【東京新聞杯】ハイブリッド消去法でプレサージュリフトは消し! ジャスティンカフェの取捨は枠次第

八木遊

過去10年の東京新聞杯『非社台系生産馬』かつ『前走GⅢ以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週予想したのはダート重賞の『根岸S』。レモンポップを筆頭に上位人気の各馬を次々と消して、最終的に残ったのはギルデッドミラーとセキフウだけだった。馬券はこの2頭のワイド1点で勝負したが、セキフウは13着に惨敗。これで今年の馬券成績は4戦0勝、回収率は0%のままとなった。

2月最初の予想は5日、東京競馬場で行われる『東京新聞杯』を取り上げる。いつも通り過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去していく。今週はフルゲート16頭に対し、19頭が登録。除外対象(*)の3頭も含めて消去を進めていきたい。

『非社台系生産』×『前走GⅢ以下』★3.7%★

まずはほぼ毎回取り上げている生産牧場から入りたい。過去10年の成績を見ると、ノーザンファームを中心とした社台系牧場の生産馬が【6-10-6-53】(複勝率29.3%)と圧倒的に強い。一方の非社台系生産馬は【4-0-4-65】(同11.0%)で、複勝率にして3倍近い開きがある。これに前走GⅢ以下という条件を組み合わせることで、好走率は【1-0-1-52】(同3.7%)まで低下する。

登録19頭のうち、前走GⅢ以下から参戦する非社台系生産馬は以下の9頭。いきなり半数近い馬が消去されることになった。

【今年の該当馬】
・カイザーミノル
・ゴールデンシロップ*
・サクラトゥジュール
・シュリ
・ショウナンマグマ
・タイムトゥヘヴン
・ピースワンパラディ
・プリンスリターン
・マテンロウオリオン

『前走初角4番手以内』×『前走3着以下』★4.2%★

続いては前走時の初角通過順に注目。これが4番手以内だった馬は【1-2-1-27】(複勝率12.9%)と水準以下の成績だった。中でも前走で連を外していた馬は【0-1-0-23】(同4.2%)で、馬券に絡んだのは2年前に12番人気で2着に入ったカテドラルだけだった。

今年このデータに当てはまったのは、以下の3頭。除外対象のゴールデンシロップはすでに消去されているため、ファルコニアとプレサージュリフトの2頭を新たに消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・(ゴールデンシロップ*)
・ファルコニア
・プレサージュリフト

『前走関東圏』×『前走4番人気以下』★5.6%★

続いては前走時に走っていた場所に注目した。ここでは過去10年で【2-6-2-54】(複勝率15.6%)の関東圏(東京、中山、福島、新潟)を取り上げる。これに掛け合わせるのは前走時の人気順。3番人気以内だった馬の【1-5-2-20】(同28.6%)に対し、4番人気以下だった馬は【1-1-0-34】(同5.6%)と複勝率にして5倍もの差があった。

今年このデータに当てはまったのは以下の3頭。除外対象の3番手で出走の可能性は低いが、ヴィジュネルが新たな消去対象となった。

【今年の該当馬】
・(ゴールデンシロップ*)
・(サクラトゥジュール)
・ヴィジュネル*

『6歳以上』×『前走時上がり4位以下』★5.6%★

4つ目は年齢データに注目。今回は過去10年で【3-2-2-64】(複勝率9.9%)の6歳以上を取り上げたい。これだけで消去条件の複勝率10%未満にはなるが、ハイブリッド式消去法ではこれに別の条件を掛け合わせる。ここでは前走時の上がり3ハロン順位をピックアップ。上がり順位がメンバー中4位以下だった馬は【2-0-1-51】(同5.6%)と、好走率はさらに低くなる。

今年は以下の5頭がこの条件に当てはまったが、シュリら3頭はすでに消去済み。新たにウインカーネリアンとエアロロノアの2頭を消しとしたい。

【今年の該当馬】
・ウインカーネリアン
・エアロロノア
・(シュリ)
・(ピースワンパラディ)
・(ファルコニア)

『キャリア11戦以上』×『今回7~8枠』★3.6%★

4つのデータを終えて、19頭中14頭が消去対象となった。最後はキャリアと今回枠順の組み合わせで残る5頭をふるいにかけたい。

取り上げるのはキャリア11戦以上の馬。過去10年の成績は【6-7-7-99】(複勝率16.8%)だが、7~8枠に入った馬は【0-1-0-27】(同3.6%)と苦しい戦いを強いられていた。

残っている5頭のうちキャリア11戦以上の馬はジャスティンカフェだけ。もし7~8枠に入った時は消去対象となる。

【今年の該当候補】
・ジャスティンカフェ

5つの条件を終えて確実に消去を免れることになったのは、いずれも4歳世代のインダストリア、オニャンコポン*、ナミュール、ピンハイの4頭。オニャンコポンは除外対象のため、ジャスティンカフェの枠順によっては4歳馬3頭の三連複1点勝負となるかもしれない。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。

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