【桜花賞】馬体重も直行ローテも問題なしのリバティアイランド 好配当をもたらす相手候補3頭は
佐藤永記
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より顕著になった成長度≒馬体重の影響
2023年のクラシックが始まる。桜花賞はクラシックの中で唯一のマイル戦であり、案外特殊なレースであるといえる。
特徴的なのは馬体重だ。中長距離と違ってマイルや短距離は基本大型馬が活躍しやすい。馬体重別の成績を見ると桜花賞でもそれは当てはまり、直近10年で勝ち馬全てが、当日460kg以上なのである。一昨年にも同じ指摘を記事にしたが、その時の「過去10年」では450kg台から2頭の勝ち馬が出ていた。つまり、2011、2012年の勝ち馬が450kg台だったということだ。それを改めて直近10年で集計しなおすと、その2例が弾かれ、460kg以上が勝ち馬の条件となったのである。近年はより、馬体重の担保が重要になっているということだ。
3歳の4月である。人間でいえば高校生から大学生になったくらいの時期。馬体重が全てではないが、まだまだ成長度に個体差が大きく出る時期なわけで、その指標の一つになる馬体重は信頼度が高い。加えて、マラソンランナーのようなスラリとした長距離向き馬体よりも、ガッチリした馬体のほうがマイルは向いている。こういった基本的な要素もあり、桜花賞を考える上で馬体重のファクターがマッチするのは間違いない。
前走同距離が圧倒的
もう1点、前走同じマイルの馬が過去10年【9-10-8-84】で、他距離からの【1-0-2-64】を圧倒している。ちなみに他距離から馬券に絡んだ3例は全て1400mのフィリーズレビューから。勝った1頭は2017年のレーヌミノルで前走2着、1600mの阪神JFで3着とGⅠ好走実績もあった。
昨年桜花賞3着だったナムラクレアもフィリーズレビュー2着からのローテだったが、その前に阪神JF5着、ファンタジーS2着、小倉2歳S1着と実績十分。その後のスプリント路線での活躍は先々週の高松宮記念2着などでご存知の通りだろう。他距離からのローテで来る馬を買うには、それくらい充実した実績が必須で、基本は前走1600mからというのが前提になっている。
阪神JF直行もむしろ後押しするリバティアイランド
今年、この「前走1600m」「馬体重460kg以上」を満たす馬を挙げる。馬体重は一旦前走時で考えると、
ドゥーラ
ハーパー
ペリファーニア
リバティアイランド
の4頭である。恐らく1番人気となるであろうリバティアイランドが含まれているが、3歳初戦だった馬の直近10年での成績は【2-2-0-4】。当日馬体重460kg以上という条件を加えると【2-1-0-1】まで跳ね上がる。阪神JF1着からの直行であるリバティアイランドだが、逆らうのは無茶だと考えて、当欄では素直に軸としたい。むしろ残りの3頭を相手候補の中心として好配当を狙いたいところだ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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