馬が【5-4-1-4】複勝率71.4%と瞬発力比べになりやすいレースで、かつ一昨年勝った舞台なら上位争いは必至だ。秋のビッグタイトルへ向けて、凡走は許されない。

▲ソングライン
昨年5着に敗れたヴィクトリアマイルを勝ち雪辱を果たすと、勢いそのままに安田記念連覇を達成。大外18番枠からの完勝劇を演じ、日本のマイル界を席巻した。11月にはBCマイル出走を予定しており、その始動戦となるが、1800mは初。距離がこなせないことはなさそうだが、経験の差から3番手評価にとどめたい。

以下エルトンバローズ、フェーングロッテンまで印を回す。馬券は◎軸の3連複で勝負する。

▽毎日王冠予想▽
◎ジャスティンカフェ
◯シュネルマイスター
▲ソングライン
△エルトンバローズ
×フェーングロッテン

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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