横山武史騎手が好発進17勝 川田将雅騎手は複勝率75.0%【1月終了時の騎手リーディング】

三木俊幸

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賞金ランキングでは川田騎手がトップ

1月5日に開幕した2023年のJRA開催は、早くも10日間が終了した。数字もリセットされることから、毎年混戦となる1月の騎手リーディング争いではあるが、月間17勝で幸先良いスタートを切ったのは今年で7年目の横山武史騎手だった。

日別の勝利数を見ると、0→1→3→1→0→4→3→3→1→1。1日3勝以上の日が4回もあり、特に中山開催の終盤で活躍が目立った。京成杯では初コンビとなったソールオリエンスに騎乗して重賞制覇した。

2023年京成杯を出走したソールオリエンス,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

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16勝で2位につけるのは2022年のリーディングジョッキーで騎手大賞も獲得した川田将雅騎手。騎乗機会56回は他の上位騎手と比較すると少ないが、勝率28.6%、連対率64.3%、複勝率75.0%は群を抜いている。重賞レースではアートハウスに騎乗して愛知杯を優勝、321,513,000円で賞金ランキングは早くも一歩抜け出した格好だ。

3位は15勝の戸崎圭太騎手。開催初日にいきなり4勝、中山金杯も制して最高のスタートを切った。2日目こそ未勝利に終わるが、それ以降の8日間はいずれも勝ち星をあげ、最終日となった29日にはレモンポップとのコンビで根岸Sを勝利し、重賞2勝をマークしている。

2023年根岸Sに出走したレモンポップ,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

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12勝をあげて4位となった福永祐一騎手は、調教師転身のため2月末での引退が決まっている。日別では1→0→0→2→3→1→0→1→1→3、複勝率45.2%。2月の1週目は小倉と東京での騎乗が予定されているため、29日が現役最後の中京での騎乗となったが、3勝という結果で締めくくった。

同じく12勝ながら2着の回数差で5位となった坂井瑠星騎手。1月前半の5日間では3勝にとどまったものの、後半に差し掛かるとエンジン全開。21日の中京11Rでは所属する矢作芳人厩舎の管理馬でともに海外遠征もしたキングエルメスに騎乗してJRA通算300勝を達成、28日には1日4勝の大活躍で急浮上してきた。今年は昨年惜しくも届かなかった年間100勝達成も含め、更なる飛躍を期待したい。

JRA重賞通算350勝&37年連続重賞勝利

リーディングトップ5以外では、1月29日までの短期免許で騎乗していたイーガン騎手がヴェルトライゼンデで日経新春杯を制するなど、10勝で6位という成績。賞金では240,925,000円で4位にランクインしている。

7勝でリーディング14位の武豊騎手は8日、弟の武幸四郎調教師が管理するライトクオンタムでシンザン記念を優勝。史上初のJRA重賞通算350勝と37年連続重賞勝利という偉業達成となった。1月中に達成とはならなかったが、JRA通算4400勝にもあと1勝と迫っており、今週末以降の騎乗からも目が離せない。

弟の武幸四郎調教師と2023年シンザン記念を優勝した武豊騎手,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

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15日の小倉12Rでは、JRA所属の女性騎手4人全員が初めて同一レースに騎乗するという出来事もあった。結果は、好位追走から直線外へと持ち出した今村聖奈騎手騎乗のヒノクニが接戦を制した。

4人が集結した2度目のレースとなった22日の小倉2Rは永島まなみ騎手が勝利した。さらに28日の小倉3Rでは古川奈穂騎手が1着、2着に永島騎手、3着に藤田菜七子騎手が入り、2021年4月17日の新潟7R以来の女性騎手によるワンツースリー決着。小倉開催は2月いっぱいまで開催は続くだけに、更なる熱いレースを繰り広げてくれるだろう。

2023年1月の騎手リーディング


ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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